胎児について想う | 「下町の猫たち クワトロの会」

「下町の猫たち クワトロの会」

東京・墨田区など下町周辺地域の自治会等に地域責任を求めつつ「野良猫対策」をご提案し、TNRに取り組む任意のボランティア団体です。野良猫への不妊・去勢手術や保護せざるを得ない猫たちの飼育者募集などのクワトロの会の活動を紹介をさせていただいています。

ある日

野良猫の繁殖を抑えるための

捕獲を行なっていると・・・

 

  「知らない間に

   子供が産めない身体にされたら

   あんただったらどうする?」

 

犬と散歩をされていた初老の男性から

人としての道義を問われた

ー ミオとピノのママ 2017年8月29日避妊手術済み

         お腹には7頭の胎児が宿っていました ー

 

また、ある年の瀬

身内とお茶をしながら・・・

今年は120頭近い猫へ避妊去勢を済まし

堕した胎児は120頭を超えている・・・と話すと

 

  「宿ったからには

   生まれて来たかったんじゃない?

   その子たち・・・

   それを殺したのよ!

   良いことしていると思っている?」

 

身内が発したのは堕胎への非難の言葉だった

ー 2015年夏、生まれて間もない臍の緒がついたまま

  助けを求める大きななき声、通りがかり路地の奥、

     家の隙間でゴミまみれの美々を保護しました ー 

 

人間の快適な暮らしのために

野良猫への避妊去勢で繁殖を抑えるTNR活動

「共生」をうたいつつ

人間側の都合が色濃い活動だ

 ー 薄っすらと目が開き始めた美々、

         黒く光った小ちゃな瞳が・・・

     広くて深〜い湖のよう!・・・感動しました。 ー

 

平成26年度の一年間

処分目的で

日本全国の保健所に持ち込まれた猫は

約100、000頭

内18%が譲渡

(どこへ譲渡?)

残る約80,000頭が殺処分

内、50,000頭は仔猫でした!

(上記データはネット上の情報に基づく)

 

殺処分は

言葉に尽くせぬ

道義的問題があります

image ー 授乳と共に少しづつ離乳食もスタートした頃の美々 ー

 

避妊去勢と殺処分

しかも

双方が折り重なるように関わりあっています

 

   無駄に産ませないこと

       = 

   無駄に殺さないこと

 

人間社会にとって

TNR活動は

苦肉の策でもあり

考えうる最善策と思います

image

ー 同時期保護されたオスの仔猫と美々はいつも一緒でした ー

 

仲間への帰属意識

様々なものへの好奇心・遊び心・私との関係・・・など

細やかな感性を持つ「いのち」が育ってゆく過程を

美々は見せてくれました

 

TNR活動において

明るい陽があることを知ることもなく

生まれ出る前に

闇に葬ってしまった多くの「いのち」へ

 

合 掌