『キングダム3 運命の炎』ネタバレの感想 信の成長と壮大な戦闘に感心した(改訂) | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

評価 5/5 ☆☆☆☆☆

 2024年7月12日に第4作『キングダム4 大将軍の帰還』が公開されるので、第1作『キングダム』(2019年)、第2作『キングダムⅡ 遥かなる大地へ』(2022年)、第3作『キングダム 運命の炎』(2023年)を見直した。そこで「ネタバレの詳しいあらすじ」「ネタバレの感想」を改訂した。

 『2』の最後に信は王騎の元に修行に行き、『3』はその場面から始まるが、修行の内容は時間の都合からか、兵馬俑の様なCGとナレーションであっさりと終った。原作漫画はどう描いているのだろう?

 前半は、幼少の嬴政が柴夏の手引きにより、趙国から脱出する話である。嬴政のために柴夏、亜門、道剣が犠牲になり、無事逃げられるのかスリルがある。柴夏は「あなたほど辛い思いをした王族はいない。だからあなたは誰より良い王になれます」と言って息を引き取った。そのため、嬴政が「私のために犠牲になった他の者達のためにも、戦乱を終わらせなくてはならない。これが中華統一を目指し、修羅の道を行く理由だ」という強い理念を持つようになった、感動的な話になっている。

 ところで、登場人物が皆嬴政を子供扱いしていると思ったら、この時の嬴政は9歳だそうだ。今年29歳の吉沢亮は9歳には見えない。子役を使うのが普通なのだろうが、吉沢亮が演じる事によって今の嬴政の事だと直結して分かるので、良い演出かも知れない。

中盤からはずっと馬陽の戦いである。その馬陽の戦いは広大な土地で、趙軍10万人対秦軍8万人が戦うと言う壮大な戦闘である。蒙毅と河了貂がいる高い丘の上からの俯瞰像でやっと全体が分かる。蒙毅の解説とパンフレットの説明で、どんな布陣なのかようやくわかった。

 前回で信は、蛇甘平原の戦いの功績を認められ、たった1戦で百人隊の大将への大抜擢になった。信がもう一人の副将に羌瘣を選んだのは感激した。『2』の最後は姉の敵討ちに魏の国に行く所で終わったが、討ちは終わっていないらしい。また羌瘣が見られるのが嬉しいが、巫舞が見られなかったのが残念。

 王騎は信の能力を高く買ったのか、信の百人隊に「飛信隊」の名を与え、奇襲して敵の副将・馮忌の首を取る特別任務を与える。飛信隊はわずか百人で敵の副将の馮忌の首を取りに行くという、難しい任務で、なかなか敵の守備隊を突破できないのがスリルあった。信の「飛信隊は1本の矢で、敵将までたどり着けば首を取れる」の言葉のように、皆の協力で馮忌の首を取ったのは感動的であった。しかも王騎はわざと少ない軍を突撃させ、馮忌がどのように兵を動かすか予想していたとは、策略の深さに感心した。

 『2』と『3』は同時に撮影したが、コロナ禍で中国ロケができなかったそうだ。俳優は日本で撮影し、壮大な風景は中国で撮影したものを合成したそうだ。パンフレットによれば、馮忌戦は兵庫県赤穂市にある兵庫奥栄建設の広陽工場跡地、紫夏編の馬アクションは『2』の蛇甘平原のシーンを撮影したのと同じ、長野県東御市の工場用地で撮影したそうだ。よく日本国内で撮影場所が見つかって、壮大な場面が撮影できたと感心する。

 本作『3』は馬陽の戦いの途中で、秦軍の野営地に龐煖が奇襲する場面で終わる。また、エンドクレジットの途中で、楊端和が見た場所はどこだろう?これからまだまだ続きますよ、と言う場面で終わったので、当然『4』も作られると思い、『2』の最後のように予告編があるのかと期待したら、無かった。『4』では、山間部に陣を敷いた趙荘率いる趙軍と、王騎率いる秦軍の戦いが見られるのだろう。とてつもなく強そうな龐煖(ほうけん)にはどう対処するのか。非常に楽しみである。評価は「5」である。

 と言うことで,いよいよ第4作『キングダム 大将軍の帰還』が2024年7月12日に公開される。題名のように王騎将軍が勝利して帰還するのだろうか?非常に楽しみである。