話長いな―。春樹は小野口先生のソフトテニスうんちくより早くいろいろ教わりたい様子だった。


「えーでは、話してばかりなのでそろそろ基礎を教えていきたいと思います」


春樹はやっときたと目を輝かせた。


「えーまずーラケットの持ち方から。えーラケットには表裏があります。えーこの緑色のマークがある方が表ね。えーまず表を上にして地面に置いてください。


「えーグリップ。このマークの下あたりからの持つところをグリップと言います。えーこのグリップの一番下を少し開けたくらいのところに手を置いてください。えーとー、そしてそのまま持ってくださいね。


「えーそしてここ重要。えーと、人差し指とー中指の間を親指一本分くらい明けてください。こうすることによりラケットを振っても安定します。」


「なるほどー」


春樹は早く打ちたくなってきてコートをちらちら見るようになっていた。


「おーっとまずい。このままでは下校時間を過ぎてしまう。」


先生の話のせいでかれこれ30分はたっていた。


「えー1年生は今日は4時帰りだからねー。あと15分だけ打とうか。2、3年生はまだ2時間やれるから今だけ1年生にコートかしてやってくれ。えーじゃあ1年生は4つのコート全部使っていいから乱打しなさい。あ、乱打って打ちあうやつね。今まで同じことすればいいから。」


待ってましたと言わんばかりにコートに走った春樹。


「直哉ー早く―!」