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◇ナ・リーグ ドジャース-パドレス(2024年4月12日 ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(29)が12日(日本時間13日)、本拠地・ロサンゼルスでのパドレス戦に「2番・DH」で先発出場。第4打席で右翼線二塁打を放ち、今季3試合ぶり2度目となる1試合3安打をマークした。第1打席では第4号を放ち、元ヤンキースの松井秀喜が持つ日本選手最多に並ぶメジャー通算175号本塁打。第3打席では左翼線二塁打を放ち、日米通算1000安打の節目の一打をマークした。

 この試合で2度の節目の一打を放ってきた大谷のバットが止まらない。救援陣が追いつかれて山本由伸投手の勝ち投手の権利が消えた、7-7の7回1死走者なし。相手は3月21日の韓国シリーズで右飛に打ち取られていた松井裕樹投手だった。カウント2-1と打者有利のカウントに持ち込むと、甘く入ったスライダーを右翼線へ運び、俊足を飛ばして二塁に達した。打球速度は107.9マイル(約173.6キロ)で第1打席の今季最速を更新する痛烈な打球だった。しかし、松井が後続を抑え、勝ち越しはならなかった。

 7-7で迎えた9回の第5打席は1死走者なしの場面。一発が出ればサヨナラだったが、大谷に対して投入された左腕トム・コスグローブの内角シンカーに詰まらされて中飛に打ち取られ、延長戦に突入した。

 節目の一発が生まれたのは初回だった。山本由伸投手が初回に2ランを被弾し、2点を追う直後の攻撃。1死走者なしで第1打席を迎えると、パドレスの先発右腕マイケル・キング投手の速球を完璧に捉えた。カウント1ボールからの2球目の95マイル速球を捉えた打球は、乾いた音を残してドジャースタジアムの左中間席に着弾した。打球速度107.3マイル(約172.6キロ)は今季最速、飛距離は403フィート(約122.8メートル)、打球角度は25度だった。

 松井氏はヤンキース、エンゼルス、アスレチックス、レイズの4球団で10年間プレー。大谷はメジャー7年目で松井氏の記録に並んだ。

 今季3号を放った8日のツインズ戦の試合前には松井氏の記録について「もちろん早く打ちたいなって。そこ(日本選手最多本塁打)までというより次の1本、次の1本っていうこと。シーズン中は特にそうだと思うので。今日もし打ったら、また明日打てるように。その次の日もその次の日もっていう感じなので。もちろん特別な数字ではあるので早く打ちたいなと思います」と意欲を示していた。

 山本が初回に2ラン、2回にもソロを浴びる苦しい立ち上がりだったが、打線が強力援護を見せた。2回にはマックス・マンシーがソロ本塁打を放つと、その後ムーキー・ベッツにも3ランが飛び出し、一発攻勢で2点のリードをプレゼントした。2回2死走者なしで大谷に第2打席が回ったが、左中間への大飛球は相手中堅手のダイビングキャッチもあって2打席連続安打とはならなかった。

 日米通算1000安打が生まれたのは、7-3で迎えた5回の第3打席だった。カウント1-2と追い込まれたが、外角低めのスライダーにタイミングを外されながらも長い腕を伸ばしてすくい上げた。この打球は三塁手の後方にポトリと落ちる二塁打となり、大谷は塁上でベンチに向けて笑顔を見せた。

 

 この日、元通訳で銀行詐欺容疑で訴追された水原一平容疑者(39)が、米ロサンゼルス市内にある連邦地裁に出廷。保釈保証金2万5000ドル(382万5000円)を支払うことに加え、パスポートの返納、被害者への接触禁止、ギャンブル依存症の更生プログラムを受けることなどを条件に保釈された。

 大谷は水原容疑者の保釈を受け、パドレス戦前に地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のドジャース担当ジャック・ハリス記者の取材に対応。「司法省の正確な捜査に感謝しています。僕自身はこれで一区切りというか、野球の方に集中したいなと思っています」とコメントしていた。

 大谷は今月2、3日には直接聴取も受け、送金は許可していないと話し、証拠に携帯電話も提出した。そんな中、3日には移籍後初アーチを放った。騒動の中で「メンタルを言い訳にはしたくない。そこも含めて技術だと思っている」と話していたが、改めて強じんな精神力と人並み外れた集中力を証明していた。 

 

 

 

 

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