晩夏が
初秋に変わる頃。
夏の日差しは
粘るようにギラギラと
朝、窓の外から
熱気を差し込んで来る。


花も混乱するのか
アサガオの花がまた
ちらほら咲いた。

ハイビスカスは
強い日差しが苦手なようで、
さっさとパラソルを閉じてしまった。

時が止まったような
異次元の日々。
誰もがベクトルを
描きにくい世の中で


草花も虫も動物も
人間を除けば
概ねありのままに
時に自然に翻弄されている。
翻弄されつつも
自力で生き延びていく。


人間にできるのは
翻弄されまいと
手を打ったり
準備したりすること。


一刻の猶予もない
とは
何かを見据えているからこそ
発せられる言葉。


言葉は
なるだけ
少ないほうがいい。


それが
知性であり
品のよさとなる。



月の満ち欠けは
光の加減で起きる。
月の公転と
地球の自転。
変わることは
常であると語る。


ピンチヒッターで
入った先で、
時々何かを
頼みたい気持ちがあると
本人から知らされる。


90を越えた人が
人に頼みたい時は、
本当に本当に
些細なことだ。


可能なことで
お時間が許すなら。
と返す。


丁寧に
強く
生きてきたんだと
部屋の隅々から
感じて恐縮する。


近頃どんどん
ワガママになる
と言う。


強い気持ちがあったから
今まで生きて来られたのだろう。


90まで生きるなんて
容易いことではない。


俺なんてもうすぐ
90になるよ
ある人は言う。


だんだん訳がわからなくなって
嫌になっちゃうよ
と笑う。


言葉を選びながら
人生という戦いで
前を行く大先輩の
声を受け止めながら、
心の中で応援する。


言葉は
一筋の光でもあり
一本の刃でもある。


今は未来に
必然というシナリオで
つながっていく。


アサガオの花を
染め物に使いたいと
連絡を受けた。


ハイビスカスの花も
使ってもらおうかな。














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