『DOMINOドミノ』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:ロバート・ロドリゲス 2023年

主な登場人物(俳優)役柄

ダニー・ローク(ベン・アフレック)オースティン警察の刑事。

ダイアナ・クルーズ(アリシー・ブラガ)チャペル通りに店を構える場末の霊能者。

ニックス(J・D・パルド)ロークの相棒刑事。

リバー(ダイオ・オケニイ)元機関の天才的プログラマー。

カール・エヴェレット(ジェフ・フェイヒー)ロークの里親

テルマ・エヴェレット(サンディ・アビラ)ロークの里親

ジェレマイア(ジャッキー・アール・ヘイリー)元機関の訓練士でダイアナの師だった。

デルレーン(ウィリアム・フィクナー)元機関のエージェント。他人を操る能力ヒプノティックを持つ。

ミニー(10歳:ハラ・フィンリー/7歳イオニー・オリビア・ニエベス)ロークの娘。

 

 (オープニングクレジット。タイトル『HYPNOTIC』)

 誰かが自分を呼ぶ声で、刑事ダニー・ロークは我に返った。ブラインドから薄日の射し込む部屋で、目の前の作業療法士がボールベンでバインターをコツコツと叩きながら「戻って来て」と言っていた。ロークは「意識が別の場所に言っていた」と謝る。作業療法士は「あの公園?何が見える?」と訊ねる。

 あの日、公園でロークは娘ミニーが風車で遊んでいるのを見ていた。ミニーは「髪を直して」とロークに頼む。再びミニーが遊び始める。それを見ていたロークが、僅かに目をそらした隙に、忽然と娘は姿を消した。探しても娘はどこにもいなかった。

 その時、ロークのスマホに「オースティン銀行に5分以内に急行せよ」とのメールが届いた。エレベーターで、スマホに残された娘の写真を眺める。その後、同じ時間に公園にいた18歳のライル・テリーが誘拐犯として逮捕されたが、彼には事件当時の記憶が抜け落ちていた。弁護士は責任能力の欠如で無罪を主張し、ミニーの行方もわからずじまいだった。それ以来、ロークは現場を離れ、妻ビビアンとも別れて空虚な日々を送っていた。ロークは作業療法士から現場復帰を許可されたが、彼の心はあの日の記憶に囚われたままだった。

 ロークは相棒ニックスの車に乗り、オースティン銀行に向かう。ニックスは「匿名でオースティン銀行を狙った強盗計画の通報があった」と教え、録音を聞かせる。「犯人の目的は現金ではなく、貸金庫23番の中身だ」と言う内容だった。ニックスは「今週すでに同行の2つの支店で、金庫を狙った強盗事件が起きていた。しかも行員による犯行だ」と教える。

 銀行近くのバンで張り込み中の仲間と合流したロークは、監視カメラを通して見覚えのある男がベンチに座るのを発見する。男は隣に座った女性と「今日はとても暑い」と天気について会話を交わす。続いて銀行前に停まった現金輸送車の警備員とも「今日はとても暑い」と話した後、銀行に向かった。

 それが暗号だと気づいたロークはバンを飛び出し、男より先に銀行へ行く。ロークは行員に貸金庫を開けたいと頼む。

 ベンチの女は「とても暑い。まるでかまどの様だ」と呟くと、路上で服を脱いでフラフラと車道に出て、バスに轢かれそうになる。車が急停車し、交通事故が起きる。

 ロークは貸金庫室に侵入し、23番の貸金庫の箱を開けると、

中に入っていたのは「レブ・デルレーンを見つけろ」と書かれたミニーの写真だった。

 男は銀行の窓口の女性行員に「もう午後も遅い」と言うと、行員は窓口を閉め、席を立つ。すると銃を持った2人の警備員がやって来て、銃を撃つ。

 狼狽するロークの前に窓口の女性行員が現れ、ロークが銃を向けて「動くな」と言っても聞こえない様子で、中身を抜いた23番の貸金庫の箱を持ち出す。そに2人の警備員がやって来て、ロークを撃つ。女性行員は銀行強盗と一緒に外に出ると、現金輸送車に乗って運転する。現金輸送車は交通事故で止まっていた車に乗り上げ、横転する。男は車の中の貸金庫の箱を取ると、代わりに時限爆弾を置く。

