『劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:外崎春雄 2025年

主な登場人物:読み(声優)役柄

【鬼殺隊】

竈門炭治郎:かまど たんじろう(花江夏樹)炭焼の家系である竃門家の長男。「水の呼吸」「ヒノカミ神楽」を戦闘に使用。

竈門禰豆子:かまど ねずこ(鬼頭明里)炭治郎の妹。鬼舞辻󠄀無惨の襲撃を受け、鬼化して生き残る。

我妻善逸:あがつま ぜんいつ(下野紘)炭治郎の同期の鬼殺隊剣士。「雷の呼吸」の使い手。

嘴平伊之助:はしびら いのすけ(松岡禎丞)炭治郎の同期の鬼殺隊剣士。猪の被り物をしている。「獣の呼吸」を使う。

冨岡義勇:とみおか ぎゆう(櫻井孝宏)「水の呼吸」を使用する水柱。

胡蝶しのぶ:こちょう しのぶ(早見沙織)「蟲の呼吸」を使用する蟲柱。薬学に精通。

栗花落カナヲ:つゆり かなお(上田麗奈)炭治郎の同期の鬼殺隊の女剣士。胡蝶しのぶの継子。

悲鳴嶼行冥:ひめじま ぎょうめい(杉田智和)「岩の呼吸」を使用する岩柱。

時透 無一郎:ときとう むいちろう(河西健吾)「霞の呼吸」を使用する霞柱。

甘露寺蜜璃:かんろじ みつり(花澤香菜)「恋の呼吸」を使用する恋柱。

伊黒小芭内:いぐろ おばない(鈴村健一)「蛇の呼吸」を使用する蛇柱。

不死川実弥:しなずがわ さねみ(関智一)「風の呼吸」を使用する風柱。玄弥の兄。

不死川玄弥:しなずがわ げんや(岡本信彦)炭治郎の同期にあたる鬼殺隊剣士。実弥の弟。

【鬼殺隊関係者】

鱗滝 左近次:うろこだき さこんじ(大塚芳忠)天狗の面をつけた鬼殺隊員候補を育てる育手。

胡蝶カナエ:こちょう かなえ(茅野愛衣)しのぶの姉。「花の呼吸」の剣士。童磨に殺された。

産屋敷 耀哉:うぶやしき かがや(森川智之)鬼殺隊の頭目で産屋敷家第97代当主。

宇髄天元:うずい てんげん(小西克幸)「音の呼吸」を使用する元音柱。

慶蔵:けいぞう(中村悠一)武術道場を営む。

恋雪:こゆき(Lynn)慶蔵の娘。

珠世:たまよ(坂本真綾)鬼を人に戻す方法を研究する女性の鬼。耀哉と協力して無惨への罠を張る。

愈史郎:ゆしろう(山下大輝)珠世に付き従う青年の鬼。鬼殺隊士を装って救護と支援を担当。

【鬼】

鬼舞辻󠄀 無惨:きぶつじ むざん(関俊彦)鬼殺隊の宿敵。千年以上前に生まれた最初の鬼。自身の血を人間に与え大量の鬼を作り出した。

童磨:どうま(宮野真守)上弦の弐。頭から血を被ったような長髪に、洋風の着物を着る青年の鬼。

猗窩座:あかざ(石田彰)上弦の参。全身に刺青めいた文様がある青年の鬼。煉󠄁獄杏寿郎を殺した。

獪岳:かいがく(細谷佳正)善逸の兄弟子にあたる元鬼殺隊剣士。上弦の陸。

黒死牟:こくしぼう(置鮎龍太郎)上弦の壱。顔面に三対六つの眼を持つ異形の鬼。

 

 悲鳴嶼行冥は産屋敷耀哉に呼ばれ「5日以内に無惨が来る。私を囮にして無惨の首を取ってくれ。あの男は首を切っても死なない。無惨を殺せるのは、日の光のみではないかと思っている。火が昇るまでの持久戦となるだろう」」と頼む。

