監督:ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソン 2023年
主な登場人物(声優)役柄
マイルス・モラレス/スパイダーマン(シャメイク・ムーア)スパイダーマンの死後、跡を継いだ高校生。
グウェン・ステイシー/スパイダー・グウェン(ヘイリー・スタインフェルド)別次元のロックバンドのドラマー。マイルスの親友。
ピーター・B・パーカー/スパイダーマン(ジェイク・ジョンソン)マイルスの師匠の別次元の40代のピーター・パーカー。
メイ(メイデイ)・パーカー ピーター・B・パーカーとメリー・ジェーン・ワトソンとの娘。
ジェファーソン・デイヴィス(ブライアン・タイリー・ヘンリー)マイルスの父で、警察官。
リオ・モラレス(ルナ・ローレン・ベレス)マイルスの母。
ジョージ・ステイシー(シェー・ウィガム)グウェンの父で、警察署長。
ピーター・パーカー/リザード(ジャック・クエイド)グウェンの親友。
【スパイダー・ソサエティ】
ミゲル・オハラ/スパイダーマン2099(オスカー・アイザック)2099年のスパイダーマン。スパイダー・ソサエティのリーダー。
ジェシカ・ドリュー/スパイダーウーマンイッサ・レイ)別次元の妊娠中のスパイダーウーマン。バイクを乗りこなす。
ホバート(ホービー)・ブラウン/スパイダー・パンク(ダニエル・カルーヤ)別次元のイギリス人のスパイダーマン。ギターを武器にして戦う。
パヴィトラ・プラバカール/スパイダーマン・インディア(カラン・ソーニ)別次元のインド人のスパイダーマン。
ベン・ライリー/スカーレット・スパイダー(アンディ・サムバーグ)別次元のピーター・パーカーのクローン。
マーゴ・ケス/スパイダーバイト(アマンドラ・ステンバーグ)VRのスパイダーウーマン。
【ヴィラン】
ジョナサン・オーン/スポット(ジェイソン・シュワルツマン)黒い次元間ポータルで白い体が覆われている元科学者。
エイドリアーノ・タミーノ/ヴァルチャー(ヨーマ・タコンヌ)鳥の衣装を着たイタリア人。
グウェン・ステイシーがドラムを叩きながら語る。「彼はマイルス。蜘蛛に噛まれてスパイダーマンになった。私も。彼の人生は辛かった。私も。今彼は一人ぼっち。私も。私は彼を傷つけた。私も傷ついた」
〔チェルシーNY、アース65〕
夢中でドラムを叩くグウェンをバンド仲間が止める。グウェンは出て行く。グウェンの親友はピーター・パーカーで、グウェンの父親ジョージは警察官だった。
ある日、グウェンは学校のパーティで暴れるリザードを倒すが、血清を飲んで変身したピーターだった。ジョージは、スパイダー・グウェンがピーターを殺したと思い込み「娘の親友を殺したスパイダーウーマンを逮捕する」と宣言する。父に正体を打ち明けられないグウェンは、父とぎこちない関係になっていた。グウェンは、ピーターの死後にできた友達のマイルスに、会いたい気持ちを募らせる。
グッゲンハイム美術館をヴァルチャーというヴィランが襲撃する。連絡を受けた父親が出動し、スーツを着たグウェンも向かう。グエンは警官や父親を糸で動けなくして中に入る。グウェンがヴァルチャーにやられそうになった時、ポータルが開いてミゲル・オハラ(スパイダーマン2099)が登場する。ミゲルは「別の次元から、マルチバースを守るために来た。君がやらかした尻ぬぐいをしている。マルチバースに最初に穴を開けたドクター・ストレンジ199999が最悪だ」と言う。
グウェンとミゲルがヴァルチャーと戦うが苦戦する。ミゲルはAIアシスタントのライラに応援を求める。ポータルから、バイクに乗った妊娠中のジェシカ・ドリュー(スパイダーウーマン)が登場する。グウェンとミゲルとジェシカは協力してヴァルチャーと戦う。
ヴァルチャーは美術館の外に逃げ、警察のヘリコプターを墜落させる。グウェンとミゲル、ジェシカは操縦士を救出し、糸を張って機体が人々の上に墜落するのを防ぐ。ミゲルはヴァルチャーを捕らえる。
力尽き、糸も尽きたグウェンにジョージが「ピーターを殺したな」と銃を向ける。グウェンはマスクを取って正体を明かし「ピーターを殺していない。私も人を助けるために働いている」と必死に訴える。ジョージは驚くが、警察官としてグウェンを逮捕しようとする。
