墨田区長へのお願い(3) | 「下町の猫たち クワトロの会」

「下町の猫たち クワトロの会」

東京・墨田区など下町周辺地域の自治会等に地域責任を求めつつ「野良猫対策」をご提案し、TNRに取り組む任意のボランティア団体です。野良猫への不妊・去勢手術や保護せざるを得ない猫たちの飼育者募集などのクワトロの会の活動を紹介をさせていただいています。

2) 多頭飼育への助成金制度

多くの方々によって行われた「飼い主のいない猫」への

繁殖抑制が効果を上げているなかで、「遺棄」と思われ

る猫たちが春・秋を中心に餌場に突然姿を現します。

昔からあったであろう「遺棄」という行為が、繁殖抑制

が進むなかで「飼い主のいない猫」の把握・管理が進み、

突然姿を現した「管理されていない猫」がはっきり認識

出来る環境が整ってきた結果、見えてきた大きな問題と

言えます。

実際関わった「多頭飼育」では、多頭飼育宅で十分な餌

を得ることが出来ない猫たちが餌を求めて外に散ってい

くこと、繁殖シーズンに産まれた仔猫や増えすぎた成猫

たちの間引き行為が時にあり、「遺棄」よる新たな「飼

い主のいない猫」を生み出しています。

突然姿を見せる成猫たちの大半は未手術であり、新たな

繁殖の火種となり繁殖抑制に動いた地域や活動経験をも

つボランティアの方々にとって、その手術費用負担はも

ぐら叩きを毎年続けるようなものとなっています。

今まで目にした多頭飼育宅の多くは手術費用負担がまま

ならず、繁殖を抑えられず野放飼育であり、そこに関わ

ることは大変な出費が想定されます。

飼育ということで助成金対象からも外れ、全額自費負担

で手術を行わなければならない現在、地域猫活動におい

ても多頭飼育は「飼育」という括りで、地域が関わる範

疇から外され、つまるところ出口を塞ぐことなく本質的

問題解決に手をつけないまま「地域猫活動」を終了せざ

るを得ない現実があります。

「飼育」と言っても周辺に及ぼす影響を考えると、「飼

い主のいない猫」同様の対応が必要と考えます。

いい加減な飼育の結果であることは火を見るよりも明ら

かではありますが、対応がないまま放置される問題では

ないのです。

是非、この「多頭飼育問題」への対応策としても助成金

制度の追加項目として検討をお願いします。

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以上が区長宛の書簡内容です。

2019年9月19日に墨田区議会常任委員会で党派を

越えて「飼い主のいない猫の不妊・去勢手術費の助成に

関する陳情」が満場一致で採択されました。

陳情に動かれたKさんなどのお力で議会を通過しました

が、現在は2020年新年度において採択された内容に

沿う助成金制度の実現を目指しています。

これはTNRを活動の主軸にしているクワトロの会だけで

はなく、野良猫問題への理解を基盤にTNRをされていら

っしゃる餌やりの方々にとっても、TNRを加速させ問題

解決を進めるために求められているものであります。

ー 「区長へのお願い」で掲載した猫たちは

 クワトロの会で捕獲又は保護した野良猫や捨て猫です。ー

 

ご理解をお願い申し上げます。

  **「下町の猫たち クワトロの会」**