総選挙からはや10日。時間の流れは早いです。明日(6/21)には博多でPVの撮影が行われます。毎年のことながら、総選挙も期間中は様々な感情が渦巻くものでしたが、過ぎ去れば早いものです。
今年の総選挙は様々な「改革」が行われました。そしてそれが影響したのか結果もこれまでの総選挙とは大きく変わるものでした。この総選挙について私見ではありますが少し振り返っていこうと存じます。時間が経ったからこそ見えてくることもあるかもしれませんので。
【第1回】劇場盤に投票券をつけたことが示すこと
①過去最高得票の女王
今回の総選挙第1位である指原莉乃は15万票を超える得票をえた。これは2011年の前田敦子が記録した13万票を超える過去最高得票であった。この事実はニュース等でも報道され、「新時代の到来」の象徴のような取り上げられ方をしていた。
しかし、多くの冷静な「ヲタク」はむしろこの得票数は「思っているよりも伸びなかった」と捉えていると思われる。むしろこの「15万」という数字よりも64位のボーダー得票数が1万を超えていたことに驚きとともに今回の投票権拡大の意味の大きさを感じずにはいられなかったのではなかろうか。
②総選挙の改革
今回の選挙制度改革の柱は二つだ。1つは「立候補制度」。こちらはそれに付随して秋元才加が卒業を表明したこと、OGメンバーの立候補が可能になったことなども含めて話題性が高いもので、マスメディアに取り上げられた「表向き」の大変化だ。しかし、この制度は立候補をしなかった現役メンバーと立候補をしたOGメンバーのヲタクにとっては「ヤキモキ」するものであったが、それ以外で言えばいわば「在宅ファンへの話題提供」的な意味合いが大きく、実際の投票行動を起こすヲタクにとっては直接的に影響が出たとは言い難いと思える。
むしろ大きいのは2つ目の「劇場盤CDに投票権をつけたこと」であろう。これまでの4年間は選挙の投票権は「通常盤CD」(1,600円)、DMM月額会員(2,980円/月)、各モバイルサイト(315円/月)、二本柱の会(入会金1,000円+480円/年)とオフィシャルネットに付与されていた。
この中でも通常盤CDは80万票前後を支えるまさに「大票田」であった。しかし、その通常盤以上に売れているのが、劇場盤CDである。各GのCD売上げの半数以上を支える劇場盤CDに投票権を付与することは投票総数を膨らませることは間違いないだろう。
では、なぜ劇場盤に投票権をつけたのか。
③CD売上のペースが落ちているAKB48
昨日のエントリーでNMB48の『僕らのユリイカ』が初日の過去最高売上げを達成したとの記事を上げた。またNMB48は今年発売のアルバム『てっぺんとったんで』も50万枚を超えるなど今年の売上げは好調であり、SKE48も『チョコの奴隷』は67万枚突破、HKT48は女性グループのデビューシングル売上記録を達成。今年も48Gの快進撃は続く…とみえるが、本体のAKB48のシングルの売上は実は右肩下がりである。詳しくはこちらのブログを参照されたい。30th singleの『So long!』は初週ミリオンの記録が途絶えることを危惧されるほどに売上の推移が鈍かった。
もちろん、総選挙の投票権がついたシングルはAKB48の中でも売上が伸びるシングルである。しかし、昨年の『真夏のSounds good!』並にCDが売れるとは限らない、いやむしろ厳しいと考えるのが普通だ。そしてこのCDの売上が鈍ればは単純に利益の減少のみならず、総選挙の総得票数と1位の得票数の減少へとつながり、先のCD売上減少と併せて「AKB48の退潮」という論調に繋がることは容易に想像できるのだ。
④1回きりの魔法
握手券、生写真のみならず投票権までついたCDは案の定売れた。初週売上176万枚はオリコンの初週売上記録を更新し、通算200万枚も目前まで来ている。そして、投票総数。1位の獲得票数も最多記録華々しく選挙は幕を閉じた。
しかし、これは完全に対処療法であり、後に引けない背水の陣の政策であり「1回きりの魔法」なのだ。なぜ「1回きり」なのか。来年同じことをしても投票総数は果たして増えるだろうか。全体のパイの広がりにはある程度限界がある。AKB48は未曾有の規模までブームが広がっている。成長が望めるわけではないので、来年同じことをしても投票総数が増えるとは限らない。むしろ減ると見るのが自然ではないか。
ではなぜいま使ったのか。先述の通り、AKB48のシングル売上は減少傾向にある。墜ち始めると世間の見切り早いのがアイドル業界であり、芸能界であろう。少しずつではあるが、ネットメディアを中心に売上の減少が伝えられていた。もし、総選挙シングルが売れず、総選挙の投票規模が落ちれば、今度はテレビも取り上げる、または総選挙自体が盛り上がりに欠ける展開となり、ゆくゆくは取り上げられなくなるだろう。これはAKB48にとっては大きな痛手だ。元々、非テレビメディアから始まったAKB48がいまやそのテレビを無視できないところまで大きくなってしまったのだろう。だから、今このタイミングで使った。
ここでまた盛り上げておけばあと少し延命できると踏んだ運営。そしてその目論見は当たった。CDは売れ、投票規模は拡大し、総選挙は大盛り上がりだ。