 産屋敷邸爆破後、珠世は鬼を人に戻す薬を無惨の体内に注入する。悲鳴は無惨と戦い、屋敷に集結した鬼殺隊柱と竈門炭治郎に「無惨だ。奴は頸を切っても死なない」と伝える。

 柱たちが一斉に無惨に飛び掛かろうとしたとき、足元に空洞が開いて落下する。無惨は「貴様らがこれから行くのは地獄だ」と言うと、炭治郎は「地獄に行くのはお前だ、無惨」と言い返す。

(タイトル『劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』。オープニングクレジット)

 炭治郎は無限城を落下し続け「一刻も早く無惨の所に行き、倒さねば」と焦る。

 冨岡義勇が落下する炭治郎を掴んで引き上げる。すると鬼が出現し、炭治郎は「水の呼吸・壱ノ型・水面斬り」で斬る。更に鬼がやって来て、炭治郎は「水の呼吸・陸ノ型・ねじれ渦」、義勇は「水の呼吸・参ノ型・流流舞い」で斬る。義勇は「鬼舞辻󠄀の目的は、鬼殺隊の一掃だろう」と、炭治郎に注意する。

 伊黒小芭内と甘露寺蜜璃は、一緒に鬼と戦っていた。耀哉が囮になった、と悲鳴嶼行冥に知らされた時透無一郎が「無惨。なぶり殺しにしてやる」と怒ると、悲鳴嶼も「安心しろ。皆同じ思いだ」と伝える。不死川実弥も鬼と戦っていた。嘴平伊之助は「バカスカ鬼が出て来るので、修業の成果を試すのに丁度いい」と喜ぶ。不死川玄弥は兄の無事を願う。我妻善逸は、あいつの気配を感じる。

 胡蝶しのぶが蓮の花が咲く屋敷を探っていると、人間の女を食っている童磨と遭遇し、姉の胡蝶カナエを殺した鬼だと覚る。

 しのぶが女を助けると、童磨は女を殺し、「俺は『万世極楽教の教祖で、信者の皆と幸せになるのが務め。その子も残さず綺麗に食べる』と言う。しのぶは「私の姉を殺したのはお前だな?」と問い、童磨の目を 「蟲の呼吸・蜂牙の舞い・真靡き」で刺す。童磨は「血鬼術・蓮葉氷」で攻撃する。童磨はしのぶの刀の毒を分解する。

 (童磨の回想)両親は、虹の瞳を持つ子を「きっと神の声が聞こえる」と思い、万世極楽教を作った。極楽は存在しないと知っている童磨は、「極楽に導いてほしい」と願う信者を馬鹿にする。

 しのぶの5回目の毒も童磨に効かなかった。童磨は「俺の血鬼術を吸ったので、肺胞が壊死している」と教える。しのぶは「蟲の呼吸・蜻蛉の舞い・複眼・六角」で戦うが、童磨はしのぶの肺を斬り「頸を斬るのは無理か。小さいから」と馬鹿にする。

 しのぶの前に姉カナエが現れ「泣くことは許しません。立ちなさい」と命じる。しのぶは立ち上がり「蟲の呼吸・蜈蚣の舞い・百足・蛇腹」で戦い、童磨を刺す。童磨には効かず、童磨はしのぶを吸収しようとし「言い残す事はあるかい?」と聞く。しのぶは「地獄に堕ちろ」と応える。

 そこに栗花落カナヲがやって来る。しのぶは指文字で知らせる。カナヲは「花の呼吸・肆ノ型・紅花衣」で童磨を攻撃する。童磨は「吸収している最中に斬りかからないでおくれ」と注意する。

 善逸は、鬼になった元兄弟子の獪岳と遭遇する。

 炭治郎と義勇が一緒に走っていると、床に穴が開き炭治郎が落下する。炭治郎は水の呼吸で戻り「他の隊士と合流して離れず、無惨の所に向かわなければ」と思う。愈史郎の「眼」を首にぶら下げた鎹鴉が「胡蝶しのぶ、上弦の弐と格闘の末、死亡」と知らせ、炭治郎は愕然とする。

 父、母、姉2人を亡くした産屋敷輝利哉は、8歳で産屋敷の当主となり、2人の妹・くいな、かなたと共に、愈史郎の「眼」を首にぶら下げた鎹鴉の情報を元に鬼の城の地図を作成し、無限に広いと知る。無惨は動いていないと位置を特定するが、全員の位置が遠かった。妹は、カナヲと我妻が上弦の鬼と対峙したと知らせる。輝利哉は援軍を指示する。

