ボクシング元世界2階級王者で、IBF世界フェザー級6位の亀田和毅(32)=TMK=が17日、自身のインスタグラムを更新。昨年10月にIBF世界フェザー級2位決定戦で判定負けした同級2位のレラト・ドラミニ(29)=南アフリカ=とのダイレクトリマッチを熱望し、「負けたら引退!亀田劇場の終幕や」と引退覚悟であることを示した。

 和毅はフェザー級での3階級制覇を目指し、同級転級後初戦でドラミニとのIBF世界同級2位決定戦に臨んだ。しかし、決定打を欠いたまま、まさかの1−2判定負け。世界挑戦が大きく遠のく痛恨の敗戦を喫した。

 和毅は「前回はファンの期待を裏切る試合をした。自分の弱さを露呈した。わがままが通るならアイツとダイレクトリマッチをやりたい」とドラミニとの再戦を強く訴える。また、「今は親父と原点に戻って自分の弱さと向き合っている」と、父・史郎氏とのマンツーマンでのトレーニング写真を掲載。日本ボクシングコミッション(JBC)から事実上の永久追放処分を受けていた史郎氏は、JBCの規定改定により昨年7月にトレーナーライセンスを再取得。原点に立ち返って臨む次戦ではチーフトレーナーとしてセコンドに入る予定だ。

 一度、結果が出た試合を負けた選手が一方的に再戦を望むのは勝手な言い分であることは、和毅自身が重々承知している。「タダでわがままは言わない。負けたら引退!亀田劇場の終幕や」と背水の覚悟を強調した。

 史郎氏の破天荒な指導の下、長男・興毅、次男・大毅、三男・和毅がボクシング史上初の3兄弟世界王者を達成した亀田家。一世を風靡(ふうび)した3兄弟も、現役を続けるのは和毅のみ。兄2人は現役を引退し、興毅氏は「3150FIGHT」のプロモーター、大毅氏はジム会長としての日々を送っている。つまり、和毅の次の敗北は、同時に「亀田劇場の終幕」を意味する。

 メキシコ出身のシルセ夫人は現在、第2子を妊娠中で4月に出産予定。さまざまな思いから復権への思いは強い。