◇大相撲夏場所5日目(2024年5月16日 東京・両国国技館)

 大関・琴ノ若改め琴櫻(26=佐渡ケ嶽部屋)が西前頭3枚目の翔猿(32=追手風部屋)を下して2日目から4連勝で4勝1敗とした。

 距離を取って攻めてくる翔猿を右上手でつかまえると、相手が切りにきたところで胸を合わせて最後は右四つで両まわしを引き付けて万全の寄り。大関らしい堂々の相撲内容だったが、この後思わぬハプニングが起きた。

 勝ち名乗りを受ける時、結びの一番を裁いた立行司・木村庄之助に「ことの〜わか〜」と呼び上げられた。「琴ノ若」は先場所まで名乗っていたしこ名。今場所から祖父で先代師匠のしこ名を襲名したが、以前のしこ名で呼び上げられてしまった。本人は気付いていたのかどうか不明だが、表情を変えずに懸賞金を受け取っていた。

 庄之助は、今年の初場所から行司の最高峰である「木村庄之助」の第38代を襲名。前日は豊昇龍―平戸海戦で転倒し、勝った豊昇龍に寝転んだまま軍配を上げるというハプニングが起きていた。