しかし、この策の次の展望はあるのだろうか。
それでは。
今年の総選挙は様々な「改革」が行われました。そしてそれが影響したのか結果もこれまでの総選挙とは大きく変わるものでした。この総選挙について私見ではありますが少し振り返っていこうと存じます。時間が経ったからこそ見えてくることもあるかもしれませんので。
【第1回】劇場盤に投票券をつけたことが示すこと
①過去最高得票の女王
今回の総選挙第1位である指原莉乃は15万票を超える得票をえた。これは2011年の前田敦子が記録した13万票を超える過去最高得票であった。この事実はニュース等でも報道され、「新時代の到来」の象徴のような取り上げられ方をしていた。
しかし、多くの冷静な「ヲタク」はむしろこの得票数は「思っているよりも伸びなかった」と捉えていると思われる。むしろこの「15万」という数字よりも64位のボーダー得票数が1万を超えていたことに驚きとともに今回の投票権拡大の意味の大きさを感じずにはいられなかったのではなかろうか。
②総選挙の改革
今回の選挙制度改革の柱は二つだ。1つは「立候補制度」。こちらはそれに付随して秋元才加が卒業を表明したこと、OGメンバーの立候補が可能になったことなども含めて話題性が高いもので、マスメディアに取り上げられた「表向き」の大変化だ。しかし、この制度は立候補をしなかった現役メンバーと立候補をしたOGメンバーのヲタクにとっては「ヤキモキ」するものであったが、それ以外で言えばいわば「在宅ファンへの話題提供」的な意味合いが大きく、実際の投票行動を起こすヲタクにとっては直接的に影響が出たとは言い難いと思える。
むしろ大きいのは2つ目の「劇場盤CDに投票権をつけたこと」であろう。これまでの4年間は選挙の投票権は「通常盤CD」(1,600円)、DMM月額会員(2,980円/月)、各モバイルサイト(315円/月)、二本柱の会(入会金1,000円+480円/年)とオフィシャルネットに付与されていた。
この中でも通常盤CDは80万票前後を支えるまさに「大票田」であった。しかし、その通常盤以上に売れているのが、劇場盤CDである。各GのCD売上げの半数以上を支える劇場盤CDに投票権を付与することは投票総数を膨らませることは間違いないだろう。
では、なぜ劇場盤に投票権をつけたのか。
③CD売上のペースが落ちているAKB48
昨日のエントリーでNMB48の『僕らのユリイカ』が初日の過去最高売上げを達成したとの記事を上げた。またNMB48は今年発売のアルバム『てっぺんとったんで』も50万枚を超えるなど今年の売上げは好調であり、SKE48も『チョコの奴隷』は67万枚突破、HKT48は女性グループのデビューシングル売上記録を達成。今年も48Gの快進撃は続く…とみえるが、本体のAKB48のシングルの売上は実は右肩下がりである。詳しくはこちらのブログを参照されたい。30th singleの『So long!』は初週ミリオンの記録が途絶えることを危惧されるほどに売上の推移が鈍かった。
もちろん、総選挙の投票権がついたシングルはAKB48の中でも売上が伸びるシングルである。しかし、昨年の『真夏のSounds good!』並にCDが売れるとは限らない、いやむしろ厳しいと考えるのが普通だ。そしてこのCDの売上が鈍ればは単純に利益の減少のみならず、総選挙の総得票数と1位の得票数の減少へとつながり、先のCD売上減少と併せて「AKB48の退潮」という論調に繋がることは容易に想像できるのだ。
④1回きりの魔法
握手券、生写真のみならず投票権までついたCDは案の定売れた。初週売上176万枚はオリコンの初週売上記録を更新し、通算200万枚も目前まで来ている。そして、投票総数。1位の獲得票数も最多記録華々しく選挙は幕を閉じた。
しかし、これは完全に対処療法であり、後に引けない背水の陣の政策であり「1回きりの魔法」なのだ。なぜ「1回きり」なのか。来年同じことをしても投票総数は果たして増えるだろうか。全体のパイの広がりにはある程度限界がある。AKB48は未曾有の規模までブームが広がっている。成長が望めるわけではないので、来年同じことをしても投票総数が増えるとは限らない。むしろ減ると見るのが自然ではないか。
ではなぜいま使ったのか。先述の通り、AKB48のシングル売上は減少傾向にある。墜ち始めると世間の見切り早いのがアイドル業界であり、芸能界であろう。少しずつではあるが、ネットメディアを中心に売上の減少が伝えられていた。もし、総選挙シングルが売れず、総選挙の投票規模が落ちれば、今度はテレビも取り上げる、または総選挙自体が盛り上がりに欠ける展開となり、ゆくゆくは取り上げられなくなるだろう。これはAKB48にとっては大きな痛手だ。元々、非テレビメディアから始まったAKB48がいまやそのテレビを無視できないところまで大きくなってしまったのだろう。だから、今このタイミングで使った。
ここでまた盛り上げておけばあと少し延命できると踏んだ運営。そしてその目論見は当たった。CDは売れ、投票規模は拡大し、総選挙は大盛り上がりだ。
しかし、この策の次の展望はあるのだろうか。
それでは。