『呪術廻線』 アニメ第2期スタート記念にMBS/TBS系で7月5日(水)19時00分より『呪術廻線0』が放映される。そこで2021年12月に掲載した「ネタバレの詳しいあらすじ」を改訂して掲載する。
監督:朴性厚 2021年
主な登場人物:読み(声優)役柄
【東京都立呪術高等専門学校関係者】
乙骨 憂太:おっこつ ゆうた(緒方恵美)東京都立呪術高等専門学校1年に編入した生徒。
禪院 真希:ぜんいん まき(小松未可子)都立呪術高専1年生。御三家・禪院家の出身。
狗巻 棘:いぬまき とげ(内山昂輝)都立呪術高専1年生。準1級呪術師。「呪言」の使い手。
パンダ(関智一)都立呪術高専1年生。準2級呪術師。人語を解すパンダ。
五条 悟:ごじょう さとる(中村悠一)都立呪術高専の1年生のクラスを受け持つ特級呪術師。
夜蛾 正道:やが まさみち(黒田崇矢)都立呪術高専の学長である1級呪術師。
伊地知 潔高:いじち きよたか(岩田光央)都立呪術高専の補助監督。
新田 明:にった あかり(徳井青空)都立呪術高専の補助監督を務める女性。
家入 硝子:いえいり しょうこ(遠藤綾)都立呪術高専の医師。
【呪術連】
七海 建人:ななみ けんと(津田健次郎)1級呪術師。
冥冥:めいめい(三石琴乃)1級呪術師。
【夏油一派】
夏油 傑:げとう すぐる(櫻井孝宏)「最悪の呪詛師」と称される特級呪詛師。
枷場 菜々子:はさば ななこ(松田利冴)双子の少女。スマホを利用する術式で戦う。
枷場 美々子:みみこ(松田颯水)双子の少女。縫いぐるみと縄を使う術式。
ミゲル(山寺宏一)夏油一派の幹部。海外出身の呪術師。
ラルゥ(速水奨)夏油一派の幹部。常に上半身が裸。
菅田 真奈美:すだ まなみ(伊藤静)夏油一派の幹部。スリムドレスを着た長髪の若い女性。
【その他】
祈本 里香:おりもと りか(花澤香菜)憂太に取り憑く特級過呪怨霊。
夕方の雨の学校の教室。久しぶりに登校した高校1年生16歳の乙骨憂太にいじめ少年が「俺がどれだけお前を殴りたかったか」と言って近づく。憂太は「来ちゃだめだ。里香ちゃん」と叫ぶ。少年は特級過呪怨霊・折本里香に襲われる。
〔記録―2016年11月東京。同級生による執拗な嫌がらせが誘因となり、首謀者を含む6名の男子が重傷を負う〕
「ごめんなさい」と呟き、教室でうずくまる乙骨。清掃ロッカーに少年の体。
お札だらけの一室で、呪術総監部は乙骨を完全秘匿での死刑執行を決定し、本人も了承した。しかし、五条悟は乙骨を呪術高専で預かると申し出る。乙骨は「誰も傷つけたくないので、ここから出ない」と言うが、五条は「君にかかった呪いは使い方次第で人を助ける事も出来る。力の使い方を学びなさい」と説得する。
(オープニングクレジット。タイトル『呪術廻戦』)
乙骨は白い制服を着て、境内の宿舎から学校に向かう。五条が迎えに来る。
呪術高専1年生のパンダが、禪院真希と狗巻棘に、転校生が同級生6人に重傷を負わせたと噂話をする。真希が「生意気ならシメるまでよ」と言う。
教室で五条先生が転校生を紹介するのでテンションを上げようと言うが、真希、狗巻、パンダは冷めていた。しかし転校生の乙骨が教室に入ると、黒い妖気を放つ怨霊が取りついていた。狗巻、パンダは戦闘態勢を取り、真希は槍のような呪具で乙骨の傍の黒板を刺し「お前、呪われているぞ。ここは呪いを学ぶ場だ。呪われている奴が来る所じゃない」と言う。
