江戸時代の人々は親の老後をどうしていたか？

こんにちは(^∇^)

【プリンセスの卒業式】主宰

母と娘の心の謎を解くカウンセラー、

高橋リエです。

今日は親の老後の問題です。

日本の戦前の旧民法では、

親が引退したあと、跡継ぎである長男が

親の老後の面倒をみることを、

法律で義務づけていました。

だから親は全財産を長男に譲って

安心して老後を任せられたのです。

なにしろ法律で決まっていたのですから。

でも戦後の新民法では均分相続となり

親の扶養義務も均等となりました。

特定の子どもが親の老後の面倒を

みるという義務はなくなったのです。

ですが、戦前世代の意識を引きずった

親のほうは、子どもが面倒をみるのが

当然の義務だと思い込んでおり、

近年は、長男とその嫁よりも、

自分の娘に介護してもらいたいと

思い込んでいる親が多くいます。

でも、娘にとっては重荷ですよね。

跡継ぎでもないのに、親の思い込みで

主体的な人生を奪われるとすれば、

これも一種の虐待といえると思います。

家制度と跡継ぎ制度がない今は、

親も子どもに依存せずに

精神的に自立しなければなりません。

子どもに依頼する部分はあっても、

自分でできることは自分ですべきですし、

「子どもなんだから当然」という考えは

まったくの時代錯誤なのです。

江戸時代には、やはり法律による

老後の保障がありませんでした。

当時の親はどうしていたかというと

なんと親子の間で「隠居面契約」

という契約をかわしていたのです。

跡継ぎに譲る土地の一定割合を

自分の取り分として確保する契約を

かわし、その土地からとれる分を

老後の保障としたのです。

土地に加えて金銭や食料の給付を

規定することもありましたし、

土地なしで、金銭と食料の給付だけ

決めることもありました。

江戸時代の親は、全面的に子どもに

依存するのではなく、

ちゃんと契約をかわして、

それが履行されないときは

名主に訴え出て、跡継ぎに契約を

守らせたのです。

親子の間で契約書をかわすなんて、

ずいぶん進んでいますよね？

子どもは親に従え、ではなく、

対等の人間、大人どうしとして、

たがいの了承のもとで契約書を

つくったのです。

そのまねをすればよいわけでは

ありませんが、

依存的な親の思い込みに引きずられて

親に従わないと親不孝なのでは、

という思いで苦しんでいる人には

ひとつの参考になるかと思います。

契約書とまではいかなくても、

自分を守るための取り決めをする、

親なんだからと、

当然のように依存してこないで！

そう主張してよいのです。

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