ロークが現金輸送車に近づくと爆発する。

 男が建物に入るのを見たロークと2人の刑事は、その後を追い、男をビルの屋上に追い詰める。2人の刑事が男に銃を向けて近づくと、男は「人違いだ」と言う。すると2人の刑事はロークに銃を向ける。男は「ライル・テリーと同じで意識がない。」と言う。ロークは貸金庫の中にあった娘の写真を男に見せ、「彼女はどこだ」と聞く。ニックも屋上にやって来る。箱が空だと知った男は「これを片付けろ、刑事達」と言うと、2人の刑事はお互いを撃って死ぬ。男は手すりを越えて屋上から飛び降りる。ロークが下を見ると、男はいなかった。

 ニックスは「男の手掛かりはない」と言う。ロークは貸金庫の中に会った娘の写真を見せ「彼は娘の居場所を知っているに違いない」と言う。

ロークは家に帰り、監視カメラの映像を確認する。するとニックスから電話があり「匿名の通報者が分かった。チャペル通りに店を構える占い師ダイアナ・クルーズだ」と教える。

 ロークはさっそく占いの店に行くと、ダイアナはタイニと言う客を占っていた。リークが部屋に入ると、タイニは外で見張ると出て行く。ロークはダイアナに、オースティン銀行の強盗と娘の写真に書かれてあった「レブ・デルレーン」について訊ねる。ダイアナは拒否し、ロークに帰るように言う。

店の外でバイクに乗っていたタイニにあの男が近づく。タイニはバイクで2人を引き殺そうとして、店に突っ込んで倒れる。タイニは「奴は決して諦めない」と伝えると、突き出た釘に頭を突き刺して自殺する。

 ロークはダイアナを、警察署の監獄にある彼の部屋に保護する。ダイアナは「男の名前はレブ・デルレーンで、圧倒的な超能力で相手の脳を支配できる“ヒプノティック”で、相手は意識のないまま死ぬまで操られる」と話す。

 信じないロークにダイアナは、やって来た相棒のニックスの心を操ってヒプノティックを実演して見せる。ダイアナはニックスに、外で気分転換するように言う。ダイアナは「あなたに試したけど、効かなかった」と言う。ニックスが外でタバコを吸おうとすると、デルレーンが来る。

 ダイアナは「元々ヒプノティックは国防のため米国政府の秘密プログラムの機関で開発されたもので、デルレーンは最強のヒプノティックの持ち主だったが、悪の道に転落して機関の乗っ取りを画策するようになった。一度は機関に拘束されたが6週間前に脱走したと言う。かつて機関のメンバーでヒプノティックを操るダイアナは、デルレーンが脱走したと知って警察に通報したのだ」と言う。

 警察署内が停電になり、銃を持ったニックスがロークとダイアナの所に来る。ロークはニックスの足を撃つが、ニックは執拗に攻撃する。ダイアナは「命令をやり遂げるまで止めない」と教える。ロークはニックスの腕に手錠をかけて監獄の鉄格子に繋ぐが、ニックは腕を切って逃げ出そうとする。ダイアナは銃を拾って、ニックスを撃ち殺す。ロークは「殺したな」と銃を向けるが、ダイアナは「支配を解いた」と答える。

 翌朝、食堂のテレビでは「ニックス殺しの容疑者、ロークとダイアナが逃走中」と報じていた。その食堂のカウンター席でニックはダイアナに娘の写真を見せ、「奴が娘をさらった。娘の居場所は見つかっていない」と話す。

 店に保安官が入って来て、2人に気づき、銃を取ろうとする。ダイアナか「報告しろ」と言うと、保安官は無線機を出し「犯人は北にむかった」と報告する。2人が店を出ようとすると、無線機から「見つけたド。ダイアナ」とデルレーンの声がする。

 店の外にパトカーで、デルレーンと警官がやって来る。ロークはダイアナに脱出手段を見つけるように頼むと、囮になって列車の車両基地に逃げる。ロークが列車の間を逃げていると、地面が湾曲し、自分の上にも線路が見える。

 ロークはデルレーンと警官に見つかり逃げようとすると、線路があった背後はいつの間にか行き止まりになっていた。迫って来る警官を、保安官が運転しダイアナが乗ったトラックが轢く。保安官を下ろしてロークが運転する。

 ロークとダイアナは、メキシコに向かう。トラックの中でダイアナは「ロークにはデルレーンのコントロールを遮断する能力があるが、なぜ彼にその力があるかは不明だ」と話す。