 獪岳は善逸を「壱ノ型以外、使えるようになったか?」と馬鹿にする。善逸は「雷の継承権を持った奴が、何で鬼になった。あんたが鬼になったせいで、爺ちゃんは腹切って死んだ」と怒る。獪岳は「俺を正しく評価しない奴は相手にしない。てめえみたいなカスと共同で後継と抜かしやがったクズ爺」と馬鹿にする。善逸は「俺がカスならアンタはクズだ。壱ノ型しか使えない俺と、壱ノ型だけ使えないアンタ。後継に恵まれなかった爺ちゃんが気の毒でならない」と言い返す。

 獪岳は「雷の呼吸・肆の型・遠雷」で攻撃する。善逸は獪岳の首を傷つけ、獪岳は「速い。動きが別人だ」と驚く。

 (獪岳の回想)黒死牟は獪岳に「圧倒的強者にひざまずく事は恥じゃない。生きていれば何とかなる。鬼となり、更なる強さが欲しいか」と言って、自分の血を与える。獪岳蜂を飲み、苦しむ。

 獪岳は「あれに比べれば、こんな小物、大したことない。いつもベソベソと泣いていた。何の矜持も根性もない」と善逸を馬鹿にする。獪岳は「雷の呼吸・弐ノ型・稲魂」で攻撃する。善逸は「大勢人を食ったな。善悪の区別もつかなくなった」と言うと、獪岳は「参ノ型・聚蚊成雷」で攻撃しながら「俺を正しく評価し認める者は善。低く評価し認めない者が悪だ」と答え、「伍ノ型・熱界雷」で攻撃し「どうだ。血鬼術で強化された俺の刀の斬れ味は。皮膚を、肉を、ひび割って焼く斬撃だ」と言う。更に「雷の呼吸・陸ノ型・電轟雷轟」で攻撃し「鬼になり、雷の呼吸を越えた」と自慢する。

 (善逸の回想)隊士が「壱ノ型が全ての基本だろう?壱ノ型だけ使えないってことは結局、他の型ができた所で大したことない。どうせすぐ死ぬだろう」と言っていたので、善逸が殴る。善逸は「どんな時もアンタから不満の音がしていた。心の中の幸せを入れる箱に、穴が開いているんだ。どんどん幸せがこぼれて行く」と思う。

 善逸は「ごめん兄貴」と呟き、「雷の呼吸・漆ノ型・火雷神」で獪岳の頸を斬り落とす。獪岳は「あの爺、ひいきしやがった。お前だけに教えた」と恨むが、善逸は「違う。俺が考えた俺だけの型」と教える。獪岳は「あんな奴に俺が負けるのか?」と悔しがるが、「違う。負けじゃない。あのカス(善逸)も落下して死ぬ」と思う。

 すると落下している獪岳の頭に、愈史郎が「一人で死ぬのは惨めだな」と話しかけ、善逸を助ける。

 (善逸の夢)善逸は爺ちゃんに「何も恩返しできなくてごめん。爺ちゃんが生きているうちに、柱になりたかった。ごめん爺ちゃん」と謝る。爺さんは「善逸。お前はわしの誇りだ」と教える。

 愈史郎が善逸の手当てをして、周りで警護している村田が「顔見知りなんだ。何とかしてくれ」と頼む。愈史郎が「うるさい。黙れ村田。味噌っかすの分際で。襲われないよう、しっかり周りを見てろ」と注意する。村田は「俺より階級が下だったら、許さない」と怒る。

 愈史郎が善逸に「この顔の傷、ひび割れが止まらなければ、眼球まで裂けるぞ」といい、「お前の戦ってた上弦は、まだ自分の術や能力を使い熟せてなかった。戦いが1年後だったら、即死だったろうな」と話す。村田は「気が滅入る事ばかり言っているんじゃない!」と怒鳴る。大声を聞いた鬼がやって来る。村田たち隊士が鬼を倒し、「柱稽古が役に立った」と言う。

