東京都の敷地に
看板が設置されました・・・と
2015年晩秋、
仔猫3頭の保護や成猫たちへ
避妊去勢に動いた
日比谷線南千住検車区に
沿った空き地である。
通りがかった方々から
立ち止まり仔猫を見ているだけで
住民から写真を撮られた・・・
餌をやるなと怒鳴られた・・・など
それでも猫たちは
時間になるとフェンスの内側に
姿を現し、寒さが増す中
じっと餌を待つ。
「いのち」ある生き物として
餌やりを肯定し
しかし、
後始末などマナー徹底を求める
そんな循環が生まれなければ
後始末どころか
餌を投げ入れ退散!
そんなゲリラ戦が続く
そこで
「避妊去勢で繁殖を抑え管理し
共生を図りながら、清潔で
住み良い街を目指します」
そんな主旨の看板設置を
荒川区役所に願い出た。
それから2ケ月
荒川区役所の後押しもあり
今回の看板設置となった。
「餌やり禁止」という短絡的表現はなく
「餌を放置することを止めて下さい」とある。
アッ!そうか!
「後始末をきちんとすれば餌やりOKなんだ」
でも
「餌やりは絶対止めてください」
論争を招きかねない曖昧表現に
ニュートラルな立場が求められる
行政の苦しさが伝わってくる。
それでも「餌やり禁止」の看板は
少しずつ姿を消し、
マナーを求める表記に代わりつつある
しかし、
理想や想いだけでは
何も変わらない
何らかのメリットがそこになければ
人は受け入れるものではない。
人の意識改革と並行して
避妊去勢手術の広がりで数が減り
野良猫よりもっと深刻な
「ねずみ」問題が浮上
野良猫が
ねずみ被害食い止めの
影の功労者として
改めて周知されるほうが
「餌やり禁止」の意識が溶けるより
早い可能性もある。
その時
「持ちつ持たれつ」の利害関係が成立
名実共に「地域猫」として
市民権が与えられ
共生への道を歩むことになるのかも。