 メキシコとの国境で、トラックのロークとダイアナを見た国境警備員は指名手配の2人の写真を見て怪しむ。ダイアナが「メキシコはどっち?」と聞くと、国境警備員は2人を通す。

 ロークとダイアナは、元機関の訓練士でダイアナの師だったジェレマイアの住む家に行く。ダイアナは、喧嘩別れしたので仲が悪いと教える。

 部屋のドアがノックされ、出ようとするマリアを止めてジェレマイアが銃を構えると、ロークがドアを開ける。ところがマリアがジェレマイアに銃を向ける。マリアはダイアナで、本物のマリアはタンスの中にいた。

 ロークとダイアナはデルレーンの狙いについて聞くと、ジェレマイアは「ドミノ計画だ」と教える。それはヒプノティック達を意のままに操るために開発されたプロジェクトで、デルレーンに盗み出されたと言う。その後、機関はデルレーンを拘束したが、それを見越して彼は自らの記憶を消去していた。そして特定の単語やイメージ、ディテールをトリガーに記憶が戻るよう潜在意識を操作。6週間前に機関から脱走したデルレーンは、一つずつ記憶を取り戻している最中だった。ミニーの写真が彼にとって最後の記憶の鍵で、それを手にすれば完全復活を遂げると教える。

 ジェレマイアがその写真を見せろと言い、ロークが写真を渡そうとすると、ダイアナが止める。ジェレマイアはデルレーンだった。2人が外に逃げると、彼に操られた町の人々が2人を襲ってくる。ロークとダイアナはバイクを奪って逃げる。建物が移動して道を塞ぎ、地面が歪んで頭上に曲がって見える。トラックが行く手を遮り、バイクを止めると、傍の建物が崩れ始める。

2人はバイクを捨て、追って来る町の人達から逃げると、袋小路に追い込まれる。

 警官とデルレーンもやって来て、警官が2人に銃を向ける。

 突然ロークは強力なヒプノティックを発揮し、警官が銃をデルレーンに向け、彼を連行する。

なぜロークがヒプノティックを使えたのか。その謎を解くため、タイアナはロークを連れて天才ハッカーのリバーの隠れ家に行く。

 ダイアナは塀のインターホンで、リバーに「デルレーンの事を知りたい。あなたもやられる」と頼み、リバーは二人を中に入れる。

 リバーは眼帯をしていたが「顔認証を避けるため」と言う。リバーは冷蔵庫のドアを開け、2人を地下室に案内する。彼はインターネットを使って、いたる場所に彼のヒプノティックの能力を使っていた。ダイアナは「デルレーンが戻り、ロークの娘を隠した。ロークは彼のパワーに勝った」と教えると、リバーは驚く。

 リバーは機会にチップをパソコンに差し込み、ネットワークからロークの経歴を検索し、元海兵隊員だと知る。次に彼の妻の旧姓ビンビアン・ライリーで検索すると「機関のエージェント」と出る。ロークは「ありえない。大学時代から一緒で、結婚し、ミニーが生まれた」と驚く。

ロークは寝室で、スマホの妻と娘の写真を眺める。ロークはダイアナに「ミニーを失って、妻も全て失った。傷ついた痛みは本物だ」と話す。

 ダイアナがシャワー室でシャワーをしている間に、ロークのスマホに非通知の電話が来る。出るとデルレーンが「娘は見つからない。ダイアナは裏切った。彼女を殺すのだ」と言う。ロークはスマホを投げ捨てる。ロークがシャワー室をノックすると、いつの間にか鋏を握っており、鋏を柱に刺す。

 ロークは電話に出たと言う。いつの間にか柱の鋏がなくなって、ロークが鋏を握っていた。ロークはダイアナをハサミで刺し殺す衝動を我慢する。ダイアナは「私たち、信頼できる?」と聞き、キスする。

 夜中、ロークが目覚め、寝ているリバーからチップを取り、パソコンに差し込んで「ダイアナ・クルーズ」を検索する。するとダイアナの別名がビビアン・ロークだと分かる。ロークがスマホの妻の写真をよく見ると、ダイアナの顔に変わる。さらに娘の本名「ドミニク・ローク」で検索すると、「最強レベルのヒプノティック。別名ドミノ」だと分かる。ロークは混乱する。

