神奈川県真鶴町の松本一彦町長による選挙人名簿不正問題を巡り、町は16日、町長を相手取った「前代未聞」の刑事告発に踏み切った。しかし、当事者の松本氏は記者会見をボイコットし、町職員が「自分たちも必死に会見に出るよう説得したのですが…」と理不尽に頭を下げる羽目に。松本氏が自らの罪を元町幹部になすりつけるかのような意見書の存在も新たに発覚。町民も「まるで敵前逃亡。町長の不誠実な態度にはもううんざり」とあきれ返る。

 刑事告発を特命で担当した上甲新太郎参事と町の代理人弁護士2人が16日に小田原署へ告発状を提出後、同町内で記者会見を開いた。

 当初は代理人の会見後に「公人としての松本氏」が会見に応じる予定だったが、当日の朝に松本氏が「方針を変えた」とだけ言い、会見ボイコットの意向を伝えたという。

 町幹部の「首長の立場は大きいものだが本当にいいのか」という忠告も聞かず、退庁時間を前に役場を抜け出して雲隠れ。同日夜になっても自宅にも帰って来なかった。