 炭治郎と義勇が走っていると大きい振動がして、天井を破って猗窩座がやって来る。猗窩座は炭治郎に「久しいな。お前のような弱者が、よく生きていたものだ」と言い、攻撃してくる。

 珠世は無惨に呑み込まれ「恐らくこの肉のような繭のような物の中で、人間に戻る薬を分解している。いずれ私も取り込まれる。お願い、誰か早く来て」と祈る。

 広間で輝利哉と二人の妹が作業を続け、輝利哉は「誰が鬼舞辻󠄀を見つけることができるのか」と悩む。 縁側で輝利哉の護衛についている宇髄天元が煉󠄁獄槇寿郎に「輝利哉様は立派だ。父を亡くした心痛も言えぬ中、鬼殺隊の指揮を取り己の使命を果たそうとしている」と話しかける。煉󠄁獄槇寿郎は「私も杏寿郎同様、煉󠄁獄家の名に恥じぬよう、命を賭してお守りする」と言う。

 屋敷の一室では鱗滝左近次が、珠世の薬を飲ませた竈門禰豆子が苦しんでいるのを見て「果たして禰豆子は人間に戻れるのだろうか」と心配する。禰豆子が人間に戻れば、無惨の太陽の克服の目論見は潰える。鱗滝は「最終局面」と言う言葉が頭をよぎり、「炭治郎が鬼になった妹を連れて来た時から、何か大きな歯車が回り始めたような気がする」と思う。

 炭治郎は「ヒノカミ神楽・火車」で猗窩座の腕を斬る。直ぐ再生されるが、「斬れた。攻撃もかわせた。首は狙えなかったけど、次は」と喜ぶ。猗窩座は腕で攻撃し、炭治郎がかわし、「ヒノカミ神楽・幻日虹」で戦い、猗窩座の頭を傷つける。義勇は「格段に技が練り上げられている」と感心する。

 猗窩座は「宴の時間だ」と言って「術式展開・破壊殺・乱式」で攻撃する。義勇は「水の呼吸・参ノ型・流流舞い」で攻撃する。猗窩座は「水柱と遭遇したのは50年ぶりだ」と感心する。義勇は「水の呼吸・拾壱ノ型・凪」で攻撃する。猗窩座は「見た事のない技だ」と感心する。炭治郎が「ヒノカミ神楽・烈日・紅鏡」で戦うと、猗窩座が消え、後ろから腕で攻撃してくる。義勇が「水の呼吸・弐ノ型・水車」で猗窩座の腕を斬り落とす。

 猗窩座は「破壊殺・脚式・冠先割」で攻撃するが、炭治郎は刀で受けるが、僅かにかすった。猗窩座は義勇の名前を尋ねるが、義勇は「鬼に名乗るような名は持ち合わせていない」と断る。猗窩座は「破壊殺・脚式・流閃群光」で攻撃し、義勇が飛ばされる。炭治郎が「義勇さん!」と叫び、猗窩座は名前を知る。

 炭治郎は「ヒノカミ神楽・灼骨炎陽」、猗窩座は「破壊殺・鬼芯八重芯」で攻撃する。猗窩座は「杏寿郎はいい仕事をした。今のお前は目を見張る成長だ。杏寿郎はあの夜死んで良かった」と言う。炭治郎は「煉󠄁獄さんのことを侮辱するな」と怒る。猗窩座は「弱者には虫唾が走る。反吐が出る」と言う。炭治郎は「生まれた時は、誰もが弱い赤子だ。赤ん坊の時、お前は誰かに守られ助けられて、今生きているんだ。強い者は弱い物を助け守る。そして弱い者は強くなり、また自分より弱い物を助け守る。俺はお前の考え方を許さない」と怒る。

 猗窩座は炭治郎を不快に思う。すると後ろから誰かが肩に手をかけ「他人と背比べをしているんじゃない。戦う相手はいつも自分だ」と話しかける。猗窩座はその手を振り払う。炭治郎は何もない所を振り払ったぞ?」と不思議に思う。

