親の通院が無事に終了。
帰りに、一緒にラーメンを食べている最中
親が
「急に、おれへんなってん」
と寂しそうに言う。
連れ合いが、急にどこかに行ったと思っている様子。
自分が一人暮らしを何年もしていたことを覚えていない。
連れ合いが、施設に入所していることも覚えていない。
連れ合いが歩けなくなって、車いすを使用していることがわかっているか
を確認してみたら、覚えていなかった。
親の記憶の中には、いくつの時の連れ合いがいるのだろうか?
そろそろ、施設に行く時間になってきたので
タクシー乗り場に向かった。
親にとって、昔から住み慣れて道も詳しいので施設に行くのがバレてしまうのでは・・
途中で、怒りだして帰る!って言われたどうしよう
不安な気持ちでいると、イヤな思いばかりが浮かび上がる
タクシーの中で親に、連れ合いに会いたい?と聞くと
「会いたい!」
と答えたので、今から会いに行く?と聞くと
「行く」
という。よし!これで大丈夫。行く先はその施設だから怪しまれることはない
その施設に到着するのもまじかの時に
「どこにあるの?」「近いの?」
と聞いてくる。どうしたって、このあたりは覚えているでしょう!
という位の場所なのに、親は今どこにいるのかさえ分かっていない様子
施設についてタクシーから降りた。
もしかしたら思い出すかな? 何回も連れ合いの面会に来ていた施設だから
覚えていないはずがない
親をみると、施設を見上げている。
「ここおぼえてる?」と聞くと、
「う~ん」と言っている。
中に入ったら思い出すかな?と思って中に入った。
でも、親にとって「初めての場所」だった・・・・・
すごい、複雑な気分だった
施設の中にケアマネージャーさんがいるのを見つけた親が
とても嬉しそうなホッとした顔で
「また、会えたな~」
と言っていた。(こういう短期記憶はあるのね)
そのまま、親はケアマネージャーさんと一緒に入所する部屋に行った。
そして、入所手続き(ショートステイ)の手続きも2時間程度かかった。
親は連れ合いに会えて、嬉しそうにしているから大丈夫と言われて
施設を後にした。