ダイアナが起きてくる。ロークは「ドミニク計画は人間だ。娘の居場所は?」と聞くと、ダイアナは「私じゃない。あなたが誘拐した」と教える。

 ロークはすべての記憶を取り戻した。機関のエージェントだったロークは、同じくメンバーのダイアナと結婚、やがてミニーを授かった。ロークは娘を自由に育てたいと考えたが、機関はヒプノティックを両親に持つミニーを徹底的に訓練し、世界最強のヒプノティックにしようと目論んだ。ダイアナもパワーが強すぎるミニーは両親と機関で暮らすべきだとロークの考えに反対だった。そこで4年前、ロークはミニーを連れて逃走し、娘を機関に見つからない場所に隠したのだ。

 ロークは「ここはどこだ?」と言うと、ダイアナは「よく見て」と言う。リバーの隠れ家は何もない倉庫のような広い空間に変わり、ダイアナは赤のスーツ着を着いた。周りに赤色のスーツを着た機関の職員が沢山いて、リバーも、作業療法士も、銀行員も、刑事も、ニックスも機関の職員だった。ロークは、ここで幻覚を見せられていたのだ。

 デルレーンは次のように説明する。「ロークは6週間前に機関に身柄を拘束されたが、すでに自分の記憶をリセットしていた。彼らが入手した唯一の手がかりは「レブ・デルレーンを見つけろ」と書かれたミニーの写真のみ。ローグは強い遮断力を持つために、機関は街を模した施設を使った拡張世界を作り、彼に偽の記憶や視覚を与えて「誘拐された娘を探す刑事」を演じさせたのだ。

 ロークが建物の外に出ると「銀行」「占いの店」「駐車場」「屋上」「警察署」、メキシコの町もセットだった。デルレーンは「毎回こうして終わる。これは12回目。今回もミニーの居場所にたどり着く前にロークが異変に気づき失敗に終わった」と教える。ダイアナは「娘を探して何回もやっても娘が見つからない」と言う。機関は休む間もなく13回目のシナリオをスタートさせる。ロークをスタンガンで気絶させ、椅子に座らせる。

 ダイアナがやってきてロークに「これ以上繰り返せ、あなたはもたない。あなたはあの子に自由を求めるけど、パワーがありすぎ。どこにいるか教えて」と話しかける。ロークは拒否する。ダイアナは「リセット開始」と言い、首に電極が取り付けられる。

 デルレーンが「妻はどこだ?娘はどこだ?」と質問すると、ロークは「分からない」と答える。デルレーンは記憶の削除を確認し、13回目がスタートする。

 作業療法士役の女性が配置に付き、ロークに呼び掛ける。ロークが目覚めると、殺風景な部屋がブラインドから薄日の射し込む部屋に見え、「意識が別の場所に言っていた」と謝る。別室で監視していたリバーが「反応正常。構築世界にいる」と分析する。

 ロークはエレベーターと書かれた枠の中で、スマホの娘と妻の写真を見る。ロークはエレベーターから出て廊下を歩くが、実際は沢山の職員の机の間を歩く。ロークが建物から出ると、ニックス役の男がゴルフカーの様な車で迎えに来るが、ロークには乗用車に見える。

車は駐車場を走る。ニックスが匿名の電話の録音をロークに聞かせる。ロークは車を降り、張り込み中のワゴン車に入り、監視カメラの画像を見る。ロークは見覚えのある男を見つけると、ワゴン車から出て銀行へ向かう。ニックスは「銀行強盗スタンバイ」と指示する。

 ところが、ニックスはロークを見失う。ダイアナは「全員参加。監視者逃亡」と全員に指示する。ロークは車を奪い、脱走を図っていた。ダイアナが車の前に立ち「エンジンを切って。車から降りて」と指示するが、ロークは車でフェンスを破って逃亡する。ダイアナはヘリコプターで追跡するように指示する。

  ニックスはロークが残したメモを見つけ、「レブ・デルレーン(Lev Dellrayne)」は人名ではなく、文字を組み替えると「ディアバレー・レーン(Deer valley Lane)」という地名だと判明する。ヘリコプター2機がロークの車を追う。「機関」は、ディアバレーに牧場を持つエベレット夫妻が、40年前にロークの里親になった事を知る。

ロークは4年ぶりにエペレッド夫妻のもとを訪ねると、里親のカール・エヴェレットは「えらく遅かったな」とロークを迎える。ロークはエベレット夫妻にミニーを預けていたのだ。2機のヘリが農場へやって来る。

