やはり地震の影響か? | ラミレスの「ワタシ、ニッポンジンニナリマシタ!」(爆)

     岩手県西和賀町の国道107号で道路脇のり面に複数の亀裂が入り、1日夜から約5キロにわたり通行止めになっている。国土交通省の専門家らが10日に現地調査を行い、亀裂が拡大していることが判明した。「崩落の可能性がある危険な状態」としており、通行止めは長期化しそうだ。

     県道路環境課によると、1日午前に発生した宮城県沖を震源とする地震の発生後、影響を調べていたパトロール担当者が亀裂を発見した。発生直後に異常はなかったが、同日午後になって見つかったという。地震に加え、雨やのり面の老朽化なども原因とみられる。

     調査では専門家ら約10人が2時間ほどかけて状況を確認した。亀裂は湯田ダムの北岸を通る道路の山側のり面(幅40メートル、高さ30メートル)に複数入っている。斜面の地滑りを抑えるために設置した「アンカー」が地表から飛び出したり、落下防止網のワイヤが切れていることなども分かった。

     崩落の可能性があるため、県が7日からはウェブカメラで状況を監視している。今後は県が詳細な調査を継続し、結果を基に復旧工事を計画する。

     一方、国交省北上川ダム統合管理事務所も湯田ダムで監視体制を強化している。のり面が崩落してダム湖内に大量の土砂がなだれ込むと湖面に大きな波が起こり、周辺に被害が出る可能性があるという。

     長引く通行止めにより生活への影響も出ている。国道沿いの「道の駅錦秋湖」は利用客が見込めないため2日から臨時休業に追い込まれた。店長の増岡幸樹さん(43)は「この時期は西和賀の特産『西わらび』を目当てに訪れるお客さんが多く、通行止めは厳しい」と落胆した。

     春の観光シーズンが始まり、道の駅にとってはかき入れ時。山菜以外の商品は系列店で販売したり、返品したりして対応する。増岡さんは「北上市のスーパーオセンで15日から出店するよう声を掛けてもらった。なんとか売り上げを確保したい」と話した。

     国道107号の通行止めを受け、東日本高速道路は4日から、並行する秋田自動車道の北上西インターチェンジ(IC)−湯田IC間の上下線を無料にしている。