朝登校を済ませた僕は教室に向かっていると
開発「おはようございます。郷子先生」
郷子先生「おはよう。聡君」
開発「お疲れですか?」
郷子先生「昨日飲み会で疲れが抜けないのよ」
開発「‥ちょっと手を出してください」
郷子先生「?」
グイッ
郷子先生「きゃ」
聡君に掌を圧された
開発「二日酔いに利くツボです。」
郷子先生「ほんとだ。少し楽になった」
開発「フラシーボ効果なので早めのお休みを提案します」
郷子先生「ありがとう。聡君」
そういうと聡君は一礼して教室に行ってしまった
郷子先生(やっぱり私は大人達より子供達の顔見てる方が和むわ)
階段に差し掛かると
?「お前逆らうのか。チビキモウジ虫の癖に」
山下「やめて痛い…酷いことしないで」
?「うるさい。生意気なんだよ!お詫びにこの階段飛び降りて見せろ。出来ないのかよ。なら手伝ってやるよ。ダイビーング」
山下「やめ…」
郷子先生「ちょっとあんたたち…」
ドン
サッ
パシッ
郷子先生「聡君」
間一髪で聡君が受け止めてくれて気を失ってるだけですんだ
開発「郷子先生一応救急車要請を」
郷子先生「うん」
階段から落ちた生徒山下君は救急車で運ばれていった
暫くして
石川校長「いじめ?」
郷子先生「はい!私見ました!」
石川校長「ううむそうか…」
男性教諭「ケガをしたのは6年1組の山下君現在意識不明です。回復を待って本人から事情を聞かないとなんとも…」
郷子先生「事情も何も!私この目ではっきり見たんです!!」
石川校長「いじめの事実はあったのかね。6年主任」
6年主任「いえ。そんな話は聞いておりません。担任の田岡先生も知らないと」
郷子先生「ち…ちょっと待って下さい。私が信用出来ないのですが?」
石川校長「稲葉先生気持ちはわかるがこれはデリケートな問題だ。もしかしたら君の見間違いかも知れない。山下君は遊んでいて足を滑らせた…のかも知れない」
郷子先生「見間違い?足を滑らせた!?何言ってるんですそんなわけない!あれは断じて事故などでは」
ぬーべー「郷子。証拠もなしに決めつけるんじゃない。校長の裁量に任せるんだ」
郷子先生「ぬーべー…」
石川校長「とにかく早急に6年生全員に無記名のアンケートをとって調査を」
郷子先生(そ。そうね…調べればすぐわかる事だわ)
ところが…いじめの事実はなかったあれは事故だったと片付けられてしまった
目撃した私の意見は揉み消された
郷子先生(いじめの問題が発覚すると学校側は多大な責任と賠償を負わなければならない。だからってまさか校長達は)
校長室の前に来ると
?「ええ…はいそうですね。」
石川校長「これが公になったらまずい…」
?「わかりました。俺も早急に動いて生徒達に広まるのを防ぎます」
郷子先生(間違いない…隠蔽だ…)
すると校長室の扉が開き出てきたのは
ぬーべー「郷子」
郷子先生(そそんなぬーべーまで隠蔽の手伝いを)
ぬーべー「いじめは本当になかったんだ」
郷子先生「聞きたくない」
私はその場を走り去った
ぬーべーのとは話さなかった
午後になってぬーべーは6年のクラスを廻り始めた。いじめの事実を隠す為生徒達に口裏を合わせる様に言って廻ってるのだろうか?私はそこに今まで見た事のない汚い大人の姿のぬーべーを見ている気がした
丑光先生「おやおや鵺野先生6年生の所まで来て」
郷子先生「丑光先生」
丑光先生「鵺野先生は石川校長の大学の後輩でしたね。校長が右を向けと言えば右を向く」
開発「丑光先生。郷子先生に何を吹き込んでいるのですか?」
郷子先生「聡君」
丑光先生「おや。開発君ここは6年生のエリアだよ」
開発「郷子先生の後に丑光先生が続いてたから気になったので。丑光先生には前科があるからまたあんな事件を起こされたら大変なので」
丑光先生「信用ないんだね。僕」
郷子先生の手を引いて丑光先生から距離をとった
郷子先生「聡君はあの時」
何も言わずに首を横に振る
郷子先生「そうなんだ。」
開発「少し調べてみます」
郷子先生「ホント?」
開発「お役に立つかはわかりませんが」
郷子先生「ありがとう。聡君」
開発「なので郷子先生あまり悲しい顔はしないで下しい」
そういって聡君は去っていった
放課後美樹にハワイアンパンケーキでやけ食いに付き合ってもらった
翌日
聞き込みを開始した
しかし皆知らぬ存ぜぬばかり何か証拠がないかと体育の時間を見計らって6年1組の教室に向かう。山下君の席を調べると一冊のノートが出てきた
そこには「タカサゴくん許して」と書かれていた
郷子先生(タカサゴくんこれが…いじめの加害者…)
早速職員室に移動をして6年1組の出席名簿を調べる
ぬーべー「何してる郷子。授業にも出ないで6年生にも色々聞き廻ってるらしいな。子供達が動揺しているぞ。勝手な行動は」
郷子先生「うるさいな!もうぬーべーとは話さない!私はぬーべーみたいな汚い大人にはならないから!」
ぬーべー「郷子。お前何か勘違いしてきるな。冷静になれそして話を…」
郷子先生「どいて!」
私は出席名簿を持って職員室を出ていった
郷子先生(何組の子?タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…タカサゴ…ない6年生じゃないの…?)
グオングオン
すると辺りが歪みだした
タカサゴ「ケケケ…僕を呼んだ。呼んだね…いじめてやるいじめてやる」
郷子先生(こ…これがタカサゴくん…霊!?)
タカサゴ「そーれーねじりんぼう~」
タカサゴくんは私の体に巻きついてきた
郷子先生「キャアア」
すると廊下の窓が開いた
タカサゴ「さあ~君も飛べるよ。僕を呼び出したお詫びに飛んでみせてよ。さあ飛べ飛べよ。ダイビーング」
郷子先生「いやあー」
開発「離れろ」
バコッ
タカサゴ「がはぁ」
開発「郷子先生怪我は」
ぬーべー「郷子」
ぬーべーも駆けつけた
僕とぬーべーで郷子先生の前に出た
ぬーベー「まさかこいつがある条件を満たさないと霊力も感じられないとは」
郷子先生「ある条件?」
ぬーべー「タカサゴ…と心の中で10回唱えると出てくるそうだ。生徒の間で学園七不思議として話題になり…童守小にも広がりつつあった」
開発「それで校長先生と…。」
郷子先生「ぬーべーははじめから気付いてたのね…それなのに私ったらムキになって話も聞こうともせずに。いじめは本当になかったのね。ごめんなさいぬーべー」
タカサゴ「くそっ…いじめてやる!いじめてやる!」
開発「地獄に落ちなさい」
矢を放った
タカサゴは消滅した
郷子先生「聡君!!」
郷子先生に呼び止められた
郷子先生「味方になって助けてくれてありがとう」
一礼して教室に戻っていった
#8 郷子の葛藤 完