五条先生は「日本国内の怪死者・行方不明者は年平均1万人を超える。その殆どが呪いの被害だ。ここは呪いを祓うために呪いを学ぶ都立呪術高等専門学校だ」と、乙骨に教える。五条先生は3人の生徒に「早く離れた方がいいよ」と教えると、「優太を虐めるな」と言いながら、黒板から特級過呪怨霊・里香が現れる。
〔特級被呪者・乙骨憂太。特級過呪怨霊・折本里香〕〔記録―6年前、宮城県仙台市〕
砂場で遊んでいた乙骨憂太に、幼馴染の祈本里香が「誕生日おめでとう」と言って指輪を渡し「婚約指輪。約束だよ、里香と優太は大人になったら結婚するの」と、指切りして約束する。
里香は乙骨の前で交通事故に遭い、頭が潰れて死亡する。ところが、里香は怨霊となって憂太に這いより「憂太。大人になったら、結婚する」と呟く。
五条先生が「彼の事が大好きな里香ちゃんに呪われている乙骨憂太くんです」と紹介し、憂太を攻撃すると里香ちゃんの呪いが発動するかもしれないので、気を付けるように忠告する。
五条先生が同級生を「呪具使い、禪院真希。呪いを祓える特別な武具を使う」「呪言師、狗巻棘。おにぎりの具しか語彙が無いから会話頑張って」「パンダ」と紹介する。
真希は乙骨が虐められていたと見抜き、「顔に“善人だ”と出ている。呪いに守られているくせに被害者ヅラしている。呪術高専は甘くない」と指摘する。
午後の呪術実習で五条先生は真希と乙骨を、校内で呪いによって児童が2人失踪したと思われる小学校に連れて来る。真希は「学校や病院など、大勢の思い出になる場所には呪いが吹き溜まる」と教える。五条先生は「呪いを祓い、子供を救出。死んでいたら回収」の課題を与える。「闇より出でて闇より黒く、その穢(けが)れを禊(みそ)ぎ祓え」と唱えて、2人を外から見えなくし、呪いを炙り出す結界の帳(とばり)を校舎の周りに下ろす。「くれぐれも死なないように」と注意して、五条先生は去る。
直ぐに3匹の呪霊が現れ、真希は呪具であっという間に片付ける。校舎内に入り、乙骨が真希を「禪院さん」と呼ぶと、真希が「苗字で呼ぶな」と嫌がる。呪いが襲ってこないので真希は、乙骨を怖がっていると推理する。真希が乙骨の学生証を見ると、呪詛師の階級は1~4なのに特級で、有り得ないと驚く。
真樹の背後に無駄に大きい呪霊が現れ、校舎を壊し、真希と乙骨が呪霊に呑み込まれる。真希は呪具を落として戦闘能力がなく、怨霊の里香はいつ現れるか分からず、呪霊の腹の中から出られない。
そこには呪いにかかって死にそうな2人の児童がいた。真希も足が呪いにやられて倒れる。真希は乙骨に「呪術高専に何しに来た」と問う。乙骨は「一人は寂しい。誰かと関わりたい。生きてていいって、自信が欲しい」と答える。真希は「じゃあ、呪いを祓いまくれ」と言って気を失う。
乙骨は首に掛けていた指輪を指にはめ、「里香ちゃん、力を貸して」と頼む。特級過呪怨霊の里香が呪霊の腹を破って出現し、呪霊を殺す。その隙に乙骨は真希と2人の児童を背負い「ここで変わるって、決めたじゃないか」と自分を励ましながら、帳から出る。出てきた乙骨を五条が「頑張ったね」と誉める。
病院での検査で、真希と子供も問題なかった。初めて自分から里香を呼び出した乙骨を、五条は「一歩前進だね」と誉める。
