試製十糎自走砲 試製ホ二Ⅱ  | 黒いダイスが俺を呼ぶ

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さすらいのSUZUKI SC100乗り。主にスズキフロンテリヤエンジン系を乗り継ぐ。
日活アクション映画、昭和の特撮番組が好物でロケ地巡り。
大日本帝国陸海軍戦闘車両模型も好き。

 ホ二Ⅱ型

 

昭和16年3月 研究開始、九一式十糎榴弾砲を九七式中戦車に搭載し

         戦車師団砲兵隊の主火砲とする。

昭和17年2月 試製砲竣工 第1回機能抗堪試験実施(射撃台上)

       遥架匡および稈托架の抗力不十分、要改修。

    3月 第2回機能抗堪試験 九一式榴弾使用。

       中戦車車台に搭載、400㎞運行試験を実施。

       兵器本部にて自走砲の量産に関する打合せを行う。

       完成砲車は7月、8月末までに各半数を生産。

       砲は6月末までに1門、7月末までに7門。(予定)

    6月 九一式十榴遥架体の新設計遥架体完成、機能抗堪試験。概ね良好な結果。

    7月 中戦車車台に搭載、機能抗堪弾道性試験実施、400㎞運行試験を実施。

    8月 陸軍野砲兵学校にて実用試験。(一号装薬で射撃できるように改修)
昭和18年1月 冬季北満試験をハイラル付近にて満州第六三部隊にて実施された。

 

四研215号車 試作ホ二Ⅱ第1号車

昭和18年1より3月 冬季北満試験時

試製型防楯は前面斜めの面積が狭く防楯側面は後方上部の角は直角。
側面の展望窓は側面防楯の中央上よりの位置にある。

車台は前期生産型車台であり、車載重機マウントは無く閉鎖されている。
機関室前方上面の右側に薬筒箱を縦向きに、左側に弾丸箱を縦向きに装着。

また右後部泥除け上に新型アンテナを装備。

 

ホ二Ⅱ 前期型防楯・旧型車体

前期型防楯は所謂量産型とほぼ同型となっているが

前面上部は高射界に副防楯を覆う部分は無く平坦である。

前面斜め及び側面は展望窓を含め所謂量産型とほぼ同型となっている。
(側面防楯の展望窓扉に点視孔有り。ホ二Ⅰには無い)
防楯上面には手摺が3ヶ所に設置されている。

防楯内左側面に砲装備品の固定用衝立がある。(右側は不明)

車台は前期生産型車台。
機関室前方上面の右側に薬筒箱を横向きに、左側に弾丸箱を横向きに装着。

(終戦後に集積された状態。防楯側面と車体側面にマーキングを消した跡がある)

 

昭和18年8月から11月には相模造兵廠にて試製ホ二Ⅱが14輌(新造車体)生産。

同年12月からは日立製作所にて車体生産を開始18年度には14輌生産。(合計28輌)

 

昭和19年度は20輌。20年度は20輌の車体を新造し、

昭和20年度からはチハ車台の自走砲化も開始されている。

(完成 8輌 改造途中 82輌。)

チハ旧車体は15榴搭載、新型車体は10榴搭載と思われる。

 

このホ二Ⅱ 前期型防楯・旧型車体は20年4月改造とは考えにくく
(旧型車体の使用はともかく、前期型防楯を組むのは時期的に無いかと思います。)

自分は試作2号車として早い時期にチハより改造されたのではないかと考えています。