北アルプスを貫き、富山・長野両県をつなぐ立山黒部アルペンルートが15日、全線開通した。最高地点の室堂ターミナル(標高2450メートル)周辺は大勢の観光客で活気にあふれた。

 この日は快晴。最大で高さ14メートルの雪の壁がそびえる「雪の大谷」は、空の青を背景に雪の輝きが増していた。台湾から訪れたリンダ・ライさん(39)は初めての富山旅行。「雄大で力強い風景。写真で見たことがあるヨーロッパのアルプスと同じだと思った」などと話した。

 開通に先立ち、オープニングセレモニーがあり、くす玉を割って開通を祝った。アルペンルートを運営する立山黒部貫光(富山市)の見角要社長は「北陸新幹線が敦賀まで延び、アクセスも良くなった。立山の四季折々を楽しんでほしい」とあいさつした。

 同ルートの営業は11月末まで。雪の大谷は6月25日まで楽しめる。