めざすぞ!四感王 〜視力は失っても残った四感をフル稼働、前向きな人生をめざす〜

めざすぞ!四感王 〜視力は失っても残った四感をフル稼働、前向きな人生をめざす〜

全盲の管理人が、ある時は身障者への偏見や誤った認識を指摘、またある時は日々の喜びや小さな気づきなど綴ります。皆さん前向きでいきましょう!!

辛いもの好きな私には病気以前からずっと引っかかっていたことがありました。それは、激辛担々麺で人気のお店「地獄の担担麺 護摩龍」さんのメニューの中で唯一未経験、かつ激辛度MAXとされる「無限」をいただき、完食すること。


参考までに、同店の担々麺は、辛さ弱→強の順に辛さレベルと辛味基準それぞれ


護摩龍/🌟/5

餓鬼/🌟🌟/10

阿修羅/🌟🌟🌟/15

血の池/🌟🌟🌟🌟/30

無限/🌟🌟🌟🌟🌟/???


となっており、私は「血の池」まではスープ込みで完食しました。


ちなみに、他のお店の激辛ラーメンは、蒙古タンメン中本さんの「北極」もスープ込みで完食しています。


「無限」にも前から興味津々でしたが、いざとなるとそのビジュアルと3桁の?にビビってチャレンジが今になってしまいました。




「地獄」を前に電気椅子?に座る○刑囚の図(笑)


さて、当日は体調も万全。昼食時を超えておりお店も空いています。……時は来た!!


お目当ての「無限」は、以前来た時よりも値上がりしていました。1杯1500円です。ただし、各種トッピング、半ライス、麺大盛などがサービスでした。


そしていよいよラスボス?「無限」があらわれた!




……といっても見えないんだけどね(笑)


まぁ、相当辛いんだろうけど、なんとか食べられるでしょう。そう思いつつ、まずはれんげでスープをひとすすり。……か、辛い!!というより痛い!!! みるみる口の中に激痛が広がりました。


思わずお冷やを飲むも、痛みが和らぐのは一瞬だけ。痛みは一向に取れてくれません。しばらく時間を置き、麺を数本、ほうれん草をひとつまみ、間違って食べてしまった唐辛子、何度かチャレンジしますが、どれもわずかな量ながら結果は毎回同じ。とにかく口の中が痛くて何も口に入れられないんです。


結局、半ライスを完食しただけで、ラーメンにはほとんど手をつけられないまま泣く泣くギブアップ。ラーメンよりもお冷とティッシュに手をつけている時間の方が長かった。正直、舐めてました。舐めすぎてました。ごめんなさい。


私はその後も、


お店の人に申し訳なさすぎ


1500円をほぼドブに捨ててしまった


昼食を食べられなかった


これらを後悔しまくりでした。でも、これを機に激辛料理からは卒業、というか、あえて率先して食べる食生活を終わりにできそうです。やはり美味しいものを食べるのに我慢したりつらい思いをするのはもったいないですね。


ついでに、夜はしっかり下痢になりました。しかもお尻も炎上状態(苦笑) ちょっとしか食べてないんだけどなぁ。



©️2024 Koichiro

6年ぶりに墓参りに行きました。視覚を失って以来初めてです。


これまでも機会がなかったわけではありません。時間はあったし、墓のある寺も割と近くにありましたしね。なにより、私は長男ということもあり、以前は彼岸と元旦の墓参り、それに大晦日の墓掃除は欠かさない、墓参り大好きマンでしたから。


それでも6年間足が向かなかったのは、まず体調の不安定。加えて、それに起因するネガティブマインドと余裕のなさからです。同行サービスの制約もあったかもしれません。


今回、ようやくご先祖様に顔を見せに来られたということは、少しは自分なりに平穏を取り戻せたのかもしれませんね。


さて、当日はゆっくりランチを済ませ、電車と徒歩にてお寺へ。冬らしいとても寒い日でした。


子供の頃から何度も訪れた寺です。最寄駅からの道のりは熟知しているし、同行者にも具体的に説明できるつもりでした。しかし、記憶が薄れてしまっていたり、目印らしい建造物などがない曲がり角などはさっぱり言語化できなかったり、結局Googleマップ頼りになってしまいました。


