嫌ぁっ
何でぇ、
家に帰るとばあちゃんが力なく、
「シロが死んだよ。」
そう言いました。
初めは信じられなかったし、
嘘だぁ
そう思いました。
「お昼ごろにね、隣のヘルパーさんが白い猫お宅の猫じゃない、しんでるよ。」
と教えに来てくれたそうです。
ばあちゃんが行って見るとシロチと同じ場所で、シロが倒れていたそうです。口から血を吐いて。
まだ暖かかったのでばあちゃんが揺さぶって名前を呼んだけど、かえって来ませんでした。
まだ、諭さんが帰ってくるまで、箱に入れて部屋においてある。
エアコンのぎんぎんに冷えた部屋で、白い箱の中にシロはいました。
シロ、やだよ~。行っちゃだめだよ。あんなに元気だったじゃない。
どうして。どうして。ただ泣きじゃくるしか出来ませんでした。
撫でるといつものシロの毛障りでした。
「どうも毒を撒かれたみたいなんだよ。」
「おかしすぎるもん。家の猫で一番元気なこだったから。」
シロは舌を捻じ曲げたように出して目はカーッっと見開いたようにしたまま死んでいました。
いつも堂々としていたシロちゃん。
隻眼だからって、里親さんに拒否されたけど、おうちの子でよかったよね。
一番威張っていて、一番うるさくて、一番人懐っこくて。一番恰好よかった。
いつも怒ってばかりだったね。ごめんね。いなくなったら怒れないじゃん。
「シロちゃんうるさい。なんなの?勉強できないじゃん。」
「シロしつこいっ。」
それもシロちゃんが元気だったからだよ。
やだよ、やだよ、やだよ~ シロ帰ってきてよ。
マスターが帰ってくるまで言わないで置こうと決めました。
マスター今こんなこと聞いたらかわいそう過ぎるから。
今朝警察に届けました。
あんまり本気で聴いてくれませんでした。
難しいの一言で終わってしまいました。
学校も休みました。
この悲しみや怒りをどこにぶつければいいんですか?
こんな殺され方をしても虹の橋に行けますか?
誰か教えてください。
辛くて悲しくて悔しくて、やりばのない怒りは誰にぶつければいいんですか?
あたし許さない。こんなことした奴を絶対許さない。
絶対捕まえてやる。シロちゃんのお墓の前で本気で謝るまで許さない。