乙骨は、里香が結婚を約束した過去を思い出し「里香が自分を呪ったのではなく、自分が里香に呪いを掛けたのかもしれない」と話す。五条は「愛ほど歪んだ呪いは無い」と持論を言う。乙骨は「僕は呪術高専で、里香ちゃんの呪いを解きます」と誓う。
呪術高専の総監部の一室で、一員が「特級過呪怨霊・里香があのまま暴走していれば、町1つ消えていたかも知れん」と五条を責める。五条は「呪術師の家系でもない女児の呪いが、どうしてあそこまで莫大な物になったのか?」と述べ、しばらく放っておくように頼む。総監部が「乙骨の死刑執行は保留だと忘れるな」と警告すると、五条は「そうなれば乙骨側に着く」と答える。
呪術高専のグラウンドでは乙骨と真希が訓練していた。五条は乙骨を倉に連れて行き「折本里香程の大きな呪いを祓うのはほぼ不可能。だが、解くのはできる」と言って、刀を乙骨に渡し「里香の呪いを貰い受け、刀に込めて支配する」と教える。
乙骨は竹刀で、真希は棒で、刀の扱いをしごかれる。乙骨は跳んだ真希の着地を狙って攻撃するが、かわされ、逆に1本取られて叩かれる。乙骨はもう1本お願いする。
乙骨が呪術高専に転入して三か月、かなり動けるようになり、性格も前向きになったと、五条、パンダ、狗巻が感心する。パンダも「真希も楽しそうだ」と感じ、乙骨に「お前は巨乳派?微乳派?」と尋ねる。乙骨が「人並みに大きいのは好きかも」と答えると、パンダは真希に「脈ありでーす」と伝える。
1年で唯一の2級術師の狗巻に、呪いを祓う任務が指名される。乙骨も見学としてそれに同行することとなる。五条は「呪術は多種多様。棘の呪言はその良い例だ。しっかり勉強しておいで」と送る。「ただし、里香は出すな。里香の力は刀に納まる範囲で使うこと」と釘を刺す。
伊地知の車で、狗巻と乙骨はハビナ商店街に着く。伊地知は「一帯は再開発計画のため、ほぼシャッター街になっている。低級の呪いの群れを発見したので、狗巻に祓って欲しい」と教える。狗巻は薬局で喉薬を買う。伊地知は帳を下ろす。
2人が商店街に入ると、沢山の低級呪霊が群れていた。狗巻は口元のネックウォーマーを下げ「爆ぜろ」と言うと、呪霊の群れが爆発する。呪言とは、言葉に呪いがこもっており、狗巻が普段はおにぎりの具だけで会話するのは、無意識に呪言で誰かを傷つけないようにするためだった。呪言を発動した後の狗巻の声はひどくかれていた。
2人は任務を完了して帰ろうとすると、帳から出られない。これまでより強力な呪霊が出現し、上から破壊力のある光線を発する。光線に当たらないように乙骨を手で押した狗巻の指が折れる。狗巻は「ねじれろ」と言って呪霊の左腕をねじ曲げるが、力を使い果たして咳き込む。再び光線が当たり、乙骨は狗巻を引っ張って逃げるが、喉薬を落とす。
帳のため、スマホが繋がらないので助けを呼べない。狗巻は一人で戦うと動作で示すが、乙骨は「2人で頑張ろう」と言う。
乙骨は呪霊の攻撃をかわしながら、自分を助けてくれた狗巻に感謝し、刀に呪いを込めて呪霊と戦うが、軽傷を負わせただけだった。乙骨が喉薬を拾って狗巻に投げる。狗巻が喉薬を飲み「潰れろ」と叫ぶと、呪霊は消滅する。乙骨は怖いと思っていた狗巻と親しくなる。
その様子をアーケードの屋根の梁から呪詛師・夏油傑が見物しており、「噂の里香ちゃんを見に来たのに」と残念がる。夏油は乙骨の学生証を拾っていた。