寺の中、墓があるエリアやピンポイントな墓の位置も、言葉で伝えるのは本当に難しいですね。墓は同じ苗字の墓石がたくさん並んでいるし、今まではなんとなく感覚的に場所を覚えていたんだろうなぁ。


それでもなんとか、特徴や刻まれた文字などをもとに、無事祖父母と叔父、そして母が眠る墓の前に到着。母の葬儀の時点ではまだギリギリ視界はありましたが、その後また入院して体調が悪化してしまったので、母に会いに来るのは初めてでした。


百均ショップで買って用意しておいた線香に火をつけると、とてもよい香りがしました。白樺の香りだったかな? 百均の線香もなかなかです。それを自分でなんとか供えようと思っていましたが、気づいたらすでに同行者がセッティング済みでした(苦笑)


車いすから立ち上がり、仕切りの低い石壁に身体の一部を預けてバランスをとりつつ、手を合わせました。祖父母や母にようやく来れたことを詫び、次は必ず自分の足で歩いてくることなどを伝えていたら、思いのほか長い静寂に包まれていました。


これだけの墓参りでしたが、おかげで気持ちが少し軽くなったような気がします。これからも毎年お彼岸には必ず、そして次回……いや、来年中には全行程車いすなしで来ることを目標にしようと思いました。



©️2024 Koichiro



今月3日、プロ野球日本シリーズで横浜DeNAベイスターズが福岡ソフトバンクホークスを破り、26年ぶりに日本一に輝きました。


私はまだベイスターズファン歴9シーズン目の新参者なので、30年近い暗黒時代を辛抱強く応援し続けたベテランファンには遠く及びませんが、日本一決定の瞬間からしばらくの間は、確実に感激と感動の波の中に身を任せることができました。


そして、音声情報だけで素直に歓喜できた自分自身にも少し安心しました。


私がベイスターズファンになったのは8年前。2016年シーズン開幕当時でした。監督がラミちゃんに代わって最初のシーズンです。


それまでの数年間は、阪神タイガースファンの友人たちと一緒にタイガースファンとして横浜スタジアムや神宮球場に応援に行っていました。


しかし、それでは永遠にサヨナラ勝ちの興奮は味わえないし、ホーム球場ならではのファンサービスの恩恵にも預かれません。


それに、そろそろ地元のチームを応援してみようかなとも思ったんですよね。


ちなみに、地元は東京ですが、浜スタは電車だと乗り換え1回で行けるので、こちらが地元扱い(笑)


実際、当時のベイスターズは若くてこれからに期待できるよいチームでした。現MLBシカゴカブスの今永が入ると、エース今永、主砲筒香、クローザー山崎康と、主軸全て若い日本人選手でしたし。


そんな月イチで横浜スタジアムに通いベイスターズを応援するのが楽しみな生活は、3シーズン目の途中で突然終わりました。入院することになり、その流れで全盲になり、歩くこともままらなくなったからです。


当時は、視覚を失ったことで、野球観戦も他のたくさんの楽しみとともに諦めたつもりでいました。


ところが、他のスポーツと違い、野球だけは音声だけでもなんとなく試合の様子や流れが把握できるんですよね。それに加え、日々ネットで順位表や個人成績、スポーツニュースまでチェックしていれば晴眼者と十分野球談義ができるぞ、と。


そこで引き続きベイスターズを応援し続ける気力が戻ったわけです。


とはいえ今シーズンのCS以降は、正直期待していませんでしたよ(笑)


それでも万年苦手の阪神、今シーズンやられっぱなしだった巨人に5連勝した時はもしかしたら?と少しだけ思いました。


しかし、さすがにあの強いホークスには敵わないと思っていました。ファン失格です(苦笑)


そして勝てば日本一の日本シリーズ第6戦。ゲームセットが近づくにつれ、数年前の入院中に考えたあることが蘇りました。


……あぁ、今後ベイスターズが優勝する時がきても、オレはそのシーンを見ることができないんだ……


その危惧した瞬間がついに訪れました。確かに筒香のホームランも、柳田が三振したゲームセットの瞬間も、三浦監督の胴上げも見えません。アナウンサーの実況と球場の歓声からの情報が全て。


