ピン芸日本一決定戦「R−1グランプリ2024」決勝が9日、都内のフジテレビで行われ、街裏ぴんく(39)が第22代王者に輝いた。進出した9人で争い、、ルシファー吉岡(44)、吉住(34)との最終ステージを制した。過去最多5457人の頂点で、賞金500万円などを手にした。

優勝が決まると右手で顔を覆い、涙した。かけていたメガネはどこかへ飛び「R−1に夢はあるんですよ!」と絶叫した。

ネタは2本続けて空想の物語を語る漫才で仕掛けた。1本目は石川啄木、正岡子規ら偉人たちが次々と登場する展開で笑いを誘い、最終ステージでは自身がモーニング娘。の初期メンバーとして予定されていたという展開で爆笑をさらった。

最終ステージでは5人の審査員から3票を獲得し、2票を得た吉住に競り勝った。優勝トロフィーを手にし「言い訳ばかりしてきた芸歴20年でしたけど、漫談をずっとやってきて本当によかったです。嫁さんも喜んでいると思います」と語った。

審査員を務めた陣内智則は「どういうスタイルと言っていいかわからない漫才でしたけど、情景が想像できた。熱としゃべりのうまさでグッと入ってきて面白かった」と評価した。

小籔千豊も「僕の好みだけだと100点満点です。どんな育ちか方をしたらこんな漫才にいきつくのか興味がある」。ハリウッドザコシショウは「面白かった。エネルギーがすごい。このエネルギーが今のテレビに必要だと思うので、どんどんやっていってほしい」と語った。

決勝は9人が順番にネタ披露して審査員5人が各100点ずつ計500点満点で採点。上位3人のみが再びネタ披露し、最後は審査員の投票で王者を決めた。今大会から芸歴10年以内の制限が撤廃され、ネタ時間も3分から4分へと変更されていた。

◆街裏ピンク(まちうら・ぴんく) 1985年(昭60)2月6日、大阪府生まれ。トゥインクル・コーポレーション所属。芸歴20年目。Be−1グランプリ2022優勝。R−1グランプリでは第17回大会の準決勝進出が最高。趣味はラップを聴くこと。血液型B。