新潟市江南区のラーメン店で食事をした7人が下痢や腹痛などの症状を訴え、新潟市保健所は、ウェルシュ菌による集団食中毒と断定しました。患者らの症状は全員快方に向かっているということです。

新潟市保健所によりますと、今月5日、新潟市江南区のラーメン店「麺屋一本気」から「3日に店を利用した客が数時間後に下痢をしたという申し出が翌4日にあった。検証のため従業員2名でラーメンを喫食したところ、2名ともに数時間後に下痢をした」などと新潟市保健所に連絡がありました。
保健所の調査の結果、1月25日以降にこのラーメン店を利用した7人が下痢や腹痛などの症状を訴えているほか、ラーメン店で提供されたチャーシューから「ウェルシュ菌」が検出されていること、患者3人とこの店の従業員4人からもウェルシュ菌が検出されたことなどから、保健所はラーメン店を原因とする食中毒と断定しました。患者らは全員快方に向かっているということです。
このラーメン店は5日以降、営業を自粛していて、施設の清掃や消毒を行うとともに、問題となったチャーシューの製造方法の見直しを行っています。

保健所によりますと、ウェルシュ菌は人や動物の腸管や土、水中など自然界に広く分布していて、酸素が少ない環境を好む細菌です。食肉または魚介類などを使った調理品が食中毒の原因となる場合が多く、加熱調理後、速やかに冷却しない場合にウェルシュ菌が大量増殖する恐れがあるということです。
ウェルシュ菌による食中毒の予防について、ポイントは「増やさないこと」だとしていて、加熱後に冷やす場合は小分けするなどして、速やかに冷ますなど予防してほしいと呼び掛けています。