 猗窩座は「炭治郎。お前はやはり不快だ」と言って、「破壊殺・砕式・万葉閃柳」と「破壊殺・脚式・飛遊星千輪」で攻撃する。炭治郎は猗窩座の攻撃を「羅針盤のように確実に隙を刺してくる。何に反応して吸い寄せられるんだ?」と疑問を持つ。炭治郎は「ヒノカミ神楽・飛輪陽炎」で攻撃し、刀身が伸びて猗窩座の首を傷つける。

 炭治郎が「ヒノカミ神楽・円舞」で攻撃しようとすると、猗窩座は両手で刀身を挟む。炭治郎は折られると思い、頭突きや蹴りをするが効果がない。義勇が猗窩座の腕を斬り落として助ける。義勇は強者と久々に出会い、感覚が鋭く練磨され、頬に痣が浮かび上がる。義勇は「水の呼吸・肆ノ型・打ち潮」で攻撃する。義勇の動きが速くなるが、猗窩座もすぐ順応する。

 炭治郎は、煉󠄁獄との戦いで猗窩座が「闘気」と言う言葉を使ったのを思い出す。入院していた時、伊之助が「殺気は体の皮にグサグサ刺さって来る」と言っていたのを思い出す。「逆に殺気を出さずに近づくと気づかれない」とも言っていた。炭治郎は「殺気を出さずに鬼を殺すのは不可能だと思う」と話す。

 炭治郎は「ヒノカミ神楽・円舞」で攻撃するが、猗窩座に腹を蹴られようとしてかわす。

(炭治郎の回想)ヒノカミ神楽を舞う病気の父に「父さんが辛かったら来年から俺が代わる」と話すと父は「大切なのは、最小限の動作で最大限の力を出す事なんだ。そうすると、だんだん頭の中が透明になって来る。頭の中が透明になると『透き通る世界』が見え始める」と教える。

 父が病死する10日前、熊が人を襲って喰う事件が一つ向こうの山で起きた。夜中、父は炭治郎を起こして外に出ると、巨大な熊がいた。父は「俺の家族に危害を加える者は、何人であろうと容赦はしない」と言うと、斧で熊の首を斬り落とす。炭治郎は「見取り稽古をさせてくれた。『透き通る世界』が見える父の体さばきから俺が学べるよう」と思う。だから猗窩座の一撃をかわせたと思う。

 猗窩座は義勇の刀を側面から殴って折り、義勇の腹を殴って腕をめり込ませる。炭治郎は猗窩座の腕を斬って止める。猗窩座は「こいつに名何らかの変化が起きた。危険だ」と感じる。猗窩座が義勇に「術式展開・終式・青銀乱残光」で攻撃する。義勇は、ほぼ同時に100発の乱れ打ちを受ける。

 ところが猗窩座は後ろの炭治郎の気配に気づいていなかった。炭治郎は「猗窩座、今からお前の頸を斬る」と呼び、闘気を消して「ヒノカミ神楽・斜陽転身」で攻撃し、頸を斬り落とす。猗窩座は「闘気のない人間を一度も見た事はない」と驚く。猗窩座は頸を繋げようとする。義勇は折れた刀を猗窩座の頭に投げて刺し、首を落とす。首が崩れる。

 猗窩座の胴が炭治郎を攻撃し、首が再生しようとする。炭治郎は失神する。義勇は「水の呼吸・肆ノ型・打ち潮」で攻撃するが、猗窩座の傷が直ぐに治る。炭治郎に迫る猗窩座の胴に、義勇は「炭治郎を殺したければ、ます俺を殺せ」と立ちふさがる。

 猗窩座は「俺たちは侍じゃない。刀を持たない。しかし、心に太刀を持っている」と師匠が話したのを思い出す。恋雪が「狛治さん、もうやめて」と止める。猗窩座は「俺は奴らを殺さなければならない。俺は強くならなければならない」と答え。少年時代を思い出す。父に薬を持って帰るため、財布を盗んで逃げ、返り討ちに遭い、奉行所に捕まって刑罰を食らう。役人が「スリの入れ墨は両腕に3本。次は手首を斬り落とす」と警告する。狛治は「次は捕まらない」と言う。役人は「お前は鬼子だ」と言う。

