まさかまさかの!? 野球のU―18W杯・日本代表の丸田湊斗外野手(18=慶応)を巡り、早くもオトナたちの思惑がうごめき始めている。今夏の甲子園で慶応を107年ぶりの日本一に導いた実績、そのさわやかなルックスから「美白王子」として大きな話題を呼んだ「慶応のプリンス」。卒業後の進路も一つの関心事となっているが、水面下では〝禁断の争奪戦〟も勃発しかねない雲行きとなっているようで…。

 丸田は今大会の初戦・スペイン戦(1日)で適時打を放って以来、12打数1安打と不振に苦しめられてきた。しかし、5日のオランダ戦で4試合ぶりの安打を記録。7日から始まるスーパーラウンドに向けて「(この1本は)大きいと思います。今まで迷惑をかけてきた分、スーパーラウンドで返したい」と決意を新たにしていた。

 そんな甲子園のスターをひと目見ようと、日本のファンだけでなく、現地・台湾に出現した多くの〝丸田ギャル〟たちも連日球場に集結。その注目度の高さをうかがわせている。

 となれば、やはり気になるのが丸田の今後の進路だ。大学進学となると、ストレートで慶大へと進むとみられるが、そこへ「待った」をかけてきたのが慶大以外の六大学関係者だった。

 ここまでの丸田について「甲子園では自らの活躍で慶応を優勝に導いて、その後は疲れもある中でU―18W杯に参加。ここまでの実績はもちろん、さわやかなルックス、それに嫌みのない受け答えを見ていると、これだけの人気を集めるのは不思議じゃないですよ」と絶賛する。

 さらに、軽快な口調そのままに「もちろん慶大に進学するだろうから、絶対にありえない話なんだけど…」と前置きしながらも「そりゃあ、来てくれるもんなら是が非でもウチの野球部に来てほしいですよ。他の大学だって、そう思っているのは言わずもがなです」と爆弾発言。これまで内に秘めていた本音をぶちまけ、丸田に対してタブー破りのラブコールを送った。

 確かに文武両道の丸田が系列校のルートからわざわざ外れ、慶大以外の大学へ進学する可能性は限りなく低い。だが、同関係者を含む他の六大学5校の熱意は本物だ。丸田が何らかの形で心変わりすることも想定し、あの手この手を模索しながら〝大逆転獲得〟の道を探っているという。

 とはいえ、丸田は〝慶応のプリンス〟として名をはせた男。慶大以外の大学がそこまでして入部を熱望する理由はどこにあるのか。

「考えてみてくださいよ。一つ前の〝慶大のプリンス〟と言えば(高橋)由伸さん。〝六大学のプリンス〟で言えば、佑ちゃん(元早大・斎藤佑樹氏)以来のプリンス誕生になるわけですよ? 佑ちゃんフィーバー以来の熱狂ぶりがまた六大学に戻ってくるかもしれないんですから。そりゃあ、誰だって自分の大学にほしいに決まってるじゃないですか」と前出関係者の鼻息は荒い。

 いずれにせよ六大学側は、かつて「ハンカチ王子」として一世を風靡(ふうび)した斎藤佑樹氏以来となる大スター誕生を早くも予感している様子。それならば、あわよくばウチの野球部から…と六大学関係者の誰もが欲をのぞかせ、夢見るのは自然の流れとも言い切れる。高い潜在能力を秘めた丸田の〝六大学争奪戦〟の行方は果たしてどうなるのか――。