衝撃を受けた引退発表

 

空手の組手女子61キロ超級で東京五輪代表の植草歩(31)が1日、引退を発表した。自身のSNSで「この度私は7月に行われる国際大会で競技生活を引退することを決めました」と報告した。

 「オリンピックの後うまくいかず何度か引退しようと考えました。だけど一度きりの人生、不完全燃焼でいいのかと自問自答しやり切った気持ちには、まだなっていないと答えをだし、この空手を出来る時間に終わりが来るなら最後は空手道競技を『心から楽しんで』終わりにしたいと思い、これまで続けてきました」と東京五輪後の苦悩を告白。「そしてついにこの日が来ました。やりきりました! 楽しかったです。もうお腹いっぱいです。笑 たくさんのご声援、応援本当にありがとうございました!」とつづった。

 空手界の顔として、競技普及に努めてきた。「空手界のきゃりーぱみゅぱみゅ」の愛称で人気を博した。2014年世界選手権で引退を考えたが、東京五輪で正式種目に採用される可能性が浮上。メディアへの露出を増やし、競技のアピールを続けた。16年8月に正式決定した追加競技入りに尽力した。

 東京五輪は1次リーグ敗退し引退も考えたが、現役続行を決断。「今までは『みんなのために勝ちたい』だったけど、これからは自分のために空手を楽しみたい」と語り、22年2月から3か月間5か国を単身で回るなど、世界での競技普及を目指してきた。空手は今夏のパリ五輪で実施種目から外れ、昨年10月には28年ロサンゼルス五輪の追加競技からも漏れた。

 小学3年生から人生の大半を費やした競技に「多くのことを学び成長させてくれたのが『空手道』という競技でした」と感謝を込めた。7月のフィリピンでの国際大会が引退試合となる予定。今後は指導者として、空手に携わっていく。

 ◇植草 歩(うえくさ・あゆみ)1992年7月25日、千葉・八街市生まれ。31歳。実住小3年から競技を始め、柏日体(現・日体大柏)高を経て帝京大へ。世界選手権は2012、14年銅、16年金、18年銀。アジア大会は14年銅、18年金。17〜19年のプレミアリーグ年間女王。全日本選手権は15年から4連覇。得意技は中段突き。身長168センチ。家族は両親と姉。

 

 

 

 

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