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State In Figures

written by 4 Σ α - murmur -

変わり始めた季節

君の香りを洗っていく


言葉に出来ないまま

春の薫りも拐っていく



雪解けの頃は懐かしく

些細な日常温かく



逃げることは容易かった

君は知っていたんだね



曖昧な終止符

打ち付けた 闇が少し長い夜



閑寂のノスタルジア

独りで見た 鮮やかな満月と涙



五月雨の頃は儚げに

情緒に浸る蝶を眺めた



笑うことが希望になること

君が教えてくれたね

途惑いの隙間から


育まれたのは小さな小さな嘘


繋がり合う度 色濃く滲んで


終いには名前も顔も解らなくなる




夢と信じても現実の十六夜




瞬き 足踏みする度に似ていく


今と明日との境界線


ただ疑いも無く想い続けた日々の風化


その景色 剥がれていくスピードに乗って




今でも未だ道化を演じて


心から笑わないで 笑えないで


口笛に言の葉を乗せる




「君は綺麗だよ」



睦月吊るされる度


声は小さく眠らせて


明日を微かに曇らせて


知らない温度はまた何処かで温まる



「きっとそれで良かった」


無心にそう微笑みを残せる


落日が輝きを放てば





綺麗な一番星になりたくて


駈け出してみたはいいものの


僕らはいつしか道に迷って


輝くことにすら疑問を抱いた




目の前の現実を倒置して


空想でドレスアップされた心は


蜂の巣模様のエンプティー




正しいルートなんて知らないけど


今この瞬間がどこか


何かが違うと思えたら


きっと天使の歌声に近づける




手のひらの真実を温めて


見つめ合うだけで理解できたら


言葉以上のスターゲイザー


輝くきっかけは心に眠っている





日の出を斜め下から

覗き込むような角度

悲しみの海に入り浸る

あの人に見飽きてしまった朝

世界はそう呟いた


小さな下らなさを

端から並べて摘み取る

価値のない気遣いの残響


静かに微笑むさよなら


ウワベだけは傷付いた振り

得意気な悲しい顔に

沈みゆく季節は

溜め息を重ねるだけ


またいつか雨に染まる

その流動を遠目に

時代の中でその眼に

何を見い出せるのか


問いの中で問いに染まり

問いの中で問いに溺れる


そんな背中を

もう焼き付けたくはない


願う心が嘘でなければ




ほら また散りゆく

抱き寄せたぬくもり

季節に流されて


似た者同士 感じてた

それだけが 全てだった


まだ 太陽は

背を向けて 意地っ張り

僕らは 失敗だった


遠回りも出来ない 夜は更けて

数える間もない

思い出を風化させるだけ


風の匂いよりも深く薫るなら

遠くの地でどうか

微笑んでいますように


宛て名は書かずに

そっとさよならを春に添えて