同棲からルームメイトへ
![間取図](https://stat.ameba.jp/user_images/98/e8/10010834082_s.jpg?caw=800)
とても狭い4.5畳の部屋。
普通、旅から帰ってきたら「やっぱり家がいちばん!」って
思うのだろうけど……。
今回ばかりは、旅の疲れに追い討ちをかけて
さらに疲れがドッと出てきた感じです……。
……別れ話を突然出されて。
俺 「でさ……なんで突然そんなこと言うの?」
夏子 「タイなんか行けないもの」
俺 「それはわかった。でもそれは夢を口にしただけだよ」
夏子 「その夢に私は一緒についていけないの」
俺 「夢は夢であって、愛する人のためなら方向転換できるでしょう?」
夏子 「……」
俺 「なんかほかに理由があるなら言ってよ。おかしすぎる」
夏子 「ほかに好きな人ができたの!」
俺 「(´Д`)……いつから?」
夏子 「2か月くらい前から」
俺 「そんなに前からかよ(´Д`)」
夏子 「……」
俺 「も、もう付き合ってるの?」
夏子 「……付き合ってはいない」
俺 「一緒にデートとかしてたの?」
夏子 「……たまに」
俺 「……まじか(´Д`)」
夏子 「……」
俺 「どんな人なの?」
夏子 「……映画の仕事している人」
俺 「映画の仕事の手伝いをしてて知り合ったの?」
夏子 「……うん」
俺 「浮気してたのか……(´Д`)」
夏子 「浮気なんかしてない!!」
俺 「2か月前からデートしてたんでしょう? (´Д`)」
夏子 「そうだけど……」
俺 「それって浮気じゃん(´Д`)」
夏子 「浮気じゃなくて本気なの!」
俺 「稀にみる迷言が出たな(´Д`)」
夏子 「夏子はいつも本気。いつもそうしてきたの」
俺 「歴代の彼氏たち、かわいそうに(´Д`)」
夏子 「自分でも困ってるの!いつも途中で好きな人ができちゃう」
俺 「……前の恋愛も不倫だったもんね」
夏子 「不倫でも本気なの!」
俺 「……世間はそう思わないぞ」
夏子 「夏子は夏子、夏子なの!」
俺 「……そ、そうだな(´Д`)」
夏子 「でさ……勇太郎」
俺 「……なに?」
夏子 「いつこの部屋から出てく?」
俺 「おいおい(´Д`)」
夏子 「別れたら一緒にいるのおかしいでしょう?」
俺 「おかしいけど、急に言われても困るって(´Д`)」
夏子 「じゃあいつ出てってくれる?」
俺 「……いつって言われても(´Д`)」
夏子 「決めて! 鍵ももう渡さない!!」
俺 「少なくとも12月のボーナスまで待ってよ」
夏子 「まだまだ先じゃないのよ!! 無理!!」
俺 「無理言ってるのそっち! 引越しはお金かかるんだよ(´Д`)」
夏子 「来週なら大丈夫?」
俺 「俺の話、聞いてないでしょ(´Д`)」
夏子 「別れてもこの部屋に一緒にいるということは……」
俺 「……」
夏子 「別れても一緒に寝るの!?」
俺 「ま、まあ、この狭さじゃ仕方ないな」
夏子 「彼をここに呼べないじゃない!」
俺 「……俺が隠れられる場所なんてないしな」
夏子 「彼との電話も聞かれるわけ?」
俺 「いままではどうしてたのよ」
夏子 「外で電話してた」
俺 「……じ、じゃあそうすれば?」
夏子 「なんで私が勇太郎に遠慮しなきゃなんないのよ!」
俺 「……あのさ」
夏子 「……鍵はもう渡さないよ」
俺 「ここはお互い、あいこなんじゃない?」
夏子 「なんで?」
俺 「まだ納得はいかないよ。でも、争いたくないから言うね」
夏子 「うん。でもなんであいこなの?」
俺 「夏子は俺に内緒で浮気してた」
夏子 「内緒にしてない!! 話すと傷つくと思ったの!」
俺 「同情するなら鍵をクレ(´Д`)」
夏子 「なんでわからないの? 黙っているのは優しさなの」
俺 「……まあ、それはいいとして、浮気してたのは事実」
夏子 「……」
俺 「そのうえ、突然出てっていうのは、不条理じゃない?」
夏子 「……どうしたいの?」
俺 「だから、俺が出て行くのは12月まで待ってよ」
夏子 「……それまで一緒なの?」
俺 「そ、そうなるな。俺のこと嫌いなの?」
夏子 「嫌いじゃない」
俺 「なら、いままで一緒にいれたし、12月まで待てるでしょ?」
夏子 「……ほかに好きな人ができたのに?」
俺 「うん」
夏子 「……食費、出してくれる?」
俺 「……だ、出す(´Д`)」
夏子 「お小遣いも出してくれる?」
俺 「ちょっとまて!!」
夏子 「?」
俺 「いままで俺が夏子のお小遣い出してきたよな」
※夏子の負担と勇太郎の負担についてはこちらのエピソード を参照。
夏子 「うん。でも返さないよ」
俺 「返さなくてもいいけど(´Д`)」
夏子 「……なによ」
俺 「その金で浮気してたわけだよな(´Д`)」
夏子 「……夏子のこといじめてるの?」
俺 「もうあれだ! 重い話なし!」
夏子 「これ、重い話なの?」
俺 「どうせ12月までいるなら、楽しくいこう!」
夏子 「今日から同棲じゃなくてルームメイトね♪」
俺 「(´Д`)」
冷静に話しているように思えますが……
頭のなかは混乱しまくっています。
……次回、4.5畳の共同生活ルール。
●『4.5畳の恋人。』について