故郷に錦を飾る! | ラミレスの「ワタシ、ニッポンジンニナリマシタ!」(爆)

    <楽天1−5ロッテ>◇28日◇楽天生命パーク

    岩手出身のロッテ佐々木朗希投手(19)が、5月27日の阪神戦(甲子園)以来となるプロ2勝目を、地元東北初登板で手にした。少年時代に観戦に訪れた楽天生命パークで、5回を3安打無失点。初回、2回と得点圏に走者を背負う苦しい立ち上がりとなったが、3回以降は3者凡退で切り抜け、勝利をたぐり寄せた。この日の最速は156キロをマーク。東北の地で、佐々木朗の第2章がスタートした。

    少年時代、右翼スタンドから見つめていたマウンドに佐々木朗が立った。「初めて投げる球場なので、早く順応してというか、慣れるように頑張ります」。プロ入りして投げるのは初めての楽天生命パーク。いち野球ファンとしては東日本大震災の前後に3度、観戦に訪れたことがある。

    ある時には球場外で、スピードガンコンテストが行われていた。「小学校3年生とかだったんで、80キロくらい。一番速い人が120キロとか。全然勝てるわけないんですけど」。当時から同級生の中では高身長で手足も長かったが、子どもながらに気恥ずかしさが勝り、挑戦もしなかった。

    時を経て、球界屈指の速球派として東北の地に舞い戻った。球場の人工芝は天然芝に。新たに観覧車ができ、景色は少し変わった。初回、やや制球がばらついて2四球を与えたがこらえる。浅村に対してこの日最速の156キロを計測した。徐々に順応して球数も減少。「これまでホームラン結構打たれてるので、走者をためないように。甘くならないように」と警戒した中軸を単打1本に抑え、4番島内、5番岡島から3つの空振り三振を奪った。

    援護にも恵まれ、5回を3安打5奪三振無失点、7度目の先発マウンドは83球を投げ、勝利投手の権利を持って降りた。投げ合ったのは、同じ東北出身のベテラン、岸。子どものころ「大きいなあ」と思っていた球場の真ん中で、19歳の佐々木朗がプロ2勝目を手にした。

    ▽佐々木朗 「長い間勝てなかったので、勝ててうれしいです。いつも荻野さんが打ってくれているので、感謝しています。チームはすごくいい雰囲気だと思います。次も勝てるように頑張ります」