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State In Figures

written by 4 Σ α - murmur -



ふと空を見上げて

あの時ではなくなった

この時がなぜか悲しくて


雨上がりに出来た

とても小さな水溜りはまるで

この心に残る優しさを

全て見透かしたように

映し出しているかのようだった


真っ暗闇の毎日が嫌で

君を光に例えてみたのは

通り雨のような

気紛れな気持ちではなかった


生憎、自分勝手な大雨

涙を隠してくれたことに

礼を言いたいのは山々だけど

君まで遠くに連れ去ってしまった


いつしか風を涼しくなった頃

頭の中の君は遠くに消えていた

声も背中も温もりも

何処かに静かに消えていた


あの時ではない

この時だから悲しくなった




雨は僕を独りにした

望んでいたのはきっと僕なんだ

辛い思い出なんて要らなくて


晴れた日に君は去っていった

あの夏一番の暑い日だった

受け入れた今が悲しくて


目を閉じれば

綺麗に輝く星たちは

何一つ嘘なんかつかなくて

僕たちの今が 明日が

無意味なものに思えたんだ



慌ただしく日常は ゆっくりと過ぎ去っていって

遠く遠くと思っていた今日が もう終わっていた


悲しくなるくらいに どんどんみんな変わっていって

離れ離れになっていくことが 当たり前と知った


受話器の向こう 考え事しているかのように

押し黙ったままの声が もっと聞きたくて


知らない君が たくさんたくさん存在して

そんな君を 知っているあの人が羨ましくなる


完璧な人間になんてなれないけれど

君の一番近くに居たいんだ

君を守りたいんだ


そう思い起こす度に脆く儚く

僕の心はきっと崩れ去っていったんだ





四角いレンズで

切り取ったあの日

壊れた雨傘

未練送る君が辛くて


フィルターは色褪せたまま

誰も救えはしない

この両腕が醜く思えて


為すべき明日を

掴めないまま

ただ願うだけ