ミゲルがジョージをフォースケージに閉じ込めて、ポータルで戻ろうとする。ジェシカはグウェンをここに置いていく訳にはいかないと、チームに入れる事を提案する。ミゲルは反対するが、ジェシカに説得され、グウェンに「チームに入れ」と次元移動装置を渡す。ミゲルとジェシカはポータルを通る。グウェンはジョージと決別する。
〔ブルックリン、アース1610〕
マイルス・モラレスの両親のジェファーソンとリオは学校の面談に出席するが、マイルスが来ない。スポットというヴィランが、コンビニのATMに黒いポータルを開けて金を盗もうとする。店主が撃退しようとするが、あちこちに黒いポータルを開けて逃げ、捕まえられない。そこにマイルスのスパイダーマンが現れる。
マイルスは蜘蛛に噛まれて1年4か月前からスパイダーマンになり、いろいろな悪者を捕まえた。メイ叔母さんは引っ越し、スーツを新調した。両親には正体を話せないで悩んでいた。グウェンが恋しく、スケッチブックや壁にグウェンの絵を描いた。アーロン叔父さんはプラウラーだった。
父親はマイルスに、至急来るようにメールする。
マイルスはスポットを捕まえようとするが、彼は体中がポータルになっていて苦戦する。やっと捕まえて、ビルの屋上に糸で縛り付ける。
マイルスは急いで寮の部屋に戻って着替え、面談場所に来るが、大幅に遅刻する。先生が成績を両親に報告し、スペイン語の授業を6回も欠席していることがばれ、両親が叱る。マイルスはニュージャージーの大学に進学して物理を学び、別の次元に旅する方法を研究したいと言うが、両親は反対する。
面談の途中でスポットが逃げ、マイルスは理由を付けて退席し、ジェファーソンも連絡が入って出かける。先生はリオに「彼は嘘をついている」と言う。
マイルスとジェファーソンはスポットと戦い、何度もポータルを通り、化学企業のアルケマックスに来る。スポットはマイルスに「自分はアルケマックスの科学者ジョナサン・オーンで、加速器で作ったポータルから各次元に蜘蛛を送り込んでいた。アース42に送る予定の蜘蛛が逃げ出して、マイルスを噛んでスパイダーマンにした。研究室でマイルスがベーグルをぶつけたのが自分だ。マイルス達が加速器を破壊し、自分が加速器のビームを浴びたため、ポータルが付いた白い身体になった。そのせいで人生を失った」と訴える。
スポットはマイルスに突撃するが、ポータルで自分の尻を蹴り、ポータル内に入って消える。
落ち込んでいるジェファーソンに、マイルスが他人の振りをして悩みを聞く。ジェファーソンは「息子が隠し事をしている」と言うと、マイルスは「のびのびとさせるのが良い」と助言する。
スポットはポータルが無数に存在する次元の狭間にいることに気づく。漫画のユニバースやレゴのユニバースに顔を出す。〔中華街サンフランシスコ、アース688〕のコンビニにスポットが顔を出すが、店主チェンはヴェノムが用心棒をしているため動じない。
自分のユニバースへ戻ったスポットは、異なる次元に存在するアルケマックス社の加速器からエネルギーを吸収する必要があると判断する。
レゴのユニバースのアース13122で記者をしているピーター・パーカーのスパイザーマンは、ミゲルに「異常分子が出現した」と報告する。
マイルスのアパートの屋上で、ジェファーソンの署長就任を祝うパーティが開かれていた。リオが挨拶するが、マイルスがいない。
その頃スパイダーマンのマイルスは、ケーキ店でケーキに父親への長いメッセージを書いてもらっていた。マイルスがケーキを持って電車で帰る途中、線路上にいたアルマジロのような怪人を蹴り飛ばし、泥棒を捕まえ、タクシーに置き忘れたケーキを追う。
ジェファーソンはお礼の挨拶をして、亡き弟アーロンを追悼する。マイルスはまだ来ていなかった。
やっと家に到着したマイルスが両親にケーキを見せると、崩れていた。両親はパーティに遅れた事で責め、マイルスは両親と口論になる。両親はマイルスを、2か月の外出禁止にする。
マイルスは自分の部屋で「スパイダーマンはいつでも出られる」と思い、グウェンの絵を眺める。ベッドに寝転んで音楽を聴いていると、天井にポータルが出現してグウェンが現れ、マイルスに抱き付いて再会を喜ぶ。グウェンはマイルスが描いたグウェンの絵を見る。グウェンは、出かけようと誘う。
両親がマイルスの部屋に来るとマイルスはなく、グウェンのセーターを見つける。
