東北旅日記最終章。
コレはただ…
ただコレは俺の頭がおかしいというだけのお話。
自分でも驚いた俺のクレイジー気狂い。
それだけの日記である。
思い出すと俺は本当に気が狂っていると思う
俺はこの青森に行く前の週…
財布を紛失していた。
手元にはノーマネー。
辛うじて再発行したクレカとPミスから借りた金。
オシャレ財布(ジップロック)には満額まで借りつくした借金。
そして職場から支給された新幹線チケットを換金し、
会長の付き添いで行ったのに、本人を一人で帰らせるという…
「いやお前冷静に考えたらソレはダメだろ」という行為で作った僅かな金。
そんな中お俺は…
行きの新幹線から豪華な朝食。
バレないようにハイボールも飲んだ。
そしてハシゴ酒。
途中途中でも酒を飲み続け…
コンビニで物を食い続け…
さらにはビジネスホテルをとって延泊
昼食も豪華に…
夜も飲んで…そして………
さすがにメルシーハウスは予想外…
そして致命傷だった。
そう。
金が付きかけていた。
最終日朝…
ポイント使って一泊3,000円代のホテルで目が覚めた。
頭が痛い![]()
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そして昨晩のこと…
包茎でメリチンで早漏の自分…
思い出して涙を浮かべた…。
時刻はまだ8時。
シャワーを浴びた俺は財布(ジップロック)をのぞき込む。
夜行バスの代金は5,600円。
まだ1万円以上は残っていた。
前日の出費は頭を抱えるものがあったが、
酒が入ってくると「ま!どうでもいっか!![]()
」
というテンションになってしまうのが俺。
今にして思えば頭がおかしいのだ![]()
最終日朝
まだ多少の金が…
具体的にはバス代除いて6,000円くらいの金があった。
俺のプランではなんとか収まる。
9時にホテルをチェックアウトして俺は青森駅へと向かう。
そして…
俺はローカル鉄道で20分ほど。
浅虫温泉という駅に到着した。
BGMはこの曲だった。
絵にかいたような田舎町。
2両しかない電車に揺られて…
何もない雄大な景色を眺めながら行き着いた。
さびれた小さな海の街。
ぬおおおおおおおおお!!!!???![]()
い……いい!!!!!?
なんだこの情景!!!なんだこの風情!!!!!![]()
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あの頃…
あの頃の思い出が蘇ってくる!!!
蘇る青春時代!!!
蘇る淡い恋の記憶!!!!!!
前日…
汚い本サロ嬢に怪我された自分が浄化されていくような…![]()
本当にギャルゲーの世界に迷い込んだかのような感覚だった。
生まれも育ちも埼玉の俺にとって…
観光地でもなんでもない田舎町…
コレはギャルゲーの世界だった。
BGMを聴きながら…
海沿いの街を歩いた。
人は全く見かけない。
この世から俺意外の人間がいないくなったのではないか?
そんな感覚に襲われるような…
寂しくも懐かしく…そして美しい街だった。
俺は目的地である海を目指し…
たった一人の街を歩きだしていた。
ここに来た目的…
本当にギャルゲー第1章の気分になっていた。
都会から一人の男が…
田舎の街へ。
???「あちぃ~~~」
男は手にした缶チューハイを飲み干し、
長い髪をかき上げながら歩いていた。
このオワリを迎えようとしている世界で、
男と少女はであることになる。
男はただ海に向かって歩いていた。
ここは地元では有名な神社。
巫女をつとめるのは同学年の幼馴染だろう。
そしてついに最北の海へ到着した。
今にも崩れそうな小屋が立ち並ぶ。
そこで俺は…少女との仲を深め…
そして………
そしてついに心を開いた彼女は!!!
その小さな秘貝をさらけ出し…
艶やかなアワビに俺は理性を失ったのだ!!!
うんめえ![]()
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イヤあ。
ネットで調べてここまで来たがマジで正解だった。
ホタテって俺好きなんだけどさ~。
コレでよ?
生ホタテ・ウニ・アワビ。
コレで3,000円とかだぜ?![]()
しかも超新鮮で醤油垂らすとウネウネ動くレベル。
都内や観光地だったらいくらするやらコレ![]()
多分漁師がやってる店で、
さっき獲れたのをそのまんま食ってる感じ![]()
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もうコレは食事ではない。
海との性行為。
海二ーなのである![]()
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そして俺はまた海沿いを散歩しながら日帰り温泉へと向かった。
まるで児童館のような建物の4階。
小さな温泉からは海が一望できたが、
料金は驚愕の360円。
ボロ銭湯より安かった。
しかも貸し切り俺しかいない時間も少しあった。
俺は自慢の芋チンをガラス張りの外に見せつけるようにLove&Peaceダンスを踊る。
歩いて歩いてベトベトの身体も綺麗に…
俺は缶ビールを買うと風呂上がりの身体に
ゴキュゴキュと黄金飲料を流し込む。
そして海を眺めて風を感じる………
来てよかった。
心からそう思った。
会長からのハラスメントに耐え、
不眠に耐え…
現地でのメイクLoveに失敗し…
早漏になり…
その全てが清算された瞬間だった。
忘れられない空気だった。
そして…
MASA「さあ。オークスの時間だ。」
そして伝説へ…
青森駅へと戻る道中…
俺は財布と睨めっこする。
MASA「オークスの資金…忘れてた……」
オークス購入資金が1400円しかないのだ…
あまり時間はない…
だが自信だけはあった。
サークルオブライフからの馬単…。。。
だが…この軍資金では…
MASA「いや……軍資金…?」
俺は帰りのバス代に目を向けた…
あるじゃねえかよ。金。![]()
だって土産物とか買いたいし…
何よりコレだけの絶対的自信のレース。
いって………
いいかな……
MASA「いや…ここで引いたらさ…それは…
それは…
俺じゃねええええええだろおおおおおおお!!!!!!」
俺は全力で走りだした!!!![]()
そしてコンビニで財布(ジップロック)の札すべてを口座に入れたのだ!!!
