大相撲の幕内で暴力行為が判明した北青鵬(22)=宮城野=が、日本相撲協会に引退届を提出したことが22日、協会関係者の話で分かった。北青鵬は1月の初場所で「右膝半月板損傷」の診断書を提出して6日目から途中休場したが、後輩力士を日常的に殴るなど暴力疑惑が浮上していた。

 情報提供により、調査を委嘱された同協会のコンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)は、21日の会合で北青鵬に引退勧告の処分案をまとめたことが判明している。協会関係者によると、北青鵬はこの日までに引退届を提出。22日は東京・墨田区の宮城野部屋に姿を見せなかったが、憔悴(しょうすい)しているという。23日に開かれる臨時理事会で処分が協議されることになる。モンゴルに生まれ、5歳で北海道・札幌市に移住。現役最長身の204センチという恵まれた体格でスケールの大きな相撲を取る大器として期待されてきたが、厳しい処分となる見通しだ。

 また、師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)も監督責任が問われ、コンプラ委が2階級降格と減俸の処分案をまとめたことも判明しており、臨時理事会で協議される予定となっている。