グウェンとマイルスは、街をスウィングして散歩する。グウェンは、スパイダーマンのグループがあると教える。グウェンは、スポットを監視する小型カメラを建物に仕掛ける。
塔に逆さまに座ったグウェンは、隣に座ったマイルスに「父は私が親友を殺したと思っている」と打ち明ける。マイルスも「自分も同じだ」と言う。グウェンは「あなたと話すのが楽しい。こんな話をする相手は、ピーターが死んでから初めて」と言い、「どの次元でもグウェンはスパイダーマンと恋をするが、決して上手く行かない」と話す。マイルスは「何でも初めてはある」と答える。グウェンはマイルスに肩を寄せる。
マイルスとグウェンはパーティに戻り、食べ物をくすねて食べる。マイルスは次元移動装置をいじる。2人の所にリオとジェファーソンがやって来て、グウェンは挨拶する。マイルスは「彼女はグワンダ。学校で同じ授業を受けている」と紹介する。
腕の装置が鳴り、グウェンは去る。ジェファーソンも去り、リオがマイルスに「何でも言って良い」と話す。マイルスはリオに正体を打ち明け掛けようとしてやめる。リオはマイルスの成長を理解し、グウェンを追うことを勧め「帰ったら3か月外出禁止」と言う。
マイルスはスパイダーマンのスーツに着替え、グウェンを追う。グエンは監視カメラを仕掛けた場所に行くと、スポットがビルに沢山の穴を開けていた。グエンは警官の気をそらせて穴からビルの中に入る。マイルスも透明化して彼女を追う。そこはスポットの研究室で、沢山の蜘蛛の標本の1つに「アーク42で死亡」と書いてあった。
グウェンは腕の装置を使って、スポットの行動を再現する。そこではスポットが部屋に小型の加速器を組み立て、ビームからダークエネルギーを得ようとして体をビームに撃たれ、体に沢山のポータルができた事を知る。
グウェンにジェシカから立体映像の連絡が来て、マルチバースの異変を見つける仕事を任されている事を、マイルスが知る。ジェシカは「マイルスを忘れるように」と言う。ライラが地図で、スポットが自分のポータルを使って次々にユニバースを移動し、アーク50101にいると教える。ジェシカはポータルを出現させる。グウェンは「現地のスパイダーマンに連絡する」という。ジェシカは「1時間以内に戻るように」と言う。グウェンはマイルスに別れを告げる。
それを見ていた透明化したマイルスは、思わずグウェンに近づく。グウェンはポータルに入る。マイルスは悩むが、ポータルに入る。
〔ムンバッタン、アース50101〕
マイルスはポータルを通り、インド風の大都会に落下する。グウェンはスポットを追い、蹴られて落下する。マイルスがグウェンを助け「後を付けてきたの?」とグウェンが驚く。この世界ではマイルスは不安定で、2人とも落下する。地面に激突寸前に、2人はこのユニバースのパヴィトル・プラバカール(スパイダーマン・インディア)に助けられる。パヴィトルは中国ゴマ・ディアボロでスポットを倒す。
パヴィトルはガヤトリという女性と付き合っていて、彼女の父シンは警察署長だった。
3人のスパイダーマンがスポットと戦って追いかけると、アルケマックス社に着く。スポットは制御室に入るとフォースフィールドを張り、加速器を始動させる。
マイルスは電撃でフォースフィールドを破ろうとするが、力が足りない。すると、エレキギターを鳴らしながらホービー・ブラウンが登場し、フォースフィールドを蹴り突き破る。
ホービーは異次元のロンドン出身のパンク・ロックで、スパイダー・パンクだった。
4人のスパイダーマンがスポットと戦うが、苦戦する。スポットはビームの中に入り、爆発が起こる。スポットはさらなるエネルギーを手にし「再び会おう、スパイダーマン」と言い残して消える。
建物が崩壊し、4人は急いで外に逃げる。4人は逃げ遅れた人々を救い、崩れる建物から市民を守るために糸を張るが切れる。落下する瓦礫の下敷きになりそうな人を、4人が機敏に動いて助ける。橋が崩壊し、ガヤトリが乗ったバスが落下するのを、パヴィトルが糸で必死に止める。ライラが「カノン・イベントが発生中」と伝える。
橋の上では、ガヤトリの父親のシンが逃げ遅れた女の子を助けようとするが、落下する瓦礫の下敷きになりそうだった。それを見たマイルスがシンを助けに行こうとするが、グウェンが止める。マイルスはグウェンを振り切り、シンを助けに飛ぶ。