そして…
俺は灰になった![]()
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廃人
本当にヤバかった。
海沿いでグリーンチャンネルをスマホ視聴。
子どもが遊んでいる。
学生たちが楽しそうに話している。
その中で…その中で俺は…
MASA「ああああああ……
あああああああああああ………
ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
頭を抱え、しゃがみこんで、
地べたをはいずり…
全身震えて…
涙と冷汗をダラダラと垂らして…
震えながら大号泣していた。
MASA「あああああああああオワリオワリオワリ!!!!!![]()
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」
完全に気がふれていた![]()
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『早く海に飛び込まなくっちゃ!!!』
そんな発想が俺を支配する![]()
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東京に帰る事すらできなくなった。
どうしようどうしよう!!!
思考がまとまらない!
何も考えられない!!!!
MASA「ああああ最終最終ははあああ!!!」
もう言葉すら出ないが予想だけはしていた。
東京最終レース
3.キスラー
本当に最後の3000円だった。
ぶっちゃけこの3000円で飢えをしのいで、
なんとかして鈍行で帰るとか…
そんな選択肢すら捨てた。
人生最大の大勝負
人生最大の博打でした。
本当に覚悟しました。
もう俺はここで終わりだって…
スタートが近づく…
MASA「豊豊豊ユタカユタカユタカ…![]()
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」
スマホを持つことができないのだ。
手が震えて。
声を出すことができないのだ。
息が苦しくて。
本当に何も考えられなくてただ寒気と吐き気だけが俺を支配する。
そして直線入口…
キスラーは後方の外だった…
MASA「……ハァァァ!!!!!!!ヒューッヒューッ!!!!!!!!![]()
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」
心臓が今にも止まりそうだった!!!!!
声が出ない!!!!!!
MASA「っつうううううううううううううううう!!!!!!!!」
何も考えられない!!!!!!![]()
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その時だった!!!!!!!!
倒れかけていた…
もう死にかけていた俺の目に…
大外から黒い帽子。
その凛々しくも美しい姿が飛び込んできた。
ようやく!ようやく声が出た!!!
ようやく意識が戻った!!!
「ユタカァァァァァ!!!!!!
我慢なんてするな!!!!!今だ!!!今なんだ!!!!
俺の道を開いてくれよぉぉぉおおおおぉ![]()
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ダッシャィァァィァァァァァァ!!!!!!!!」
ゴールの瞬間膝から崩れ落ち。
大声で恥も外聞もなく泣き散らした。
MASA「ああああ…ったああ…ったああああよおおおおおお!!!!!!
ユタカ!!!!豊!!!!!!豊ああああ!!!!!!
ありがとおおおお!!!!!!!キスラー!!!!!!!!」
本当に静かな海に…
俺の絶叫だけが響き渡り。
ガラガラの物産展から店員が出てきて俺の方を見て怯えていた。
子どもたちが遠くからヒソヒソ言っていた。
まさに青森キチガイ伝説。
ホント客観的に見てラリっていた。
ゴール後もステップしながら何度も確認。
MASA「大丈夫だよな!!!?大丈夫だよな!!!!」
MASA「見間違いじゃないよな!!!!」
MASA「買い間違えてないよな!!!!!!!!」
何度も一人で叫んでいた。
周囲の目なんてどうでもいいし気にする余裕もなかった。
そして…
実際に的中し…
出金してバスの窓口で金を払った時…
その場で安堵してまた膝から崩れ落ちてしまった![]()
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多少の余りすら出たので、
コンビニでパンとカフェオレを購入。
まあ~そこからの待ち時間は長く…
そして夜行バスは眠れず…
ケツが痛いし…漏らしかけるし…
これまた濃密な時間であったわけだが…
ちょっと何も考えられないくらいただ本当に…
本当に人生の全てを賭けた限界ギリギリの勝負だった。
今まで負けてもヤバいが死にはしないとか…
歩いて帰ればなんとかとか…
そんな勝負だったが…
外したら青森から帰れない。
所持金もゼロ。
マジで魚の餌。
コレは本当にヤバかったです。
心と体に大きな負担がかかってマジで1週間くらい頭おかしくなってました。
でも…
キスラーがゴールしたあの瞬間…
あの直線の興奮…
呼吸すら忘れるあの緊張…
2022年丹沢ステークス。
俺はこのレースを忘れる事は生涯無いだろう。
今回の旅は本当に色々な事があった…。
恋…絶望…希望…奇跡…
ただこの旅でハッキリ見えた事がある。
そしてハッキリ言っておきたいことがある。
俺はこのレベルのギャンブラーなのだ![]()
そしてアレから2か月。
俺は今こうして生きている![]()
それだけで奇跡なのだ。
そして…
今週もウインズへと向かうのだ。
完




