パンダは乙骨に「棘の呪言は、呪うつもりのない相手を呪ったりして、憂太の境遇に近く、入学当初からお前を気に掛けていた」と教える。乙骨が呪について質問すると、真希は「呪力の事は、私に聞くな」と断る。
新田明が商店街で3種類の残穢を発見した。伊地知の帳の上から何者かが別の帳を下ろしていた。加えて準1級レベルの呪いの発生。五条は犯人が、100人以上の一般人を呪殺して呪術高専を追放された夏油傑だと、見当を付ける。
斎藤母娘が夏油に、娘に霊が取りついていると言う。夏油は娘に取りついた呪霊を手に入れる。娘は楽になり、母は「仏様の様な人だ」と感謝する。
母娘が帰った後、夏油は呪術を扱えない人間を「猿」と見下す。菅田真奈美が夏油に、幹部が揃ったと迎えに来る。
そこに金森が来て「早くわしの呪いを祓え」と言う。夏油は「猿にはそれぞれ役目がある。金を集める猿。呪いを集める猿。お金がないなら用済みです」と言って、呪霊に金持ちを襲わせ殺す。
夏油は一派の幹部逹に「猿の時代に幕を下ろし、呪術師の楽園を築こう。手始めに呪術高専を落とす」と宣言する。
乙骨が嫌な気配を感知する。呪術高専の夜蛾正道学長も察知し、準1級以上の術師を正面ロータリーに集めるように指示する。
巨大なペリカンに乗って呪術高専の正面ロータリーに、夏油、枷場美々子&奈々子の双子、ラルゥが現れる。夏油は乙骨に「君のとても素晴らしい力で、手伝って欲しい。非術師を皆殺しにして、呪術師だけの世界を作る」と誘う。
やって来た五条が夏油に「その子達から離れろ」と言う。夏油は生徒達を「特級被呪者、突然変異呪骸、呪言師の末裔、禪院家の落ちこぼれ」と馬鹿にする。乙骨は「友達を侮辱する人の手伝いはできない」と怒る。夏油は「12月24日、日没と同時に我々は百鬼夜行を行う。東京新宿と京都に1000の呪いを放つ。地獄絵図を描きたくなければ、死力を尽くして止めに来い」と宣言する。去ろうとする夏油を五条が止めようとすると、巨大な呪霊を出現させて生徒を襲わせ、その隙に巨大ペリカンに乗って去る。
(回想)夏油は「弱者生存」の正論が嫌いだと言って、呪術高専から去る。
伊地知が「夏油傑は呪霊操術を操る特級呪詛師。設立した宗教団体を呼び水に、信者から呪いを集めていたようだ。2000体はハッタリではないかも」と説明する。しかし夜蛾は「ほとんどは2級以下の雑魚。呪術師は多くても50人」と見積もる。五条は「あいつが素直に負け戦を仕掛けるとは思えない」と訝しむ。夜蛾は、OB、OG、御三家、アイヌの呪術連にも協力を要請し「総力戦だ。今度こそ夏油と言う呪いを完全に祓う」と宣言する。
〔12月24日、百鬼夜行当日〕
夏油は「勝率は2~3割だが、9割9分まで引き上げる手段が1つだけある。乙骨憂太を殺して、特級過呪怨霊・折本里香を手に入れる。百鬼夜行の真の目的は、乙骨を孤立無援に追い込む事」とうそぶく。
呪術高専の2年生は京都に遠征中。先生逹と3・4年生と狗巻、パンダは新宿に行き、校内に残っているのは乙骨と真希だけだった。真希は「禪院家はエリート呪術師の家系だが、私は眼鏡がないと呪いが見えず、落ちこぼれだ。お陰で家を出られた」と乙骨に教える。そして「一級術師として出戻って、内から禪院家を潰す」と乙骨に話す。乙骨は「真希みたいになりたい」と言う。すると、夏油が呪術高専に帳を下ろす。
