ソフトバンクの最速160キロ右腕、杉山一樹投手(26)が6年目の来季へ背水の覚悟を示した。今季はプロ入り後初めて1軍登板ゼロ。じくじたる思いを胸にペイペイドームで自主トレを行い「来年は納得して終わりたい。チームの優勝もそうですけど、今年はけがが多かったので。納得して野球人生を終わりたい」と本音を漏らした。

現在は目からウロコのオフを過ごしている。秋季キャンプで「剛腕」+「精密機械」の両輪化に着手。新任の倉野信次1軍投手コーチ(49)と斉藤和巳4軍監督(46)の指導を受けながらフォーム改善の日々だった。「これまでの2年間とは真逆の取り組みをしています。意識の問題ですけど、今もそれを継続しています」。捕手を座らせた状態と立たせた状態でグラブの位置が異なるなど課題が見つかり、制球改善へのヒントを得ている。

過去のオフは陸上のやり投げで12年ロンドン五輪代表のディーン元気と、10種競技で12年ロンドン&16年リオ五輪に出場した右代啓祐と合同トレを行うなど試行錯誤を繰り返してきた。今オフに関しては「筑後でひとりでやります」と単独トレーニングを決断。「キャンプではすごく手応えがあったので」。ワインドアップから剛球を投げ込むロマンたっぷりの右腕。杉山は生まれ変われるか。