妄想IS 第十話 ボーイミーツボーイその1 | 開発くんのブログ

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ピン芸人開発くん劇場が日払いで一人暮らしの日常も芸人活動を書き綴って行きます。

舞台は阿佐ヶ谷中心

開発(大分良くなった)

すると保健室の外から気配を感じた

開発(誰か入ってきた?)

ベッドに近づいてくる音が聞こえる

開発(この足音)

様子を見る事にした

鈴「聡」

ベッドのカーテンが開く

開発(鈴?)

鈴は其の儘僕に近付いてきて顔を近づけてきた

開発「何してるの。鈴?」

鈴「見舞よ見舞いに来たのよ。見舞いに来たら眠くなっちゃっただけよ。それだけなんだからね」

開発「声の震え方、支離滅裂な言い訳、何か誤魔化したね」

鈴「煩いわね、それより…具合は大丈夫なの?」

開発「軽い打撲と疲労だってさ」

鈴「そう…大した事ないなら…いいけど」

開発「(声色が落ち着いた。安堵かな)鈴…試合は無効になったの?」

鈴「あんな事があったしね」

開発「残念。もし僕が勝った時は一夏と仲直りをしてもらおうかと思って」

鈴「それならしたわよ」

開発「えっ?」

鈴「ほら私もムキになってたしさ」

開発「そうか。有難う」

鈴「なんでお礼を言うのよ」

開発「一夏は確かに鈍感でバカだけど嫌いならないでやってほしくて」

鈴「バカね。そんなの私の方がアンタよりわかってるわよ」

開発「それでも有難う」

鈴「変な奴。聡少し聞いてくれる?」

鈴は自分の家族の事を話した

鈴は一年以上父親に会っていない。離婚してしまった。今の世の中女の方が立場や待遇が良いので親権は母親となった

鈴「家族って…難しいよね…」

開発「羨ましいな」

鈴「今の話のどこが」

開発「言ってなかったね。僕家族がいないんだ」

鈴「それって」

開発「言葉の通りだよ、施設で育てられたから」

鈴「そうだったんだ」

開発「?(この足音)セシリア来た」

鈴「えっ?」

セシリア「聡さん!!具合は如何ですか!?」

勢いよくカーテンが開けられた

セシリア「この私が来たからにはもう何も心配は、あら凰さん‥貴女がどうしてここに?二組の方に見舞われる筋合いはなくってよ?」

鈴「私は今回の事で色々世話になったからお礼を言いに来ただけよ。あんたこそ他人じゃん」

セシリア「なんですって!?」

鈴「何よやろうっての!」

開発(逃げよ)

僕は二人を残して自室に戻る事にした

開発(お腹空い)

すると僕の部屋の前に誰かが立っていた

開発「箒?」

箒「遅い!さと。どうしたのだフラついてるではないか。」

開発「お腹空きすぎて、だから何か」

箒「何かってお前の場合だとまたあのジャンクフードだろ」

開発「まあね」

箒「正す」

開発「箒?」

箒「貴様の食生活を正す。前から思っていたのだあんなジャンクフードばかり食べていては栄養が偏るし身が保たなくなるのは当然だ。部屋の鍵を渡せ」

開発「?」

箒「まったく」

そういうと箒は僕のズボンのポケットに手を入れた

開発「ちょっ箒やめっ(手が色んな所に)」

箒は鍵を取ると開けて入っていった

箒「入るぞ」

部屋に入るとキッチンに食材を並べて調理を始めた

開発「これはどんな展開?」

その手際は鮮やかで無駄のない動きだった

箒「さあここに座れ」

テーブルに二人分の炒飯を置いた

箒「聡に食べてほしいのだ」

開発「わかった。遠慮なく頂くよ。箒も座って」

箒「ああ」

僕と箒は向かい合う形で席に着いた

開発「頂きます」

レンゲで炒飯掬って口に運ぶ

箒「どうだ美味いだろう」

開発「味がしない」

箒「何!?そんな筈は」

自分の分を口に運ぶと

箒「これは偶々だ!偶然調味料を入れ忘れて。無理して食べなくても」

開発「でも美味しい」

箒「聡?」

開発「僕こうやって料理を作って食べた事なくて。有難う箒。僕の為に作ってくれて」

箒「礼を言うのは私の方だ。今日は私のせいでお前を危険な目にあわせてしまった」

開発「箒が無事ならそれでいいよ」

箒「良い訳がないだろう。現に私が余計な事をしたせいでお前は」

開発「余計な事なんかじゃないよ。箒の言葉嬉しかった。でもこれだけは約束してほしい二度とあんな危険な事はしないで」

箒「聡」

開発「今回は助ける事が出来たけど次は同じ様にはいかない。きっと次は守れない。そうなれば一夏が悲しむ」

箒「聡は」

開発「わからない。けど泣くと思う」

箒「そかなら無茶はしない」

開発「箒。なんだか変だよ」

箒「毎日…作りに来てやると言っているのだ」

開発「有難う箒。じゃあお願いしようかな」

箒「聡に言いたい事がある。来月の学年別個人トーナメントで私が優勝したら…付き合ってもらう」

そういって箒は去っていった

翌日のホームルーム

山田先生「はーい。皆さん静かにして下さい。今日から皆さんと一緒に勉強する。転校生のシャルル・デュノア君とラウラ・ボーデヴィッヒさんです」

三人目の男がIS学園に入ってきた

また嵐が吹き荒れる事となる

第十一話ボーイミーツボーイその1完