東京都は1月16日、体調不良者が相次いでいた東京・上野公園で開催のフードイベント「牡蠣フェス」(1月6日〜8日)について、食中毒の発生を発表した。調査にあたった台東保健所がこの日、イベントで提供された牡蠣料理を原因とする食中毒と断定した。

都によると、患者は16歳〜67歳までの男女35人(男性18人:女性17人)で、イベントで提供された料理、主に牡蠣バター醤油焼きや蒸し牡蠣食べ比べなどを食べたあと、1月7日〜10日にかけて、下痢や嘔吐、発熱などの症状となっていた。

複数の患者からノロウイルスを検出したという。患者を診察した医師から食中毒の届け出があったという。

台東保健所がイベント主催の牡蠣フェス実行委員会(広島市中区)に対して厳重に注意指導した。

実行委は1月12日昼、公式サイトなどに「食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」のコメントを発表していた。

●実行委「来年は牡蠣フェスをおこないません」

実行委は1月16日、弁護士ドットコムニュースの取材に対して「本日、保健所から連絡があった」として、改めて発症した来場者に謝罪した。

「過去3回(2022年〜24年)にわたって牡蠣の国内消費量アップを目指し、また来場者の方々に楽しい思い出を作っていただこうと活動してまいりました。このような事態になり、まことに申し訳ございません」(実行委)

このような事態が起きるまでは、来年2025年も牡蠣フェスを実施する予定だったが、 「1年でどこまで安全を確保できるかわからないため、来年は牡蠣フェスはおこないません」との考えを明らかにした。

実行委による被害補償の対応はすでに始まっているという。