2023年5月に35歳でこの世を去った元競走馬「ナイスネイチャ」の誕生日にあわせて、引退馬協会が実施している「メモリアルドネーション」が、2024年5月15日終了し、およそ7500万円の寄付が集まりました。

根強い人気を博したナイスネイチャ

北海道・日高の浦河町の渡辺牧場で生まれたナイスネイチャは、1990年代に活躍し、重賞レースを4勝したほか、有馬記念では3年連続3着となり「ブロンズコレクター」と呼ばれ、現役引退後も根強い人気を博していました。

種牡馬からも引退した後しばらくして、NPO法人「引退馬協会」の里親制度のもと、余生を過ごすことになり、会員をはじめとする多くのファンに愛されました。

近年はスマートフォン向けゲーム「ウマ娘プリティーダービー」に登場する同名キャラクターのモチーフとして、現役時代を直接知らない若い世代にも人気となっています。

集まった寄付で引退馬を支援

引退馬協会は、2017年からナイスネイチャの誕生日の4月16日にあわせ寄付を募る「バースデードネーション」を実施し、これまでに総額約1億8000万円の寄付が集まりました。

これまでに集まった寄付は、ほかの引退馬の飼育費や医療費、競走馬を乗馬用に再トレーニングする「再就職プログラム」などに使われ、現在までに54頭が新たな「馬生」をスタートさせました。

わずか21時間で目標額を達成

引退馬協会は、ナイスネイチャが切り開いた支援の道を継続するため、2024年も「メモリアルドネーション」として寄付を募ることを決め、4月16日から寄付キャンペーンを始めましたが、開始からわずか21時間で目標額の2500万円を達成しました。

メモリアルドネーションは5月15日に締め切られ、寄付総額は当初目標の3倍で過去最高のおよそ7000万円となりました。

引退馬協会の担当者は、STVの取材に「予想を超える寄付をいただきありがとうございます。集まった寄付は引退馬の支援のために使って参ります。行先を探している引退馬の関係者は、ぜひお問い合わせください」と話していました。

ナイスネイチャが切り開いた引退馬の未来については、STVニュースのYouTubeチャンネルで視聴できます。

https://www.youtube.com/watch?v=pgk_WSU2AwA