千葉市花見川区の市立こてはし台中学校の2年生でいじめがあり、被害生徒が自傷行為をしたり、転校したりしていたことが4日、複数の保護者らへの取材で分かった。同校は全学年を対象とした保護者懇談会を開き、校長が4月からいじめがあったことや今後の対策を説明。保護者からは不安や心配の声が相次ぎ、いじめが続いているとの指摘もあった。

 複数の保護者によると、特定の生徒が男女のグループから無視される▽すれ違いざまに肩を強くぶつけられる▽容姿などの誹謗(ひぼう)中傷をSNSに投稿される−などの被害を受けた。別の生徒は「死ね」と言われたり、SNSに悪口を書き込まれたりした。被害を受け転校した生徒、登校できなくなる生徒もいた。グループは複数あるとされ、ターゲットが変わりいじめが繰り返されているという。

 同校が出した11月17日付の臨時学校だよりには「現時点で全てが解決に至っておらず、中には『親に心配をかけたくない』『先生に言えない』と1人で抱えこみ、リストカットなどの自傷行為に及んでしまった事案もある」などと記載されていた。

 同月30日に開いた保護者懇談会で、同校は未然に防げた事案があったことや解決に時間がかかっていることを謝罪。保護者からは加害生徒に指導してもいじめが繰り返されているとの指摘があった。保護者の一人は「対策に具体性がない。被害者へのケアが足りていない」と不安を漏らした。

 同校は「答えられることはない」とコメント。市教委の担当者は「いじめがあったとの報告を学校側から受けた。個々の生徒の状況や事案の内容に応じて対応していく」と述べた。