東京新宿では、夏油一派のミゲル、菅田が、夏油の仕事が終わるまで、五条を足止めする。
呪術高専に夏油が現れ、真希と戦う。
五条は夏油がいないのをいぶかしむ。伊地知が五条に、調査を依頼されていた乙骨の件を話す。すると五条は狗巻とパンダを呼び、夏油が高専にいるので乙骨と真希を守れ、と2人を呪術高専に送る。五条は異人を倒したら行くと言う。
菅田とミゲルは、五条に気付かれたと知り、枷場美々子&奈々子に予定を繰り上げて開戦を指示する。ミゲルと五条が戦う。
呪術高専に飛ばされた2人は、帳が降りている事で五条の勘が当たっていた事を知り、パンダが帳を破る。夏油は真希を倒していた。パンダは全ての壁を破り、最短でやって来て、ゴリラモードで夏油と戦う。夏油は真希から奪った槍をパンダに刺す。狗巻は夏油に「堕ちろ」と呪言を放ち、地面に大穴を空ける。2人が真希に駆け寄ると、夏油が攻撃し、狗巻とパンダの自己犠牲を誉める。
乙骨が来ると、真希、狗巻、パンダがやられていた。夏油は乙骨に「呪術界の未来のため、殺す」と言う。瀕死の狗巻は「逃げろ」と乙骨に話す。
〔記録-2017年12月24日。特級過呪怨霊・折本里香。二度目の完全顕現〕
乙骨は激昂し、里香を呼び出して夏油を襲う。夏油は「質より量」と言って無数の呪霊を出し、乙骨が刀で呪霊を切る。乙骨は呪力による反転術式で、真希と狗巻を手当てする。里香は真希に嫉妬する。乙骨は里香に「その人は僕の恩人だ。丁重に扱え」と命令する。里香は「怒らないで。嫌いにならないで」と懇願する。乙骨は「僕らの敵はあいつだ」と夏油を示す。里香は「じゃあ、里香も嫌い」と言う。
夏油は呪霊を出して対抗する。乙骨は里香から狗巻家の呪印が付いたハンドマイクを出し「死ね」と話す。呪霊と周りの建物が粉砕される。呪力が拡散して狙いが定まらず、乙骨は狗巻の力に感心する。夏油も乙骨の力に驚嘆し「里香の正体は変幻自在、底なしの呪力の塊。益々欲しいね」と言う。
新宿で、術師が無数の呪霊と戦っていた。冥冥は大斧を振るい「これで50体。満額ボーナス目指して、もう少し働こうかな」と言う。
伊地知が、術師達を吊るした枷場菜々子&美々子に「今ならまだ引き返せます」と説得する。姉妹は、夏油は恩人だと言い「邪魔する奴は、吊るしてやる」と対立する。
五条はミゲルと戦い、珍しい呪いが編み込まれている縄に苦戦する。ミゲルも縄が半分も残っておらず、焦る。五条の邪魔をしようとした呪霊を、五条は無下現呪術で倒す。ミゲルは、後10分持ちこたえるため、五条と全力で戦う。
家入硝子は大勢の怪我人を、反転術式で治療する。
呪術高専では、乙骨と里香に夏油が相手していた。夏油は戦いながら「数が多いというだけで強者が弱者に埋もれ、虐げられることもある。そういう猿共(呪術を使えない人間)が不快だ」と言う。夏油の戦いに慣れてきた乙骨は、夏油に優位になる。乙骨は「僕が皆の友達でいるために、僕が僕を生きていて良いって思えるように、お前は殺さなきゃいけない」と話す。
夏油は「こちらも全霊を持って君を殺す」と言い、特級仮想怨霊「化身玉藻の前」を出し、更に4461体の呪いを1つにして乙骨にぶつけると言い、呪霊操術極ノ番「うずまき」を発動しようとする。
