新潟市西蒲区にある岩室温泉、9月6日が“ある記念日”に認定されました。9と6、“クロ”にちなんだ記念日です。

岩室温泉の旅館「高島屋」で若女将が見せてくれたのが・・。

《若女将・高島あずみさん》

「岩室温泉“黒湯の日”と認めていただいた認定書です」

《リポート》

「私も岩室温泉、よく入りに来るのですが内湯は無色透明のように見えます。ただ源泉かけ流しの露天風呂は、浴槽の中を触ってみますと黒くなります」

300年以上の歴史を誇る新潟市西蒲区の岩室温泉。

お湯には硫黄と鉄が結合した「硫化鉄」が含まれていて、全国的にも珍しい黒い源泉が湧き出ています。

体の芯から温まり、肌もすべすべになるといわれ人気を集めていますが、入浴後には体が黒くなることも・・。

かつては、宿泊客からクレームが来ることもあったといいます。

《若女将・高島あずみさん》

「黒いと汚れるってイメージがすごく強くて、きれいになるためにお風呂に入ったのに、『汚れたじゃないどうしてくれるのよ』って、すごく怒られてうちの女将も夜中呼び出されたことも何度もあった」

《女将・高島基子さん》

「突然黒くなったらびっくりされますし、お客様の言っていることは本当に正しいかなと思ったんですけど、それを逆手に取ると」

そこで岩室温泉では おととしから、“黒湯”にちなんだお土産を販売するなどをPRを始めました。

マイナスなイメージもあった“黒い温泉”をプラスに捉えたというのです。

そして去年12月、“9月6日は黒湯の日”として日本記念日協会に申請したところ認定されたのです。

《女将・高島基子さん》

Q藤井さんも入られたんですか?

「入られたと思いますけど・・」

そんな高島屋では ことし7月、将棋の藤井聡太七冠に佐々木大地七段が挑む棋聖戦が行われていたのです。

その日、女将が気を付けていたのが・・。

《女将・高島基子さん》

「黒い黒いっていわないように」

Q白星あげましたもんね?

「そうですね、あんまり黒い黒いと言わない方がよかったのかなとその日は思ってました」

女将の願いが叶い、藤井七冠はタイトルを防衛!

現在、八冠独占目指し挑戦を続けています。

「黒い温泉」というマイナスを逆手に取った「黒湯の日」・・。

《若女将・高島あずみさん》

「お見送りの時にこんなに黒くなったんですよって言って見せてくださる。こっちも楽しいですしお客様も喜んで帰っていただいているので、本当によかったなと思います」

岩室温泉では今後、インバウンドにも力を入れ海外からの宿泊客も取り込みたいとしています。