ロークが家に入ると、部屋中に複雑にドミノが並べられていた。ロークが最初のドミノを倒すと、次々に倒れ、隣の部屋に続き、さらに隣の部屋に大きくなったミニーがいて「パパのために並べて待っていた」と言う。ロークは「会いたかった」と抱きしめる。ミニーは「ママが来た」と教える。

農場に2機のヘリコプターが着陸し、3台の車もやって来る。エベレット夫妻はショットガンを手に、家の前で待ち構える。ヘリコプターと車から大勢の機関の隊員が降りてきて、エベレット夫妻に銃を向ける。カールは「勝手に入るな」と言い、テルマは「私有地だ」と、威嚇で銃を撃つ。ダイアナにテルマは「しばらくぶり」と言うが、ダイアナは覚えていなかった。カールはダイアナに向かって「娘のようなおまえでも手加減しない」と言う。ダイアナは「娘を返すまでは帰らない」と言う。

デルレーンが「殺せ」と命令し、ニックスがエベレット夫妻を撃つ。ダイアナが「医者を」と言って夫妻に駆け寄る。 家から出てきたロークに、デルレーンは「2つの道がある。お前とミニーが組織に戻るか。または、ミニーだけが戻るか」と脅す。

ロークはミニーを呼ぶ。家からミニーにダイアナが駆け寄り抱きしめ、「もう心配いらない」と言い、髪を自分で編めるようになったのを感心する。ミニーも「ママは立派だ」と言う。「どういう意味?」「戻ってきた。彼らから自由になる」と言う。

それを聞いたデルレーンは急に不安になり、「これは現実じゃない。構築された世界だ。彼女だ」と叫ぶ。すると周りが歪み、隊員たちはお互いに銃で撃ち合う。ダイアナが「これはあなたが?」と聞くと、ミニーは「自由にする。目を閉じて」と答え、ダイアナは目を閉じ、お互いの額をくっつける。

ニックスがロークに銃を向けると、ロークは首を振る。ニックスは自分の首を討つ。デルレーンが、エベレット夫妻の死体が亡くなっているのに気づく。デルレーンが我に返ると、エベレット夫妻がショットガンで隊員たちを撃ち殺していた。ここは農場でなく荒野で、家は書割だった。デルレーンがミニーに銃を向ける。

仮面を被った男が「人を愛した事があるか?」と聞く。白い部屋の中で、目隠しされ椅子に拘束されたダイアナが「ここはどこ?」と聞く。男はまた「人を愛した事があるか?」と聞く。ダイアナは「助けて!」と叫ぶ。

銃を向けているデルレーンに、ミニーが目を開けて顔を向ける。デルレーンは自分の腹を銃を何発も撃ち、倒れる。

部屋の中のダイアナは、椅子ごと後ろに倒れ「助けて!」と叫ぶ。

ミニーは「ママ、思い出した?」と聞く。ロークは「ミニーが生まれてすぐ、娘が強力な催眠能力を持っている事に気づいた。機関はミニーの能力を利用して、社会を変えようとした。機関は娘を武器にしようとした。私たちは娘を自由にしたいと思ったが、私達ではできなかった。ただ1つの方法は、組織から逃げ、機関を丸ごと破壊する必要があった。私達には無理で、この子も幼過ぎた。そこで3年またはそれ以上、娘が十分に大きくなるまで待つ。彼女が最初のドミノを倒して、彼らをここに導くための誘因を送って来るまで」と話す。

 ダイアナがミニーの写真を撮り、ロークが写真に「レブ・デルレーンを見つけろ」と書く。

「組織から娘を隠すための唯一の方法は、我々の記憶を消すしかない。我々は自分でリセットした。そしてお互いに愛しており、再びお互いを見つけると信じた」と話す。ダイアナは「あなたを手放したくなかった」と言う。ロークは「俺たちは自分で決めた」と言う。ダイアナは「私たちは、自由の身ね」と言い、3人で抱き合う。

(タイトル『HYPNOTIC』。エンドクレジット)

カールがローク、ダイアナ、ミニー、テルマに「先に行け。始末していく」と言う。4人はヘリコプターに乗って飛び立つ。カールはデルレーンで、カールは死んでいた。デルレーンはもう1基のヘリコプターに乗り、彼らを追う。

(エンドクレジット。タイトル『HYPNOTIC』)