パヴィトルとホービーはガヤトリらが乗ったバスを引き上げる。マイルスはシンと少女を救出していた。ガヤトリはシンと無事を喜んで抱き合う。グウェンの腕の装置に「カノン・イベント不成立」の表示が出る。市民達は、4人のスパイダーマンの活躍を称え、マイルスは「僕らは良いチームだ」と言う。
ところが、ムンバッタンの一部が不安定になり、黒い穴の中に消滅する。上空にポータルが出現し、巨大な乗り物からジェシカ達がやって来る。スパイダーマン達が黒い穴の周囲に装置を設置する。ジェシカは4人のスパイダーマンに、ミゲルが待つ本郡に出頭するよう命じる。マイルスは本部に行くのを喜ぶ。
〔ヌエバ・ヨーク、アース928〕
マイルス達がヌエバ・ヨークのスパイダー・ソサエティの本部に到着する。そこにはあらゆるユニバースの無数のスパイダーピープルがいた。マイルスが不安定なので、ジェシカはリストバンドを渡す。マイルスは「自分の装置?」と喜ぶが、ジェシカは「ワン・デイ・パス」だと教える。
そこには、マルチバースへやってきたヴィラン達がフォースケージに捕らえられ、ゴー・ホーム・マシンでDNAから元のユニバースを判断して戻されていた。捕らえられた沢山のヴィランの中には『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)でアーロン・デイヴィスだったプラウラーもいた。
ここで働いているスパイダーピープルの中には、マーゴ・ケス(スパイダーバイト)のように、VRのアバターもいた。マイルスはホービーに、スパイダー・ソサエティに入りたいと話す。
マイルスはピーター・B・パーカーと再会する。彼はメリー・ジェーンと再婚し、娘の赤ん坊のメイデイを連れていた。
マイルスはスパイダー・ソサエティを率いるミゲルと対面すると、マイルスがカノン・イベン トを邪魔したと腹を立てていた。
ライラがカノン・イベントを説明する。スパイダー達のいるユニバースでは、ヒーローの近しい人間の死という「カノン・イベント(正史の出来事)」が起こることになっている。例えば『スパイダーマン・スパイダーバース』(2018年)でマイルスのアーロン叔父さんが死ぬ。『アメイジング・スパイダーマン』(2012) でグウェンの父ジョージ・ステイシー警察署長がリザードに殺される。『スパイダーマン』(2002) でピーターのベン叔父さんが強盗に殺される。などである。ムンバッタンでシン署長が亡くなるのもカノン・イベントで、助けに行こうとしたマイルスをグウェンが止めたが、カノン・イベントが不成立になったため、ムンバッタンが不安定になった。とマイルスを責める。
ミゲルは「以前に、別のユニバースで死んだミゲルの代わりに自分が入れ替わり、幸せな家庭を築いていた。ところが、そのユニバースが崩壊してしまった。カノン・イベントを防ぐことは壊滅的な結果をもたらす」と語る。さらに「2日後に昇進するマイルスの父親ジェファーソンが、スポットに殺されるのもカノン・イベントであり、それを防ぐことはできない」と言う。他のスパイダーピープルも、それが起こるべくして起こるものだと認識していた。
ミゲルはマイルスに「一人を助けるか。この世界を助けるか。スパイダーマンには犠牲が必要だ」と言う。マイルスはグウェンとピーター・Bに話すが、2人とも仕方がないと言う。マイルスは「両方助ける」と言う。
ミゲルはマイルスをフォースケージに捕らえる。マイルスは電撃でフォースケージを破って脱走する。ミゲルは全スパイダーマンにマイルスを捕まえるように指示する。ホービーはスパイダー・ソサエティを辞めると言って自分のユニバースへ戻っていく。
マイルスは無数のスパイダーピープルに追撃される。その中には、猫や恐竜のスパイダーマンもいた。マイルスはミゲルと戦ってビルから落下する。落下するマイルスをグウェンが糸で助けるが、マイルスはその糸を切って落下する。ピーター・Bがマイルスに、赤ん坊のメイデイを抱っこさせ、説得する。
マイルスの居場所が知られ、ミゲル、ジェシカ、グウェンが追跡する。マイルスのリストバンドが切れ、不安定になる。マイルスは垂直に上昇する列車にしがみ付く。ミゲルも追って来て、列車の上でマイルスと戦う。グウェンとピーター・Bと多数のスパイダーピープルもやって来る。