それでもしっかり、いじけることなくファンの一人として日本一を喜べました。


なんだか、一瞬だけハンディキャップを超越した、特別な空間に飛ばされたようでしたよ(笑)



©️2024 Koichiro

月イチの内科定期検査を問題なしでクリアしたので、ご褒美?に以前から決めていた某激辛料理店へと向かいました。


ところが訪れたエリアの店舗はすでに閉店。全く別のお店になっていました。ガーーーン!! またハズレかよ〜……。


仕方なく第二希望のお店へ。とはいえ、こちらも以前から気になっていたお店です。


そのお店は「野郎めし」さん。ガッツリ系の定食がリーズナブルなお値段でいただけるありがたいお店です。なんといってもネーミングがたまらなく魅力的じゃないですか?


お店は1階席がカウンター席のみ。2階にはテーブル席もありました。この日の私は車いすでしたが、降りて階段を登ることもできます。しかし、三人連れの私たちは特にこだわりなくたまたま空いていた1階のカウンター席へ。




注文したのは(多分)このお店の代表的メニュー、しょうが焼き定食。




肉は200円アップで並盛(120g)から野郎盛(180g)に増量可。私はもちろん野郎盛に。さらに野郎盛は、ごはんも並盛(250g)・大盛(350g)・特盛(450g)から選べます。ちなみにごはん増量は嬉しい無料。


私は普段、自宅で食べるごはんは節制して一食につき180gだけ。たまの外食とはいえ、特盛はヤバいよなぁ。大盛も2倍かぁ。でも最近、米不足だ米価格高騰だテレビが煽りまくるので、すっかり白米をガッツリ食べたいモードになっていたんだよぉ〜。ということで、ここは思い切って大盛に。


すると、右隣に座る一行の一人、ピンク髪女性・エルメスさん(仮名)も私と同じ野郎盛しょうが焼き定食を注文しているじゃアーリませんか。しかもごはんは特盛ですよ。


まぁ、今のご時世、女性だから少食でしょ?だとか、女性なのに特盛なの?だとか言うのはダサいし炎上案件ですよね。私個人的にもたくさん食べる人は好きだしね。


そんなことを話していたら、彼女の口から衝撃の事実が!!


「私、蕎麦屋のカツ丼を一度に25杯食べたことありますよ」


なーんだ、ただのギャル曽根とかもえあずとかの世界の人か……って、ちょっと嘘だろーーー?!


あ〜びっくりした。じゃあ、野郎盛しょうが焼き定食くらいじゃ、お通しみたいなものだよねぇ。それでもなんだかんだ一膳だけでおしまいのようです。


しょうが焼きは大判長めのバラ肉が6枚くらいかな?柔らかくてしょうがもしっかり効いています。あー美味しい。味付けも強すぎず、さほどしょっぱさは感じません。


ごはん用に明太子もついていました。塩分制限している身としては、明太子ごはんなんて記憶にないほど久しぶりだよ。


私はお腹いっぱいになりました。でもごはん特盛でも食べられたかな?まぁそこまで羽目は外さないですけどね。ご馳走様でした。美味しかったです。


あー食った食った。お会計を済ませてお店を出ようか。私のお会計は、税込1078円。今のご時世、このお値段は安い方かな?満足です。


するとここで、外国人と思しき店員さんから拙い日本語でこんなことを言われました。


「今日ハ、階段シカナクテ2階ニゴ案内デキズニスミマセンデシタ」


車いすで来店した私への気遣いだったのでしょう。こちらは全く気にしておらず、意表をつかれたこともあり、店員さんの優しい言葉により心を強く打たれました。これまで車いすだからと嫌な思いをしたことはありませんが、こういう人には出会えただけで外出のハードルが一気に下がるものです。


