鈴木誠也が居るのは心強い! | ラミレスの「ワタシ、ニッポンジンニナリマシタ!」(爆)

    DeNAからポスティングシステムを行使してメジャー移籍を目指していた今永昇太投手(30)が、カブスと契約合意したことが9日(日本時間10日)、明らかになった。全米紙「USA TODAY」のボブ・ナイチンゲール記者が自身のX(旧ツイッター)で「カブスが日本人投手のショウタ・イマナガと仮契約を交わした」「水曜日(日本時間11日木曜日)にフィジカルチェックを受けて金曜日に記者会見となる」とポストした。

     今永は昨年11月13日に横浜スタジアム内で会見を開き、ポスティングシステムでのメジャー挑戦の意思を表明。球団からの容認ももらい「自分をまずは変えたい。自分の生き方を変えるには今しかない。このままの生き方だと、なんか自分にうそをついている感じがした」とメジャー挑戦への思いを口にし、チーム選びの基準については「これからもっともっと、自分のポテンシャルを信じて、可能性が無限大に広がる、そういったチームが一番最適」と話していた。これで今永は鈴木誠也とチームメイトとなる。

     今オフはFA市場で先発投手の需要が大きいことから大きな注目を受け、目玉だった山本由伸投手(25)はドジャースと12年総額3億2500万ドル(約461億円=契約発表時のレート)という日本人選手の初年度では最高額となる大規模契約で合意。今永についても、12月上旬のウィンターミーティングでは、代理人・長谷川嘉宣氏が取材に応じた際に「10球団強」が興味を示していることを明かし、「左の先発投手は望んでいるチームはすごく多い。そこは強みだと思う。需要は大きいと思う」と話していた。

     福岡・北筑高、駒大を経て15年ドラフト1位でDeNA入りした今永。150キロを超える力強い直球に、スライダー、チェンジアップなどの変化球も切れ味が鋭く、1年目の16年から先発ローテに定着して8勝を挙げた。2年目に初の2ケタ勝利となる11勝を挙げると、19年は自己最多13勝。20年には左肩手術を受けたが22年に11勝で復活し、今季は7勝4敗、防御率2・80で174三振を奪い、最多奪三振のタイトルを手にした。

     国際舞台でも無類の強さを見せてきた左腕。19年プレミア12では2試合に先発して9イニングを投げて失点はわずかに1で、12三振を奪うエース格の働きを見せてチームを優勝に導いた。23年3月のWBCでも決勝・米国戦の先発を託されるなど信頼度は高く、3大会ぶり3度目の優勝に貢献した。

     独特の感性、持論を口にすることも多いことから「投げる哲学者」ともいわれてきた今永。過去には「援護がないという言い訳は防御率0点台の投手だけが言える」、「雨の日に勝たないと雨男とは言えない」などと“今永語録”を残し、22年6月に敵地の日本ハム戦でノーヒットノーランを達成した際も「ここは僕たちのホームではないので。あまり大喜びしてもなって。そんな感じです」と頬を緩めず大喜びすることもなかった。メジャー挑戦を表明した会見でも「アメリカ(人)のMLBを目指す子供たちが、球場に僕のユニホームを着て、足を運んでくれる、それが一番」と今永らしい目標を掲げていた。

     ◆今永 昇太(いまなが・しょうた)1993年9月1日、北九州市生まれ。30歳。北筑高では甲子園出場なし。駒大ではリーグ戦通算18勝を挙げ、15年ドラフト1位でDeNA入団。17年アジアチャンピオンシップ、19年プレミア12、23年WBCで日本代表。20年10月に左肩をクリーニング手術。178センチ、86キロ。左投左打。23年年俸1億4000万円。通算165試合に登板し64勝50敗、防御率3・18。独身。

     ◇シカゴ・カブス 1876年創設。本拠地リグレーフィールドは1914年にフェデラル・リーグのシカゴ・ホエールズの本拠として完成。カブスは1916年から使用していた。「野球は太陽の下でやるべき」とのオーナーの意見で夜間照明設置は1988年でメジャーで最も遅かった。日本人ではダルビッシュ有や鈴木誠也など過去9人が在籍した。2016年に108年ぶり3度目の世界一。昨季は3年ぶりに勝ち越しとなる83勝79敗もナ・リーグ中地区2位で惜しくもポストシーズン進出を逃した。指揮官はブルワーズの名将だったクレイグ・カウンセル監督が5年契約を結んだ。