男 「おかしいなぁ~?」
女 「・・・?」
男 「ねぇ~、あれ知らない?」
女 「あれって、何っ?」
男 「ジーパン。」
女 「どんな?」
男 「ほらっ、同じやつが2本あったやつ。」
女 「あぁ~、あれね・・・」
男 「どこ探しても見当たらないんだよ。」
女 「・・・捨てた。」
男 「はっ?」
女 「だから、こないだ捨てた。」
男 「なんでー!」
女 「だって、何年前のジーンズよ!」
男 「う~ん、30年前かな?」
女 「今時、あんなジーンズ誰も穿いてないよ。」
男 「えぇ~、あのジーパン気に入ってたのに・・・」
女 「あんなケミカルウォッシュのダボッとしたジーンズなんて、ダサッ!」
男 「あれ当時で¥19000したんだぜ!」
女 「えっ!あれが~?」
男 「だって、フランスものだもん。」
女 「同じの2本も買ったの?」
男 「初めてのバイト代が入った時に買ったやつなのに・・・」
女 「あのさ~、ひとつ聞いていい?」
男 「何っ?」
女 「どうして同じ服の色違いが幾つもあるの?」
男 「だっていろんな服探すの面倒くさいじゃん。」
女 「いろんな服着てみたいとか思わない?」
男 「だから、そのデザインが気に入ってるからだって!」
女 「あぁ~、ついでに紺の方のMA-1も捨てといた。」
男 「えええーっ!」
女 「だって、袖はボロボロだしあちこち破けてるし汚らしいから。」
男 「あっ、あれは俺がバイク乗ってた頃に事故ってできた傷なのに・・・」
女 「そんなに気に入ってるんだったら、新しいの買えばいいでしょ?」
男 「いや、そういうことじゃなくてさー、俺の歴史みたいなもんだから。」
女 「ふ~んっ、歴史ねぇ・・・」
男 「言い換えれば、俺の勲章みたいなもんかな?」
女 「事故った時の傷が勲章なわけ?」
男 「まぁ~とにかくまだ着れただろ?」
女 「あのね、一緒にいる私が恥ずかしいの!」
男 「そうなの?俺は全然恥ずかしいと思わないけど。」
女 「勘弁してよね。」
男 「じゃ~どんな格好すればいいの?」
女 「普通の格好。」
男 「普通ってどういうの~だ?」
女 (もぉ~、知らない!)
つづく