そのうちまたしょうが焼き定食野郎盛を食べに来たいと思いました。



©️2024 Koichiro

最近、自室にゴキ○リ(以下:G)がちょこちょこ現れているそうです。「そうです」と伝聞形なのはもちろん、目視では確認できないからです。


ヘルパーさんがやって来るやいなや「ティッシュ1枚もらっていいですか?」と言う時がちょくちょくあります。そういう時はたいていあの世に召されたGの亡骸が転がっているという。


夏の終わりとともに寿命も尽きたのか? それとも蟻の侵入防止用に窓枠に吹きかけている外注避けスプレーが効いたのか? いずれにしても、在りし日の姿でないのがせめてもの救いです。


しかし、ただでさえ部屋にGがいるなんて嫌悪感しかないのに、そいつらが我が物顔で自分の部屋を闊歩しているなんて……許せん!!


ところでこのG、一体どこから侵入してくるのでしょう? 私は以前からエアコンを疑っていました。


まだ目が見えていた頃から自室のエアコンのスイッチをオンにして、風向きルーバーが下を向くと、中からGが落ちてくることが頻発していました。時には3匹まとめて落ちて来たこともあります。


悪いことに、私のベッドは部屋のレイアウトの都合上、枕がエアコンの真下になる位置にあります。つまり、それは私の顔の上にGが落ちてくるということでした。そんな経験は一度や二度ではありません。


昔は毎日忙しかったりで何の対策もしませんでしたが、目が不自由な今、Gが部屋の中、いや顔の周りにいるかもしれないと気にしながら生活するのはさすがに嫌だなぁ。


そこで重い腰を上げ、防G対策することにしました。


一応、それっぽい知識はありましたよ。あれでしょ? 室外機のなんか空気を通す管みたいなやつから入ってくるんでしょ? それで、その管を塞ぐ道具が百均にも売ってるんでしょ? 知ってましたよ。ただ動くのが面倒だったんです。テスト前になると無性に部屋の掃除がしたくなるようなものです(苦笑)


まずは室外機をチェック。うちは数部屋のエアコン室外機が1箇所にまとめて設置されているので、どれが自室のもの? 管のサイズはどのくらい? 確認作業から。まぁ、見えないから親切な人にお願いしたんですが(苦笑)


すると……なんと! すでに全ての室外機のそれらしき管にはしっかりとカバーがついているではあーりませんか!!


ではヤツらはどこから? 部屋を隅々までチェックしましたが、それらしき穴や隙間は特に見当たりません。


となると部屋以外、風呂場やキッチンから廊下や階段を通ってドアから入ってくる? 「ちーっす!」みたいに? まさかねぇ(笑)


まぁ、あの薄い体ですから、我われが思いつかないような小さなスペースからでも悠々と入って来てしまうんでしょうね。


やはりG避けグッズに頼るしかないんでしょうか?


よく通販で扱われている、コンセントに挿すだけで超音波が出て害虫を寄せ付けない器具があります。あれ、よさそうだよなぁ。欲しいんですが、それなりのお値段なのに使ってみないと効果のほどは不明なんですよね。やはり手頃なところでコンバットかな?


そうそう、Gホイホイは使わない方がよいみたいですね。おびき寄せ用の餌が強力すぎて、外にいるGまで入って来てしまうのだとか。


また余計な悩みの種が……。



©️2024 Koichiro

今日は、いつか行ってみたいと思っていたカレー専門店へ。




場所は地元近く。池上という、力道山のお墓で有名な池上本門寺があるエリアです。最寄駅は私の目が不自由になってから駅ビルつきの近代的な駅になったようです。


それでは早速お目当てのお店へ。


ところが! 到着した私たちの前には「CLOSED」の文字。ドアを開けようとしたらお店の方が出てきてくれ、今日は人手が足りなく昼営業をお休みしているとのこと。ガーン!!


