巨人は26日、新外国人選手、ルーグネッド・オドーア外野手(30)=前パドレス=が退団することを発表した。

 オドーアに対して29日の開幕戦のメンバーから外れるため、ファームでの調整を提案したところ、退団の申し出があり、「本人から米国に戻りたいと退団の申し出があったため、球団としても本人の意向を尊重して受け入れました」と球団も認めた。退団の正式な手続きは後日行うという。

 取材対応した吉村編成本部長は「最初の開幕のメンバーには入れないけれども、しっかりとファームの方で調整して、コンディションを上げてくれと話し合ったんですけど、彼の中ではとにかく『2軍、ファームに落ちて調整するというのは受け入れられない』ということになりました。1番最初のところは、監督の口から彼に対して伝えられた。何度も説明しながら、話し合いを続けてきたが、結局彼の気持ちは変わらず、退団を申し入れてきたと。それを球団も受け入れました」と、説明した。

 オドーアとは今年1月22日に正式契約を結び、2月16日から沖縄で始まった2次キャンプからチームに合流。「ジャイアンツの一員となれて非常に光栄だよ。チームの優勝、そして日本一のためにこれから頑張っていきたいね」など、力強く抱負を語っていた。

 MLB178本塁打の大砲として期待されたが、オープン戦では環境の違いからか、なかなか結果を残すことができなかった。12試合の出場で、34打数6安打で打率・176。0本塁打、0打点だった。最後の実戦となった24日の楽天戦(東京ドーム)は「6番・右翼」でスタメン出場。二回の第1打席に投手内野安打を放ったが、3打数1安打で途中交代していた。

 チームは25日の休養日を経て、この日から全体練習を再開。開幕1軍に名を連ねる選手が汗を流す中、オドーアの姿はなかった。阿部監督は練習後、「休みではないんだけど、球団から報告が皆さんにあると思います、はい。僕の口から言うことはやめときます」とだけ話していた。

 開幕を目前とした中でチームのカギを握る助っ人選手の離脱。前代未聞の退団劇で、チームに激震が走っている。