れいわ新選組が今年1月に導入を打ち出した、参院議員の党内交代制「れいわローテーション」が頓挫しそうだ。来年1月に予定していた交代を当面見送ると、山本太郎代表が13日の会見で明らかにした。議員の身分に関わる制度だけに、現職の反発が強かったとみられる。

 れいわは、2022年参院選の比例区で2議席を獲得。当選した水道橋博士氏が病気療養のため1月に議員辞職すると、山本氏は議席を「有効活用する」として、落選した他の5人の候補者が1年ごとに交代して残りの5年半の任期を務めるという「奇策」を打ち出した。

 だが、党関係者によると、比例名簿3位で繰り上げ当選した現職の大島九州男氏が、来年1月の辞職に納得しなかったという。山本氏は13日の会見で「大島さんと話し合った結果、この1年では(ローテーションを)前に進めることが難しかった」と説明。今後の対応は党内で検討を進めるという。

 この制度をめぐっては、山本氏が「多様で多彩なメンバーが国民の負託に応える」とし、比例でれいわに投票した人すべてに報いる「実験的な試み」だと説明していたが、任期6年と定める憲法の趣旨に反すると、与野党から疑問の声があがっていた。