まあ今のご時世、飲食店も働き手不足で大変なんでしょうね。ここは再訪する理由ができたとポジティブに考え別のお店を探そうっと。


とはいえ時刻は15時すぎ。飲食店を探すにはエアポケット的不利な時間帯です。とりあえず同じエリアにいつか行ってみたかった新しめのラーメン店もあったことを思い出し、ダメ元で向かいます。しかしこちらもお休み。


お昼抜きだし、早めにどこかに決めたいなぁ、と思ったところ、近くにお馴染みのお店が。




支那そばとカレーライスの「インディアン」さん。元気だった頃にこの池上店はもちろん、蓮沼の本店にも何度か行きました。最近はわかりませんが、以前は何度もテレビで紹介されたことがある、地元では有名なお店です。今回はこちらで手を打とう。




オーダーしたのはもちろん、名物・支那そば。シンプルであっさり系の、飽きのこないラーメンです。




そしてこちらが、ほとんどのお客さんが支那そばとセットで注文する? 半カレーライス。セット価格でちょうど1000円でした。……あれ?以前より安くなった?




お腹はぺこぺこ。やっと食べられる喜びから丼ごと齧らんばかりに豪快に喰らいます。




カレーライスも。思わずお皿も食べそうになりました(笑)


あ〜お腹いっぱい! ちなみに支那そばのスープはれんげ3、4杯だけ飲んで残しました。もったいないし本意ではありませんが、塩分制限がありますのでね。


当初の予定通りにはなりませんでしたが、一度は逃したカレーライスもラーメンもまとめて食べられました。結果オーライかな?


実はこのインディアンさん、以前はスープが少し物足りなく感じていたんです。なんかお湯みたいだなぁ、としかし、今回はあっさりながらも味、こくともにしっかり味わえました。どちらかといえば少ししょっぱいと感じたほどです。


カレーライスも以前は、なんか変わった味だなぁ、程度にしか感じませんでした。ところがこちらもとにかくこくがすごい。味も複雑、私には特別辛くは感じませんが、食べているうちに汗ばんでくるホットなカレーになっていました。


これ、多分この数年間の食事制限の結果、私が薄味当たり前の薄味大好きマンになったから、つまり味覚が変わり、繊細な味の見極めができるようになった?からではないかと思います。


ということは、私は今までインディアンさんの真の価値をわかっていなかった、とでもいうのだろうか?(笑)


また来ようっと。



©️2024 Koichiro

リハビリの歩行訓練を兼ねて、カフェにコーヒーを飲みに行ってきました。


目的のカフェは、自宅最寄駅から1km弱。お隣の駅の目の前にあります。ここまで長い距離は歩いたことがありませんが、頑張ればなんとかなるかな?と安易に選びました。


ところが実際は、出発から100m地点でバテ気味。その後しばらく歩いたところであえなくギブ・アップ。


同伴者が私の介助に携わりまだ日が浅く不慣れなため、こちらも歩きに集中できず無駄に疲労するのかもしれません。こればっかりは今後お互いに慣れていくしかありませんね。


そうそう、最近秘密兵器?のステッキチェアを使い出したんですが、やはり重いですわ。まるでスコップを常に持ち歩いているかのようです(苦笑)


それでも、椅子になるのは心強いので、今後も使い続けますけどね。


でも実際は、途中で疲れてもつい変身させるのが億劫で、頑なに椅子にはしないんですが(苦笑)


さて、気を取り直して目的のカフェへ。


いつもと違うソファーの感触、他のお客さんたちの話し声、忙しなく接客する店員さんの声と陶器同士がぶつかる音、非日常だよなぁ〜。


そういえば、コーヒーを飲むためだけのために外出するのって、障害を負ってからはもちろん、病気になって以降初めてだなぁ。たまには自宅のものとは違う味のコーヒーもいいよなぁ。なんて考えながらひと口めをすすると、これが異常に熱々、呆気なく口の中を火傷。こういうのもある意味一つの非日常だったりして。


それと同時に、このコーヒー一杯を我慢すれば、いつも自宅で飲むコーヒーが18杯分買えたなぁ、とかすっかり身に染みついたセコい発想も健在だったりして(苦笑)


なにはともあれ、病人でも障害者でも小さなことからでも、楽しい時間や経験値の積み上げに投資して、精神的に豊かな生活を送りたいものですわ。



©️2024 Koichiro

以前からヘルパーさんと一緒に病院や買い物に行くたびにモヤモヤしていたことがあります。


例えば病院で受付に診察券を出す時や、採血で邪魔になるバッグや上着を所定の場所に預ける時、会計で保険証などを手渡す時など、私とヘルパーさんとの間で必ずこんな会話がなされます。


