◇パ・リーグ 西武2―3ソフトバンク(2024年5月18日 みずほペイペイD)

 適材適所にいるはずの戦力がいない。西武は最下位に沈む今季を象徴するような逆転負け。今季5度目の4連敗で借金は13に増えた。球団史上最速となる39試合目で自力優勝の可能性が消滅。松井監督は「一つ一つやっていくし、最後の最後までやっていきたい」と必死に視線を上げた。

 2―1の8回に今季先発から救援に回った松本が登板。だが1死一塁で近藤に初球の直球で右越えに逆転2ランを被弾した。不用意な一球を痛打され「真ん中に入ってしまったし、ボールで入っても良かった」と悔しがった。セットアッパーを務めていた甲斐野が開幕直後に右肘のコンディション不良、助っ人左腕のヤンは不調で2軍調整中。本来いるべき戦力が抜け、一時的にセットアッパーを託されてから3試合目の登板で黒星がつき「しっかり抑えないといけない」と唇をかんだ。

 松井監督は「松本で打たれる時はある。こちらが託しているし、また8回を投げてもらうつもり」と変わらぬ信頼を寄せる。これで今季の敵地での同戦は5連敗。まずは連敗を止めたい。

 ≪22年日本ハムの33戦以来≫西武は39試合目で自力Vが消滅した。首位のソフトバンクが西武との残り14試合に全敗しても、他カードの合計91試合に全勝すれば117勝24敗2分けの勝率.830。西武が残り104試合に全勝しても117勝26敗の勝率.818止まりで、ソフトバンクを自力で上回れなくなったため。なお、開幕39試合以下での自力V消滅は、22年日本ハムの33試合以来。チームでは西鉄時代の50年と71年の41試合を抜く最速消滅になった。