 狛治の祖父が「お前がまた捕まったと聞いて、親父さんが首をくくって死んだ」と教える。狛治は「なんで糞みたいな奴らが生きてて、親父が死ななきゃならないんだ」と大人相手に暴れる。それを見た道場主が「お前、筋がいいなあ。俺の道場に来ないか」と誘う。狛治が道場主に襲い掛かると、殴り倒される。

 道場主は「俺は慶蔵。素流という素手で戦う道場をやっているが、門下生が誰もいなくて、便利屋をして日銭を稼いでいる。お前に病身の娘の看護をやってもらいたい。俺には仕事がある。妻は看病疲れで入水自殺した」と話す。狛治が「娘一人の家に罪人の俺を置いて行っていいのか」と聞くと、慶蔵は「罪人のお前は、先刻ボコボコにしてやっつけたから大丈夫」と答える。

狛治は父の看病で慣れて意なので、恋雪の看病を辛いと思わなかった。恋雪は「今夜は花火が上がるそうだから、気分転換に行って来て」と言う。狛治は「背負って、橋の手前まで行きましょうか。今日行けなくても、来年も再来年も花火は上がるから、その時行けばいいですよ」と答える。恋雪は泣く。

 老人が山賊に襲われているのを助けて、師範に土地と道場を譲った。その土地と道場を自分たちの物にしたかった奴らは面白くなく、隣接した剣術道場は素流道場に嫌がらせをしたため、門下生がいなかった。

 3年経って、狛治は18、恋雪は16、普通に暮らせるようになっていた。慶蔵が狛治に「恋雪と結婚して、この道場を継いでくれ」と頼む。狛治は、親父が言ったように、これから真っ当な生き方ができるのかな、と思った。

 狛治は親父の墓に祝言を上げると報告に行く。道場に戻ると、誰かが井戸に毒を入れ、慶蔵と恋雪が殺された、と聞く。狛治は恋雪が「今年花火を見られなくても、来年、再来年見に行けばいいと言ってくれた。本当に嬉しかった」と話したのを思い出す。

 狛治は隣接する剣術道場を襲撃し、67名を素手で殺害した。狛治がその帰りに、無惨が「12体ほど強い鬼を造ろうと思っている」と言って、狛治を鬼にする。鬼になって記憶を無くし、また猗窩座は強さを求めた。

 猗窩座は「よくも思い出させたな。あんな過去を」と義勇に怒る。気が付いた炭治郎は、猗窩座の頭が再生仕掛けているのに驚き、止めようとするが、握力が無く刀がすっぽ抜ける。炭治郎は素手で猗窩座を殴る。猗窩座は慶蔵に殴られた事を思い出す。

 炭治郎は義勇を連れて、猗窩座の滅式の攻撃圏外に逃げようとする。ところが、猗窩座は自分を攻撃する。猗窩座は「終わりだ。潔く地獄に行きたい」と思う。猗窩座は親父、慶蔵を思い出す。無惨が「強く成したいのではなかったか?」と問い、猗窩座は「そうだ、俺は強くなる」と思い直す。恋雪が「狛治さんありがとう。もう充分です」と止める。狛治は恋雪に抱き着き「守れなくてごめん」と謝る。恋雪は「お帰りなさい。あなた」と応える。猗窩座は消滅する。

 炭治郎と義勇が「終わった」と安心して気を失う。

 黒死牟は猗窩座の気配が消えたと気づき「軟弱千万」と怒る。童磨も「猗窩座が何か別の生き物になるような、一瞬変な気配になった。死んだからもう分からない」と感じる。

 鎹鴉が、炭治郎と義勇が上弦の参の鬼を倒した事を知らせる。悲鳴と時透、伊黒と甘露寺は「よくやった」と感心する。伊之助が鎹鴉に「一番強い鬼の所に連れて行け」と催促する。玄弥は鬼に銃を撃つ。

 鎹鴉が手分けして無限城の各区域を探すが、無惨は見つからなかった。輝利哉は「必ず見つけてやる」と誓う。

 肉の繭の中の無惨は「私の所へ辿り着いても、わたしにやられる。夢と同じ。後悔させてやる」と言う。鎹鴉が「死ぬなよ」と呼びかける。

 (エンドクレジット)

(写真は「映画com」より)