「○○(私の名前:以下同)さん、診察券お預かりします」


「○○さん、診察券お返しします」


「○○さん、バッグと上着お預かりします」


「○○さん、バッグと上着お返しします」


コンビニでコーヒーを買う際も。


「○○さん、クレジットカードお預かりします」


「○○さん、クレジットカードお返しします」


「○○さん、コーヒーです」


また、屋外でも似たようなことは頻繁にあります。


電車を使う際にはこんなシーンも。駅の券売機の前にてバッグから取り出した交通系ICカードをヘルパーさんに手渡し、目的地までの切符を買ってもらいます。ちなみに、わざわざ切符を買うのは障害者手帳の割引を受けるためです。


「○○さん、PASMOお預かりします」


「○○さん、PASMOお返しします」


「○○さん、手帳お預かりします」


「○○さん、手帳お返しします」


……そろそろくどいかな? (笑) でも、他にも、タクシー乗車、買い物全般、何かしらブツのやり取りが発生するたび、その数だけ同じ会話が生まれるわけです。


私は長時間に及ぶ外出ではまだまだ車いすを利用しなければなりません。そして、車いすの上では受付カウンターやレジからは少し距離があり位置も低いため、バッグや財布から出した診察券やクレジットカードをヘルパーさんに手渡し、代わりに受付・決済してもらっています。


つまり、外出時にはほとんどの動作をヘルパーさんに代行してもらっているわけです。そりゃ、時間が十分あれば自分でできるのでしょうが、店員さんや後ろに並ぶ人たちに迷惑になると思うとなかなかそうもいきません。


ということで、私と外部の人々との間を取り持ってくれるヘルパーさんは、スムーズに用事を済ませるために今の私にとって必要不可欠。とても感謝しています。


……と、これだけならよいのですが、実はこれらのやり取りがあるたび


(ああ、オレの正体バレバレだぁ……)


と少しガックシしちゃうんですよ。なんか、必要以上にオレの個人情報、不特定多数にばら撒かれてない?


たしかに視覚ゼロの私は、不特定多数の人々の中では名前を呼んでから話しかけてもらわないと、自分に話しかけているのか?そうでないのか?意外と判断し難いんです。だから、この話しかけ方は私にとっては「正解」です。


その一方、この個人情報守秘が当たり前の時代の本名連呼は嫌だなぁ。例えば、偶然その場に居合わせ、私の名前を知った悪しき輩?が、小学校の同級生を名乗って近寄ってきたら、声だけしか判断材料のない私は多分頭が混乱しますね。その結果何かしら騙されて損害を被りそう。


これをクリアするためには、やはりあだ名とかコードネーム? で呼んでもらうしかないですね。今どきの小学校はあだ名禁止と聞きますが、こういう時のあだ名ですよ。


そうと決まれば、早速私のあだ名、呼称を決めようじゃない。私はなんとなく、小・中学生時代のあだ名を今こそ復活させたいっ! と目論みました。


しかし! ヘルパー事業所の社長さんと相談の結果、名前の一部から「Ichiroさん」に決定。ズコーーーッ!! (苦笑)


まあ、相手が無理なく呼べるのならなんでもいいや(苦笑)


でも「Ichiroさん」なんて呼ばれたら、周りの人が一瞬(えっ? まさか元メジャーリーガーのICHIRO?! どこどこ?!) みたいに余計注目浴びない?


それで、実は私がそのIchiroさんと知ってガッカリしない?


