前回に続き自作パーツの作成方法です。
今回は中級編ということで、クラッチカム押さえ板の作成です。
素材はアクリル板2mm厚を使用します。
純正は1.5mm厚の為、2mm厚だとパーツが干渉する部分がある為、
純正と同じ1.5mm厚を使うのが望ましいです。
私は干渉部分の加工もするので特に問題はないですけど。
まずはコンパスカッターで直径21mmの円を描きます。
カッターで切断する訳ではないので、カッターの刃を深く入れる必要はありません。
円を描いたあと、周りをニッパーやラジオペンチでカットしていきます。
カッターで切り目を入れている為、変な割れ方はしないはずです。
カットしていくとデコボコですが、ある程度 円に近い状態になります。
次に内円の拡張を行います。
まずはドリルビットで穴をあけます。
次に砥石で拡張します。
内径の直径が10mmになるまで研削します。
この内径はベアリングに接触する部分となり、精度が低いと
ベアリングに干渉する為、直径10mmの砥石を使うようにしてください。
これで、内径の研削が完了です。
次にデコボコだった外径を整えます。
写真のようにリューターのビットにパーツを固定します。
で、この状態で回転をさせます。
回転させたまま鉄ヤスリを外径に接触させることでデコボコを研磨していきます。
回転させ研磨することで外径を限りなく真円にすることが出来ます。
始めに21mmで外径を描いていましたが、19.5mmになるまで研磨します。
で、研磨が終えたのがコチラ
次にピンとビスを入れる穴を開けます。
穴の位置がズレると取り付けが出来なくなるので
純正品と重ねて穴の位置を確認します。
そこそこ高い精度が必要となりますが、私は完全にフリーハンドでしています。
位置が確定したら、ドリルビットで穴をあけます。
ビス穴は2mm
ピンはM3ビスを使う為、挿入穴は2.8mmまたは2.9mmで開けます。
穴を開けるとこんな感じ。
ピン挿入の穴の位置にズレがなければ
純正のピンが挿入可能な状態になります。
純正ピンは2.6mm程度の為、0.3mm程度ズレていても
挿入可能となりますが、この程度のズレは誤差の範囲なので
挿入が出来れば基本的に問題ありません。
次に挿入用のピンを作成します。
M3のジュラルミンビスのヘッド部分をカットして12.5mm長のピンを作成します。
写真は16mm長のビスですが、14mmビスぐらいが調整するのにちょうど良いと思います。
高さ調整はリューターで簡単に出来るので、削り過ぎないように少しずつ調整してください。
これで板(プレート)とピンの作成が完了です。
あとはピンを挿入して、瞬間接着剤でピンを固定して完了となります。
ピンを固定する時、直角に挿入する必要がある為、
実際にクラッチヨークに挿入しながら接着することで、ズレを最小限に抑えることが出来ます。
で、今回作成した重量がコチラ
純正が2g近い重量がある為、コレで1g強の軽量化が可能です。
前回のシャフトプレートと合わせると2g近い軽量化となります。
アルデバランは軽量化可能なパーツが少ないので
この自作パーツによる軽量化の効果は非常に大きいと思います。
自作パーツの作成方法はこれで終了です。
ラチェットも記事にしようかと思ったのですが
作成が結構面倒くさいのとどうしてもブサイクな形になるのでやめておきます。
代わりに、今まで温存していたLTXの13ベアリング化をそろそろ記事にしようと思います。