「エンゼルス7−9ホワイトソックス」(29日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手が「3番・指名打者」で出場し、4点を追う九回に29号ツーラン。月間14本塁打で日本選手記録と球団記録を同時に更新した。この日は3打数1安打2打点、2四球で7試合連続安打。チームは先発サンドバルが5回7失点の乱調で逆転負けを喫し、2連敗。

 大谷は初回の打席で空振り三振。相手先発は対戦打率・476(21打数10安打)3本塁打、5打点と好相性のベテラン右腕リンに対し、二回2死一、二塁の好機も空振り三振だった。

 2点を追う四回2死二塁の同点機は申告敬遠。今季4度目の敬遠四球で一塁へ歩くと、快音を期待した地元ファンからブーイングが起こった。次打者ドルーリーは空振り三振だった。

 依然として2点ビハインドの七回無死一塁の場面は四球。無死一、二塁と好機を拡大したが、ドルーリーの右飛の後、5番ムスタカスは併殺打に倒れた。

 4点を追う九回2死一塁の打席は中越え29号ツーラン。カウント1−2と追い込まれながら低めのスライダーを完璧に捉え、飛距離134メートルの打球をセンターへ運んだ。

 月間14本塁打は、大谷自身が21年6月に記録し、07年7月の松井秀と並んでいた13本を抜いて日本人メジャー最多となる。

 試合はエンゼルスが初回にモニアックの今季4本目の先頭打者弾となる8号で先制し、二回には新戦力のムスタカスに移籍1号などで3点をリード。しかし、先発のサンドバルが立ち上がりからぴりっとせず、初回に連打から自身の暴投で先制点を許すと、味方打線が逆転に成功した直後の三回に6安打6失点、打者一巡の猛攻を浴びて再逆転された。前日の試合でも先発バリアが3回5失点KOで大敗。ワイルドカード争うが激化するなか、2試合連続投壊で2桁借金に苦しむチームに痛い連敗を喫した。