また逗子海岸の映画祭から得た情報です。
木内鶴彦さんについては、友人からつい最近、教えられて知り、
その直後の講演だったので、流れに乗っていざ、5月7日の雨上がりの逗子海岸へ。
ちょっと遅れて話の途中でしたが、
まずは、太古の地球と生命誕生の話から。

(以下、木内氏の講演内容抜粋)
できたての地球には、大気というものがまだ形成されていなくて、
放射能とか、生命にとって有害なものがいっぱいありました。
やがて大地にそれらの物質が閉じ込められて、生命が誕生する環境が出来上がった。
原子力燃料であるウラン鉱石は、地球上の放射能を閉じ込めて出来た物質。
大気のうえに成層圏ができて、宇宙からの放射線を防ぐことができるようになった。
それからなんですね、生命が誕生したのは。
生命は藻から始まり、植物、動物、そして私たちヒト、と
現在の地球の生態系が形作られ、それぞれの生命体は独自の使命をもっている。
それは、この生態系を循環させることが目的で、
人間の手足や、頭脳もそのためにある、ということが大前提。
ところが、人間は、せっかく大地に閉じ込めてあった物質を掘り出して、
燃やす事を始めてしまった。
そう、ウラン。
今また人間は、放射能物質という生命体にとって有害なものを取り出してしまいました。
また石油や石炭も鉱物資源ですね、これを燃やせば二酸化炭素ができる。
これでは、地球環境を生命体の住めない状態に戻してしまうことになる。
(言われてみると、まさにそう、だけど、そしたら石炭を燃やし始めた産業革命あたりから、
 道はまちがっていたのかしら!?)(カッコ内は私のつぶやきです)


チャイナシンドロームという言葉はご存知ですか?
スリーマイル事故のときに言われた言葉で、
炉心が融解し、原子炉の分厚い格納容器を溶かしてしまうと、
その高熱の物質は地中に達し、どんどん穴をあけて行って、地球の裏側の中国にまで達してしまう、
という恐ろしい話です。実際には、地球のマグマのところで止まってしまうらしいですが。
それで、恐れていることは、福島原発のある浜通りで、何度も余震がありましたが、
高温の核物質が、地下水脈にぶつかったときに爆発を起こします。
あの余震はそのときの爆発の影響?でなければいいのですが・・・。
(福島の原子炉の格納容器に穴が開いてないのを誰か確認したっけ?
 メルトダウンという言葉自体、言われなくなったなぁ・・・)


現在のように世界的に原子力発電の推進に拍車がかかったのはちょうど3年前です。
この3年前というのが重要です。
レアアースという言葉を聞いたことがあると思います。
これを精製してリチウム電池を作りますが、その結果ウランができるんです。
これは原子力発電にとっては宝の山ですね、それを原発で使って・・・、というサイクルを
ビジネスにして投資し、リーマンショックの損失を取り戻そうということです。
要はマーケットの企んだ事なんです。
(これは知らなんだ~、もしかしたら私たちの貯蓄や保険が;;)

自然エネルギーについて考えてみましょう。
ずいぶん前の話ですが、農水省から依頼されて休耕田でのソーラーパネルの研究を
お手伝いしたことがあります。
ソーラーパネルは太陽光が直角にあたる数時間しか発電しなくて、また、
生産と廃棄にたくさん電力を使ってしまうので、効率のいい方法とは言えません。
風と波は△、地熱と水力は◯、という状況でしょうか。
それで、いま宮古で研究しているのは、太陽光集光技術によるゴミの資源化です。
真空状態の炉にゴミを入れて、太陽の熱で、燃やすのではなく、ちょうど電子レンジのように
物質を振動させて炭素化するのです。
この純度の高い炭素で家庭用の電力をまかなえるだけの電池がつくれます。
これは炉をつくってしまえば、太陽の光を利用するので、燃料費はタダです。
不便な点は、お天気のいい日しか稼働できない、ということです。
(炭化炉、炭素化炉というのは、このことか~、早く実用段階になるといいな。
 葉山の町議会議員選挙があったばかりけど、ゴミの焼却炉が使えなくて問題になってるもんね)

人間も生態系のための役割分担をもっている、とさきほど言いましたね。
これから、天災や経済破綻、戦争の危機など、まだいろんな大変なことが起こってきます。
これは、同時に社会構造を変えるチャンスなんです。
東北の地でも、いろんな部品をつくる工場が被災して、復旧が遅れると、
他国で作られるようになって、産業が衰退してしまうかもしれません。
けれど、もしそうなってしまっても、チャンスはあります。
地球の環境を取り戻すという産業を興せばいいのです。
(ほんとにそうだ!原発を廃止すると職を失う人が大勢いるというけれど、
 原子炉を廃炉にするにはすごいお金がかかるんだそうな、その仕事もあるではないか!)

以上、ひらたまが直接聞いて残したメモから書きおこした、講演内容の一部です。
もし間違っていたらごめんなさい。

そして、講演のあと、映画『180°SOUTH 』(ワンエイティ・サウス)の上映。
この地球に生まれたことに感謝せずにはいられない美しい映像と音。
この映画も、意識を拡大させてくれました。(クリック→予告編
詳しくは書かないけど、今この時期、勇気の湧いてくる台詞を。

「想定外の事がおこったとき、そこからが冒険なんだ」

4本の木を植えよう! Four Trees Project
映画『ミツバチの羽音と地球の回転』は、山口県に計画されている
原発の建設をめぐる地元漁師たちと中国電力の攻防、
それとスウェーデンの住民らが実現しつつある進んだ電力事情のドキュメンタリー。
↓詳しくはクリックしてね
4本の木を植えよう! Four Trees Project

これは、数年前に見た『六ヶ所村ラプソディ』と同じ監督の新作で、
前から観たかったのです。
横浜のシネマ・ジャック&ベティーで5/7~27上映予定。
詳しくは、クリック→http://www.jackandbetty.net/