ボスと姉妹 | 手紙

ボスと姉妹

ボスはクソ眠かった。最近、とんと寝ていないからだ。だからこそ、東十条に行く道すがら、赤羽で乗り換える際には、ボスの缶コーヒーを買い求めようとした。今日はレインボーマウンテンにしよう。少し気分が高鳴って眠気が覚めそうになる。だが、自販機に百円が入らないではないか。いや、入るのだが、入れても入れても出て来てしまう。結局、次の電車が来るまでに買うことが出来ず、ドアに挟まってギリギリ乗車した。

東十条北口の左側についた。マックが無いので憤慨した。怒って怒って眠気は覚めるものの、決していい気分ではない。

その怒り、関係ないところにまで波及していった。部下がよく、昨日3時間しか寝てねんだよなどという。そんなのはボスにとってはいつものことだった。叶姉妹だってそう。ボスは、叶姉妹のことをよくネタにしてるのだが、部下どもが同じように彼女らを侮辱するのは許せなかった。お前ら、叶姉妹より寝てるのにとやかく言うんじゃねえという気分になるからだった。

しかし、そんな、俺はもっと寝てないんだ!っていうアピールで部下を引っ張ろうとしてウザがられているのは、ボス自身気付いていた。自分がいかに寝ていないかで同情を誘う形になってしまうと、あのボスは器が小さいと言われてしまう。

だからボスは、ひとしきり怒った後で、「なーんちゃって!」とおどけてフォローすることを忘れないのだ。ボスイズムを貫くのはなかなか容易なことではない。