……それはないか(笑)



©️2024 Koichiro

※前記事からの続きです


無事にラーメン豚山さんに到着し、カウンター席に着いた私たち一行。ちなみに、カウンター席のみの狭いお店なので車いすは一時店外に放置です。


私は予定通り3サイズの真ん中の「小ラーメン」の食券を購入。「小」といっても実際は一般的なラーメンサイズだそうです。なお、「ミニ」はそれより小さめ。ただし女性の中には多すぎると感じる人が多いそうです。そして最後の一つが「大盛」。すごいんでしょうねぇ。ちょっとイメージできません。


ところで「小」のお値段は950円。もともと二郎系は量の割にお安めでした。当時に比べたら少し割高感がありますが、ラーメン一杯1000円オーバー当たり前の昨今、千円札でお釣りがくるのは嬉しい限りですね。


食券を渡し待つこと数分。二郎系名物? コールを求められました。


私は事前に決めていた通り「ニンニクマシマシ(大さじ2杯)・野菜マシマシ(450g)・アブラ(背脂少し増量)」とコール。もう一つの「からめ」つまりスープだれを野菜にかけるサービスはあえて申し出ませんでした。塩分制限がありますから(笑)


ラーメン豚山さんは他の二郎系ラーメン店に比べてコールの正式な作法を厳しく強いられることはなさそうです。ラーメン専門店によくある無機質な接客ではありますが、概ね優しいと思います。


そしていよいよ、ラーメン豚山さんの小ラーメンが登場!!




……とはいえ、この時点では私には何もわかりません。なにせ全盲ですから(苦笑)




すごっ!! というか、ちょっとヤヴァいかも? と気づいたのは、まず丼に触れた時。なにこのデカい丼?! 小さめの洗面器くらいデカいよ。これで小ラーメン? マジで?!




さらに箸を持ち食べようと顔を近づけると、マシマシ野菜が余裕で鼻の頭にぶつかったーーー!! 食べ応えありそう。


いただきまーーーす!! ……って、いつものことですが、しばらくは食べても食べても口に入ってくるのはもやしばかり(笑) これじゃ、麺に辿り着く前に満腹になっちゃうよぉーーー……なんて思いつつ、実はこの感覚が嬉しくてたまらなかったりして(笑)


そして、これまで食べた二郎系との違いが一つ。大量のもやしにドロっとかけられた大量の背脂。スープだれに漬け込んだらしく、茶色いみたいですね。これ、美味しいというかこのラーメンによく合ってますよ。でも正直、罪悪感バリバリ(笑) ……ってか、自分で追加したんだっけ(苦笑)


しばらく背脂がたっぷり絡んだもやしと格闘した後、ようやく口の中に麺を感じ始めます。……おやっ? 食べ慣れた二郎系ラーメンの麺に比べて表面がツルツルしてる! 味はさほど変わらないようですが、この食感は意外です。


同行した代表も私と同じ小ラーメンを食べています。野菜こそ控えめにマシていますが、からめ、つまりスープだれを追加したよう。しきりにしょっぱいと言っています(笑)


湧き出る鼻水とも格闘しながら、三人の中では私が一番最後にスープ以外完食!! 最後に残った厚めのチャーシュー2枚を食べる頃には胃袋が限界で、美味しく味わえずに作業感覚で咀嚼してました。あぁもったいない(苦笑)


スープもひと口ふた口くらいは飲んでみたかったですが、もう液体は、お冷すら喉を通りません。まあ、最低限の塩分摂取で済んだので結果オーライですね。


ご馳走様でしたーーー!! ありがとうございますありがとうございます。それにしても、お腹がはち切れそうだよ。汗もびっしょり、鼻水は止まらない。とにかく疲れたー。ということで今回はここでお開き。


帰路も新事業所さんのケアは特に問題な死。順調順調。なんかいい感じ。これからも楽しみ。


おっと! そうだ! 実は私、一つ勘違いしていたことがあったんだ。


今回のようにヘルパーさんと一緒に飲食する場合、私は当初相手の飲食代のうち1000円を超えた金額分をこちらが持つものだと認識していたんです。


しかし! なんとそれは私の勘違いでした。実際はこちらの負担ゼロ。私は自分の分だけ払えばよかったんです。


一応、ヘルパーさんは1回の支援につき1000円までの飲食代は経費として認められますが、それを超えた分は自腹なんだそう。こちらとしてはとてもありがたいですが、大丈夫なのかな? ちょっと気を使うかも。あ、もちろん交通費は全額こちら持ちですよ。


この日の夕食はパス。コーヒーだけにしました。さすがにインターバル30ふん、しかも二郎系食べた後にもう一食、は無理ゲーだっつーの(苦笑)


とりあえず二郎系ラーメンはしばらくはいいや。美味しかったけど、身体によいとは思えないし、一年に一度でいいかな?