マイルスを捕まえたミゲルは、マイルスに「マイルスを噛んだ放射性蜘蛛は、スポットが、アース42からマイルスのアース1610の世界に運んだものだった。その蜘蛛に噛まれたマイルスは、すでにスパイダーマンがいる世界で、2人目のスパイダーマンとなった。本来スパイダーマンは各ユニバース一人であり、マイルスのユニバースでピーター・パーカーが死んだのはマイルスのせいだ」と話す。グウェンとピーター・Bは、この事を知っていた様子で、マイルスは傷つく。
マイルスは電撃でミゲルを引き離すと、本部からスパイダーピープルを引き離すことを計画していたと明かし、列車から飛び降りる。ミゲルも追う。
透明化したマイルスは本部に忍び込むと、マーゴ・ケスの隙を見てゴー・ホーム・マシンを起動し、自分のDNAを「アース42」と読み取らせ、転送台に乗ってフォースケージを形成させる。そこにミゲルがやって来て、フォースケージをこじ開けようとする。「開始」か「中止」か迷ったマーゴは、「開始」のスイッチを押し、マイルスは転送される。
ミゲルはマイルスを庇うグウェンから腕の装置を取り上げて、ゴー・ホーム・マシンで元のユニバースに送り返す。ミゲルはジェシカとベン・ライリー(スカーレット・スパイダー)を連れて、マイルスの後を追う。
ピーター・Bは自分のユニバースの家に戻り、メリー・ジェーンとメイデイを眺める。
グウェンが自分の部屋に戻ると、マイルスの写真を居間で寝ていた父親ジョージが持っていた。ジョージが目を覚まし、グウェンはピーターを殺していないと怒りをぶつける。ジョージはグウェンが去った後、警察を辞めたと話す。グウェンはジョージに抱き付く。
ジョージはグウェンに、ホービーからのプレゼントを渡す。箱の中には、海賊版の次元移動装置が入っていた。グウェンはジョージに「すぐ帰ってくる」と告げ、ポータルを開いてマイルスのユニバースへ行く。
ミゲルはマイルスの家を見張り、ジェシカはマイルスの父親のジェファーソンを見張る。ベンはポータルが出現したのを見に行くと、グウェンに捉まり、次元移動装置を奪われ、ポータルで飛ばされる。グウェンもマイルスの家を見張る。
マイルスは自分の部屋に入ると、母親リオがやって来る。マイルスは、自分達をスポットが狙っていると教え、悩んだ末にスーツを見せて自分がスパイダーマンであることを告白する。しかし、リオはスパイダーマンを知らなかった。
マイルスの体が不安定で、別のユニバースに来てしまったと気づく。マイルスを噛んだ蜘蛛はアース42なので、DNA判定でアース42にやってきたのだ。
〔アース42〕
マイルスの世界ではプラウラーとして死んだアーロンが家にやって来たので、マイルスは恐怖に襲われる。アーロンはマイルスを連れて出かけ、何か悪い事をするようだった。マイルスはビルの壁画を見て、このユニバースでは父親ジェファーソンが死んだと知って驚く。マイルスは何者かに殴られて気絶する。
グウェンはマイルスの部屋に入ると、マイルスはいなかった。ジェファーソンとリオがマイルスの行方を心配していた。グウェンは2人に「自分のせいだ」と言って現れ、「マイルスを見つける」と約束する。リオは「見つけたら、5か月の外出禁止だと伝えて」と言って、グウェンを送り出す。グウェンはポータルを出現させて出かける。その様子をジェシカが装置で見ていた。
マイルスは、アーロンの部屋でサンドバッグに縛られた状態で目を覚ます。マイルスは「僕はここの世界の人間じゃない。アーロン叔父さんはプラウラーか?」と聞くが、アーロンは「違う」と答える。
するとプラウラーが現れ、マスクと外すとこの世界のマイルスだった。マイルスはこの世界のマイルスに、ジェファーソンを助けるために協力してほしいと頼むが、断られる。
アース1610では、スポットがジェファーソンを殺す準備を進めていた。
ピーター・Bの庭にポータルが出現し、グウェンがいた。ピーター・Bはメイデイを連れて出かける。
グウェンは、ピーター・Bとメイデイ、ホービー、パヴィトル、マーゴ、スパイダー・ノワール、スパイダー・ハム、ペニー・パーカーを含めた独自のチームを結成し、マイルスの救出に向かおうとしていた。
(「続く」。タイトル『SPIDER-MAN:ACROSS THE SPIDER-VERSE』。エンドクレジット。「マイルスは帰ってくる」)
(写真は「IMDb」「映画com」より)