飼育者に先立たれた愛ちゃん(1) | 「下町の猫たち クワトロの会」

「下町の猫たち クワトロの会」

東京・墨田区など下町周辺地域の自治会等に地域責任を求めつつ「野良猫対策」をご提案し、TNRに取り組む任意のボランティア団体です。野良猫への不妊・去勢手術や保護せざるを得ない猫たちの飼育者募集などのクワトロの会の活動を紹介をさせていただいています。

高齢飼育者が歩けなくなり猫の世話が出来ない・・・

2022年2月12日午後

ボラ仲間の紹介で不動産屋から相談のお電話

 

「猫の引き取りは出来ません」とまず釘を刺し

介護スタッフが入っているであろうから

早めの「飼育者募集」で次の飼育者に繋げる協力は可能と

軽い気持ちで飼育者が住むアパートへ

その不動産屋さんと一緒に出向いた

ところが部屋は飼育者の姿どころか

一切合切何もない伽藍堂!

そこに・・・押入れの奥に残され縮こまっている一頭の猫と

ウンチで汚れたトイレとキャリーゲージのみ

 

餌を置きながら不動産屋に問うと

次の借り手への配慮なのか?

鈍いながらも

当初の話から全く違う事実が次第に明らかにされる

 

ポストに新聞が積み上がり

飼育者の異変に気付き警察立会いで・・・云々

1月10日に亡くなられていた!

既に亡くなっていらしたのか?

その後病院に収容されてから亡くなられたのか?

猫は独りどれだけの期間ここに置かれていたのか?

部屋の引き渡しが迫り

猫を置いておく猶予がない状況に

   この先この子をどうする?

後に引けない所に私は追い込まれていた

 

窓はカーテンもなく身体を温める敷物一枚すらなく

せめて暖かな寝床だけでも・・・と鍵を預かった

この事態をボランティア仲間に相談すると

忙し過ぎる日々で引き取りを躊躇う私の背中を押し

車で一緒に夜アパートに向かってくれた

ー つづく ー