京都では呪霊が呪術師を殺していた。七海健人が現れ「十劃呪法(とおかくじゅほう)」で巨大呪霊と戦う。さらに三輪霞が刀で、禪院真依がピストルで、究極メカ丸が兵器で呪霊と戦い、西宮桃が箒に乗って偵察する。東堂葵もやって来て、加勢する。また呪霊が現れ、きりがなかった。
呪術高専で夏油が乙骨に「君が折本里香を使いこなす前に殺しに来て、本当に良かった」とうそぶく。乙骨は里香の呪霊に「いつも守ってくれてありがとう。僕を好きになってくれてありがとう。最後にもう一度力を貸して。あいつを殺したいんだ。その後は僕の体も心も里香にあげる。これからは本当にずっと一緒だよ。愛しているよ、里香」と頼み、キスする。里香は「憂太。大、大好きだよ」と感激する。
それを見た夏油は「自らを生贄とした呪力の制限解除。女たらしめ」と言う。乙骨は「純愛だよ」と答える。夏油は「こちらは大義だ」と対抗する。爆発が起き、地面に大穴が開く。
夏油は右腕を失って路地裏に隠れ「素晴らしい。正に世界を変える力だ。里香さえあれば、せこせこ呪いを集める必要もない」と感激する。そこに五条が来て夏油に、夏油一派に逃げられたと教える。夏油は「あの二人を私にやられる前提で、乙骨の起爆剤として送り込んだな」と推理する。五条は「お前のような主義の人間は、若い術師を理由もなく殺さないと、信用した」と話す。
夏油は五条に乙骨の学生証を返す。小学校も夏油の仕業だった。五条は「何か言い残す事はあるか?」と尋ねると、夏油は「この世界では私は心の底から笑えなかった」と答える。五条は夏油にとどめを刺す。
乙骨が目を覚ますと、真希、狗巻、パンダは元気で、乙骨に「助けてくれてありがとう」と礼を言う。乙骨は里香との約束通り、力を貸してもらう代わりに、里香と同じ所に行くと言う。それは死を意味しており、3人が止める。
すると怨霊の里香が、少女の里香の姿に戻る。五条は「解呪達成だね」と喜ぶ。五条が乙骨の家系の調査を依頼し、菅原道真(すがわらのみちざね)の子孫だったと判明した。日本三大怨霊の一人、超大物術師である。「乙骨が正しかった。里香が乙骨に呪いをかけたのではなく、里香の死を拒んだ乙骨が里香に呪いをかけたのだった。呪いをかけた側が主従制約を破棄したので、解呪は完了した」と五条が解説する。
乙骨は「全部僕のせいだ。里香ちゃんをあんな姿にして。沢山の人を傷つけて。夏油に狙われて皆が死にかけた」と謝る。里香は乙骨を抱きしめ「憂太、ありがとう。時間もくれて、ずっと側に置いてくれて。この6年間が生きている時よりも幸せだったよ」と感謝する。里香は「元気でね。あまり早くこっちに来ちゃだめだよ」と言い残して消滅し、光の泡が空に上って行く。
五条は乙骨に「夏油の件は君に非はない。憂太がいなくても、あいつは必ず高専に来た」と話す。そして、乙骨に学生証を返し「拾ったのは、僕のたった一人の親友だよ」と教える。真希、狗巻、パンダが乙骨を誘う。乙骨の指には里香の指輪があった。
(エンドクレジット。タイトル『呪術廻戦0』)
アフリカのどこかの都市。乙骨とミゲルが食事し、ミゲルが「美味いだろう」と言うと、乙骨は「肉ジャガみたい」と言い、ミゲルが「ビーフシチューと言え」と言う。ミゲルは「奴は本当に帰ったんだろうな」と乙骨に確認する。そこに「久しぶり」と言って五条が現れる。
(写真は「映画com」「公式Twitter」より)