◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇中谷潤人 (6回TKO) 王者アレハンドロ・サンティアゴ●(2月24日、東京・両国国技館)

 WBC世界バンタム級タイトルマッチは同級1位・中谷潤人(M・T)がWBC世界同級王者アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に6回TKO勝ち。日本男子7人目の世界3階級制覇を達成した。

 戦績は26歳の中谷が27戦全勝(20KO)、28歳のサンティアゴが28勝(14KO)4敗5分け。

 リングサイドでは父・澄人さん、母・府見子さんが勝利を見届けた。「ホッとしました。ずっと欲しいと言っていた緑のベルト。似合っていましたね」と澄人さん。両国国技館は家族で山中慎介のWBC世界バンタム級タイトルマッチを観戦したことがあり「すごく思い出があります」という場所だ。

 2歳下の弟・龍人さんはM・Tジムのマネジャーとして兄をサポート。この日もコーナーから兄を支えて、リング上で勝利の喜びを分かち合った。昨年から一緒に米国合宿に帯同し、食事や車でのジム送迎などで兄を支えた弟は「うれしかったです」と笑顔を見せた。

 この日は米国からはオラスクアガ、アルバラードといった親友ボクサーも駆け付けて祝福。オラスクアガは昨年、WBA&WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)と激闘を演じたホープで、アルバラードは中谷のスパーリングパートナーを担当。前王者の動きなどをまねるなど“仮想サンティアゴ”の役割を務めていた。