…………でも眠りにつく頃には(次はいつ食べに行こうかな?)なんて考えちゃってるんですよね(笑) 当面は、定期検査クリア後の自分へのご褒美メシってことでいいか(笑)



©️2024 Koichiro

このたび、定期的に完全レジャー?目的で移動支援サービスを利用できることになった私。


その初回利用日に、地元に近い人気二郎インスパイア系ラーメン店「ラーメン豚山」さんの五反田店に行ってきました。


さあ、記念すべき?第一弾、どこに行こうか? 迷いましたが、真っ先にラーメン豚山さんが思いついたら、それ以降あの禁断の味が頭から離れなくなってしまったんです(笑)


とはいえ私、ラーメン二郎さんおよびそのインスパイア系ラーメン店数店に行ったことはありますが、実はこのラーメン豚山さんは初体験。五反田店もこの数年の間にオープンしたはずですから当然未体験です。


幸い訪問看護師さんの中にブタヤマニア?の方がいて、サイズの種類から「野菜マシマシ」等のコール方法、各トッピングの量の違いまで、詳しくレクチャーしてもらい臨みました。準備万端、楽しみだなぁ。


当日は初利用でしたので、事業所の代表と初対面のヘルパーさんの2名が来訪。徒歩で最寄駅へ向かいました。


ところが! なぜかたったの170mの距離にある最寄駅に到着した時点ですでに息切れ。リハビリでは絶対にこんなことなかったのに〜。しかも腰も痛い(笑) なんとかエレベーターで駅に上がるも、切符を買ってもらう間も腰を下ろす場所がなくみるみるHPが減ってゆく。そう、私は今回はたいしたことないだろう、と舐めてしまい、秘密兵器のステッキチェアを自宅に置いてきていたのでした(苦笑)


そして、改札口を通りホームへの階段を降り終えたところでついにHP0に。幸いヘルパーさん2名体制だったので、そのうち一人に自宅から車いすを取ってきてもらえました。結局私の初歩行外出はここでいつもの車椅子移動支援にチェンジ。め、面目ないっ! これから少しずつ慣れていくとしましょう。


ここからはいつも通りの移動支援。ちなみに、どんなに苦しくてもラーメン豚山さん行きは揺るぎません(笑)


電車移動も問題なし。初同行の二人も若い事業所の人らしくコミュニケーションもスムーズでいい感じ。ノリも 私に合っているように感じます。


到着した五反田駅は6年ぶりでした。久々に聴く山手線の走行音が思いのほか大きく、視覚と聴覚の二感を奪われるような気がしてちょっと怖い。


目的のラーメン豚山さんは、駅ビルのガラス張りエレベーター直下、道路を挟み向かい側に見えますが、近くに横断歩道がないのでぐるっと遠回りします。


ラーメン豚山さんの向かい側には、過去に何度も利用した人気ラーメン店「江戸前煮干し中華そば きみはん」さんがあります。こっちにも近々行かなきゃなぁ……ええっ?! な、ないーーー!! きみはんさんがつけ麺の人気店「つけめんTETSU」さんに変わってるーーー!! か、悲しいーーー……。


とはいえ、確かどちらも同じグループ系列だったっけ? あっ、品川の「品達ラーメン 麺達七人衆」が閉店しちゃったからこちらに移ってきたのかな? まあ、つけめんTETSUさんも美味しいんですよね。こちらもたまに二郎インスパイア系ラーメン出してたよね? 月替わりメニューの鬼退治やもつつけめんなんて大好きだったし、これはこれで嬉しいか。というわけで……




お店到着うーーーーー!! 黄色い看板に合わせて黄色いパーカーで挑むぜーーー(笑)


遅めのお昼時でしたが、店内はお客さんで満席。さすが人気と中毒性の二郎系(笑) 幸いすぐに席は空き、三人横並びで着席できました。


さあ! いよいよ久々の楽しい外食だーーー!!


※次回に続く



©️2024 Koichiro